2006年演奏会日記最新

これからの更新予定

10月3日 音楽宅急便クロネコファミリーコンサート@MK
10月5日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団第229回定期演奏会@MMH
10月28日 ★藤沢ジュニアオーケストラ第24回定期演奏会@藤沢市民会館
11月3日 ★神奈川県文化賞・スポーツ賞授賞式記念式典@KH
11月10日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団第230回定期演奏会@MMH
12月3日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団第231回定期演奏会@KH
12月8日 ★石田泰尚ヴァイオリンリサイタル@杉並公会堂












2006年10月3日 音楽宅急便
クロネコファミリーコンサート


場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:金聖響
司会:朝岡聡
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団、横浜創英中学高等学校・吹奏楽部
合唱:ゆりがおか児童合唱団
曲目:
バーンスタイン/ミュージカル「キャンディード」より序曲
編曲:宮川彬良/「「唱歌」春・夏・秋・冬」
編曲:三宅一徳/「ジャズ・サンバ&ボサノバドレー」
オリジナル音楽絵本『100万回生きた猫』
 原作/佐野洋子 作曲/三宅一徳・森本レオ・P.エヴァンス 編曲/三宅一徳
レスピーギ/交響詩「ローマの松」
アンコール
 ベートーヴェン/交響曲 第5番
 エルガー/威風堂々第1番
 久石譲/「魔女の宅急便」より「海の見える街」
 J.シュトラウスT世/ラデツキー行進曲

★クロネコファミリーコンサートは宅急便のヤマト運輸の冠コンサートである。これは各地方都市で行なってくれるので普段あまりコンサートが無い地域の人間には嬉しい。
 さて、今回は指揮が金聖響氏。これも私が今回応募した理由の一つです。金氏の指揮、好きなんですよね。今回見ていたら益々好きな指揮だなぁ・と実感。

 しかし今回は開演時間の関係で1曲目に間に合わず(18時半にコンサートホールは割と無理だよ…)。キャンディード序曲(好き)が聴けず。しかし、18時半過ぎの入場にも関わらず、2階のセンターブロックのお席を回していただけました。これはありがたかった。ヤマトの皆様に感謝。
 余談だが私の前の人と左右の人は金氏ファンだったようだ。凄いな金聖響。

 2曲目は地元の児童合唱団とコラボレーション。子供たちがかわいらしい。2階席センターだったからか、声はやや直線的に飛び込んできたが、 唱歌だからこれで良いのか?(笑)編曲はマツケンサンバUの宮川彬良氏で、「唱歌以外のもの」がオケに組み込まれていて面白かった。 特に全員合唱をした「ふるさと」にはラヴェルのボレロが組み込まれ、段々と盛り上がるのが楽しかった。
 ちなみに私、周りに微妙に嫌な顔をされつつも大きな声で歌ってきました。だってこれを逃すと金氏の指揮で歌える事なんてないんだもの。
 指揮と言えば、「村祭」で走る(速くなってしまう)合唱団に金氏が上手い事オケを煽って合わせておりました。これがとてもナチュラルで上手い! しかし、何故合唱団用の副指揮者をつけなかったのかしら。。。

 続いては横浜創英中学高等学校の吹奏楽部員と「ジャズ・サンバ&ボサノバメドレー」を。こう言う学生とのコラボレートは良いですね。元の合唱団とのコラボもそうですが、 早いうちからプロと一緒の舞台でプロの〔音〕を体験するって言うのは大きな意味があると思います。彼らの中から音大に進んだりするのはほんの一部でしょうが、これからも楽器や歌は続けていってほしいな・と思いました。

 休憩後は司会の朝岡氏のナレーションによる「100万回生きた猫」
 これはヤバイ・・・!!!ただ絵本を読むだけでも号泣必至なのに音付きとは・・・!!白い猫が出てきただけで泣いてしまった私も私ですが、 この物語はヤバイです。最後のシーン、オーケストラにバッハの無伴奏チェロ組曲の有名な部分が入っていて、それがままた涙をそそりました。 編曲と書いてあった意味がわかりました・・・やられた・・・!!

 ラストはレスピーギ「ローマの松」」。朝岡氏の濃やかな解説のおかげで楽章ごとに織り込まれた情景や雰囲気がありありと見えるようでした。やっぱりこの曲好きだー。

 アンコールでは応募時にあった「どの曲をアンケートで聴きたいですか?」と言うアンケート結果発表。
 金氏が指揮なので出来ればベト7とか思っていましたが、アンケートに入っていたのはベートーヴェン5番のみだったので私もそれにいれました。が、第3位。
 2位はエルガーの威風堂々。この曲も好きですね。そして、1位は魔女の宅急便より「海の見える町」。あーそうか。とここでやっと気がつきました(笑)。 金氏が非常に楽しげに振って居たのが印象的でした。これ、オーケストラレーションもうまいですね。音が豊かでとても面白かったです。
 ファミリーコンサートなのでお子様もたくさんだったのですが、普通のコンサートでは中々小さな子は連れて行きにくいもの。豊かな音楽を子供と一緒に、なんて素敵ですよね。 こう言うコンサート、まだまだ続けて欲しいですね。










