2005年7月23日 明日への架け橋
オーケストラ・コンサート
For
未来のおとなたちU
指揮・お話:現田茂夫
オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
藤沢ジュニアオーケストラ
コンサートマスタ:石田泰尚
曲目:第1部:オーケストラ・ワンダーランド
ヴェルディ/歌劇「アイーダ」より「凱旋行進曲」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「あし笛の踊り」
チャイコフスキー/バレエ「白鳥の湖」より「情景」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「アラビアの踊り」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「中国の踊り」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「行進曲」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
ハチャトゥリアン/「剣の舞」より
ベルリオーズ/幻想交響曲より第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」
(攻勢台本 新井鴎子)
第2部:レッツ・オーケストラ
ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界から」(全楽章)
(神奈川フィルと藤沢ジュニアオケの共演)
アンコール
ラデツキー行進曲
★本日の演奏会は石田様の古巣、藤沢ジュニアオケと神奈川フィルの共演をメインとする、子どもたちに見てもらいたいと言うコンセプトのコンサート。
第2回目の今回は、前回の弦楽器に変わり、管楽器が主役。管楽器のそれぞれの音色の違いや特色を紹介しながらの前半は、チャイコフスキーを中心にオムニバスの様な構成。
普段よく知っている曲でも、紹介された楽器を聴こうとするので今までの印象と違う印象を受けたりして面白い。
また、管楽器をメインに紹介しつつもそれを下支えする神奈川フィルの弦は本当に見事としか言いようがない。弦が美しいのは当たり前の様なのだけれど、それって本当は凄い重要な
ことなんじゃないかなぁ、と私は思います。弦が綺麗じゃなきゃ管楽器のメロディが映えないし。
今日はホルンやトロンボーンと言った金管楽器全般が活躍。冒頭のアイーダではアイーダトランペット(ラッパの部分までが凄く長いスマートなトランペット)が
下手と上手に3本ずつ花道に並び、オケとバンダの対比が面白かった。このアイーダトランペットは昔は音が出るだけマシといった風情の楽器だったのだとか。
デリケートな音程を綺麗に吹ききったのは賞賛に値するだろう。
面白かったのはクラリネットの紹介の時に斎藤氏が名探偵コナンのテーマを吹いた事。子供向けコンサートだからと思ったのだろうけれど、案外ウケず。私は凄く面白いと
思ったんだけれどなぁ。残念。
後半のドヴォルザークは神奈川フィルと藤沢ジュニアオケが一緒に演奏。隣にプロの演奏家に楽譜をめくってもらって演奏なんて、もの凄くラッキィですよね。
この経験を大事にして、未来のクラシック界を背負うオケマンになって欲しいなぁ。
さて、演奏の方ですが、半分近くが藤沢ジュニアオケのメンバーが入っているにも関わらず、神奈川フィルの音楽は変わらず。
やっぱり確固とした音楽を持っているオケって言うのは違うなぁ。どっしりとした音楽を聴かせてくれました。
1楽章はカッコ良かったのだけれど、2楽章でちょっと際どいところがあった(いつもの神奈川フィルらしくないなぁ)けれど、持ち直しました。この部分、クラリネットの斎藤氏、
凄かったなー。。。よく合わせたって感じで。。。館風の好きな
4楽章はとにかく音がカッコ良くて、ううん、と唸ってしまいました。石田様の弓捌きもカッコ良く、思わず見とれてしまいました。
いつも書いている事ですけれど、子ども向けコンサートだからって手を抜かないって言う神奈川フィルのスタイルはとても好感が持てて好きです。
そう言えば今回の演奏会、石田様がよく笑っていたと思います。現田先生のトークにも笑っていましたけれど、演奏中、何かアイコンタクトでも笑っていた
様な……。
また、子どもたちと一緒に演奏する時は1プルトの裏だったのですが、さり気なくサポートしている姿がいつもコンマスで弾いている時と違ってちょっと新鮮でした。
サポートに徹して居たはずなのに、4楽章の中ごろからちょっとそれを忘れていつも通りのド派手パフォーマンスになっていた所も◎。やっぱり音楽に対しては
アツイなぁ。久々に譜めくりする石田様を見ました。ほぁ〜ん。