場所:みなとみらいホール
指揮:ベルンハルト・ギュラー
pf:小山実稚恵
管弦楽:神奈川フィルハーモニ―管弦楽団
曲目:シューマン
「マンフレッド」序曲 作品115
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
ブラームス
交響曲第1番 ハ短調 作品68
アンコール
ドヴォルザーク/スラブ舞曲第8番
★このコンサートの企画は神奈川トヨタの企画で、抽選で当たると聴く事が出来る。
ええ、そりゃあもう、当てるのに必死でしたよ(笑)。それはさておき。
ホールは中々の出足。P席まで人で埋って居ました。満員御礼、って感じです。コンマス席がピアノ椅子なのを見てにんまり。
期待通りコンマスは石田氏。
本日の石田氏は―って演奏に夢中であんまり服とかは見てなかったんですが…。まぁ、いつもと変わるはずも無く。こんな→感じ。
「マンフレッド」序曲はどこかできちんと聴いた、と思ったのですが、日記に無いですねぇ。。。何時聴いたんだろ…(汗)。
久々の石田様に目は釘付けなんですけど、今日の席は正面からやや右よりだったのですが、石田様はずぅーっと舞台奥の方へ顔を向けていたので殆ど
顔は拝見できず。激しいアクションの時や指揮者を見上げる時だけ横顔が見えました。あー、石田様を見たいならP席がベストかもしれませんねぇ(苦笑)
今日は気合を入れてチケット引き換えに行ったのでかなり前のほうの席。これがあだとなったのが2曲目のピアコン。
上手いピアニスト程音がどんどん飛んで行くのでピアノの音は始めから諦めていました。案の定、強いアタック音まで聞こえてくるぐらい近い。近すぎて生音が聞こえてしまうのですね。
そう言えば、私の後ろに並んでいたおじいさんは事務室の人に「なるべく二階席で見たいんだが…」と相談していました。そうですよね。音を聴くなら二階席ですよね(石田様を見たいと言う不純な動機の館風は前でも全然かまわないと思っていますが)。
しかし。ピアノの悲劇はそれだけでは終わらなかった…!!!
それは割り合いすぐに判明しました。ピアノの蓋が全開なので舞台正面の木管組とチェロの音がくぐもる・・・!!!
ピアノの蓋が気持ちよく飛んでくる音を疎外するのですね。。。おそらく前のほうから15列ほどはいいバランスで聞けなかったと思われます。ちなみに館風は10列前後に座っていた為
ノックアウト。うわー。。。この曲はもっと後ろで聞きたかった・・・!!
シューマンはなんと言うか、派手じゃない感じ。うーと、えーと、地味って言うと何か印象が悪いのでそんな変な言い方ですが、
一緒に行った黒熊氏曰く「持続の音楽だよね」との事。あー、そう言えばいいのか(笑)。
それと、今日はなんだか弦が絶好調。気持ちいいくらいに突っ走って盛り上げてくれました。今日の弦は二重○。
そして後半のブラームス。
パンフに「ブラームスはベートーヴェン音楽の後継者として賞賛されました」とあったのだが、
第1楽章を聴いて納得。ああ、こういうところがベートーヴェンなんだ。と思いました。なんと言うか、音楽の造りとかが似ている感じがします。
何処よ?!って言われると専門家じゃないんでわかんないんですが(笑)。きっと、聞くより聴いた方が早いです。
2楽章は石田様のソロ有り!繊細な高音のソロだったのですが、やっぱり石田様はこういうソロを弾かせると上手いですねぇ。一気に場の主役になってしまいますね。
石田様のソロは本当に繊細でまっすぐで、誠実な感じ。なんと言うか、ピュアな感じがするのです。
石田様は一旦オケの中に入るとそれはもう見た目が派手なだけではなく音色も激しい音色を出したり、一転1stヴァイオリンをまとめて一本のヴァイオリンで弾いているように高音部の繊細な
メロディを弾いたり、と多彩な魅力を見せ付けるだけに、ソロでの石田様はなんだか意外な印象を受けます。
今日のソロはむしろ綺麗過ぎたくらいかも。あ、でもこのソロは
こう言うソロだからあれでいいのかな。。。
そうそう、なんだか聞いた事があるけど、この曲知らないや、と思っていたメロディは4楽章のメロディでした。しかし
館風が気に入ったのはヴァイオリンが低音を乗り出してギュッギュッギュ!と弾く部分。石田様がカッコいいんだ〜(<結局それ。)
今日の石田様は何処で立つかな、と思っていたら低音を弾く時に立ち上がってました。高音部よりむしろ低音部。なんかそれもカッコイイ。
一番最後の盛り上がりに至る所辺りなんか、ちょっと腰を浮かす、とか立ち上がる、って言うレヴェルじゃなくむしろ「跳び上がる」って感じでしたね。
1stヴァイオリンから低音楽器へ段々とピチカートが受け継がれる部分があるのですが、それが目で見ていても楽しい。ピチカートって好きなんですよね。
ヴァイオリンのピチカートはかなり音が小さいのですが、ぴんと張り詰め感じで、1stヴァイオリンがまとまると結構な音になります。
この団体競技的な妙が良いです。ホント、今日の弦はノリノリで全てが1つの楽器で演奏しているかと思える纏まりがありました。
あと健闘したのが木管。ソリストは押しなべて良かったです。特にフルートとオーボエ。シューマンではメッサディボーチェが狙いだったのかなんだったのか良く分からなかった(元曲を知らないので
ああいう演奏が普通なのかとか知らないので…)クラリネットもブラームスのソロはかなり良かったし、今日の木管にも満足でした。
しかし、今日は弦がブッチ切りで良い。弦軍団は何があったのでしょう(笑)。すごいですよ。あの演奏は。なんかもう、いい、しか言えません。
今日は招待客が多いとあって、クラシック好きな人が必ずしも多いわけではなかったのか、前半は曲が終わり、指揮者が腕を下ろすまでは拍手が起こりませんでした。これは最近
神奈フィルの観客にちょっと不満を覚えていた館風的にはとても好ましい事でした。曲の余韻が楽しめて気持ちよかったです。
しかし、ブラームスは違いました。これは、指揮者のベルンハルト氏が振り終わってすぐ振り向いたので、その瞬間に拍手が巻き起こり、
「ブラボー!」の声。これも余韻ナシで拍手、と言う部類に入れる事が出来るかも知れませんが、今日は全然不快では有りませんでした。要は雰囲気なんですよね。雰囲気。
場の空気を読んで拍手しないと。今日の「ブラボー!」はいい感じでしたよ。いつか言ってみたい…(笑)。
今日の1プルの裏はいつものおねーさんではなく、違うおねーさん。そう言えば今日の1stヴァイオリンは石田氏以外全員女性。女性の楽団員が多い神奈フィルですが、
これはちょっと凄い。弦は低くなればなるほど男性率が上がりますが、管楽器は押しなべて男性が多い。何故でしょうね。。。
で、演奏後ベルンハルト氏が貰った花束を1プルの裏の女性に渡したのですが、何故か拒否(笑)。困ったベルンハルト氏はその花束をうっかり(笑)石田様へ。
そりゃもらった石田様も困り顔になりますって。結局花束はアンコールの時には譜面台の横に置かれ、退場の際にも放置されたのでした(笑)。
アンコールのスラブ舞曲は、聴いている時は何の曲か知らずにいたのですが、ベルンハルト氏、ノリノリ。それはもう、お尻まで振っちゃって超ノリノリ。
何なんでしょう、あのノリは。。。(汗)。楽団員の方も肩の力が抜けていて、セオリーどおりアンコールはかなり良かったです(私はどんな演奏会でもアンコールは絶対上手いと期待している)。
それにしても、アンコールの為だけに増員されたパーカス三人組が気になります(笑)。まぁ、私が好きな平尾氏が見れたから嬉しい限りなんですが。
あのバスドラはアンコールの為だけに用意されていたのね。。。この曲を演奏する事で華やかな終わり方になって、とても良い印象でした。クラウンクラシックコンサート、侮れません(笑)。
しっかり石田様のソロがあるところなんかも、きっちりお客の心を掴もうって精神で、そう言うの、嫌いじゃ無いです。
これからもこう言ういい演奏会が続いていけばなぁ、と思います。