2006年10月5日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第229回定期演奏会『フランス近代の色彩』


場所:横浜みなとみらいホール
指揮:パスカル・ヴェロ
クラリネット:ポール・メイエ
曲目:ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
フランセ/クラリネット協奏曲
ラヴェル/バレエ音楽『マ・メール・ロワ』
ラヴェル/ラ・ヴァルス―管弦楽の為の舞踏詩―

★今日は仕事の都合で遅刻。先日のクロネコといい、非常に申し訳ない鑑賞が続く。そんな訳でファゴットとチェロのロビコンはおろか、 1曲目のドビュッシーも聴けず。隣のおじ様が「ドビュッシーが良かった!」と非常に誉めていたので聴けず残念。

 2曲目はフランセのクラリネット協奏曲。ソリストのポール・メイエを迎えて。出てきた瞬間にぱあっと華やかになった感じがしましたね。そう言う存在感の人です。 背も高く、小柄なパスカル・ヴェロ氏と対照的。2人の共通点は爽やかな笑顔ってところでしょうか。
 メイエ氏は手も大きく、難しいパッセージを軽々と吹いていきます。吹く仕種に時折遊びを入れているなと感じる所もあり、目でも楽しませてくれました。 しかも爽やか系のイケメンです。こう言う奏者、大好きです。
 えー、肝心の音の話ですが、そのキビキビした動きと同じく爽やかな音色ですっきりと聴かせてくれました。デクレッシェンド等もとても美しく、 フォルテシモ一辺倒になら無いところは好感度高いです。  どうやら曲自体がオケとソリストがズレるように書いてあるらしく、一瞬ズレているように感じました。しかしどうやらオケに対しソロはズレる様に設計してあるらしく、 これでよいのだとの事。ソロに合いの手を入れなければなら無い部分のあるクラリネットの森川氏は一人左手で指揮を振っていました(笑)。確かに指揮はソロのへミオラは振って無いですもんね!!
 1・2楽章の多彩なメロディにも感動しました。次々と惜しげもなくメロディが詰め込まれ、変幻してゆくので、初めてでも楽しめました。

 後半はラヴェル。「マ・メール・ロア」は元々はピアノ曲との事ですが、流石オーケストラレーションの魔術師、オケのあちこちで鳴る豊かな和音が鮮やかに咲く。
 小さな物語をモデルにして絵を書いた様な、そんな曲の集まりで、眠りの森の次は美女と野獣と言う様に様々な物語を見せてくれる。ラヴェルの音楽は物語を先に知っておくと その様が本当に見えるようだ。想像力をかきたてられてとても楽しい。
 チェロの山本氏によるソロやコンマス森下幸路氏のソロ、コントラバスの黒木氏のソロなどあって中々聴き応えがある。 ラストのフィナーレに向かうクレッシェンドがじわじわと感動の波をつれてきた。

 最後の曲は「ラ・ヴァルス」。ワルツメインの曲ではあるが、始めは雲の向うにかくれ、最後はワルツ自体が混沌に包まれる。
 始め時折顔を出すだけの時のワルツはきちんと「ワルツしている」のだが、段々とエスカレートし、止らなくなり、どこか違う場所へ至る。 段々と調子ハズレの部分が多くなり、最後はワルツでも何でも無くなってしまう様は1904年当時のウィーンの、オーストリア帝国の崩壊を皮肉っていたのだろうか。

 昨年に引き続きフランス物で石田様降り番。美しいコンマスソロが盛り沢山だったので「何故コンマスが石田様じゃないんだ〜!」と思い、残念でならない。が、神奈フィルの演奏がイマイチとか、 そう言う意味ではないです。ただ、残念だと言うだけで。。。










2006年10月28日 藤沢ジュニアオーケストラ
第24回定期演奏会


場所:藤沢市民会館大ホール
指揮:岩村力
Vn:石田泰尚
Vl:井野邉大輔
オーケストラ:藤沢ジュニアオーケストラ
曲目:廣瀬量平/朝のセレナーデ
モーツァルト/協奏交響曲 KV364
ベートーヴェン/交響曲第5番 ハ短調 作品67『運命』
アンコール
 ドヴォルザーク/スラヴ舞曲

★本日の演奏会は石田様もかつて在籍した藤沢ジュニアオーケストラの第24回定期演奏会。
 1曲目は現代の作曲家・廣瀬量平の「朝のセレナーデ」。なんだか名前を聞いた事がある作曲家だと思って調べてみたら 合唱組曲「海鳥の詩」の作曲者でした。小中学校で合唱が盛んだった学校に行っていた人は「エトピリカ」くらいは聞いた事があるかも。
 現代の作曲家にしては珍しくメロディがきちんと(笑)あって、大変聴き易かった。もしかしたら吹奏楽や合唱、子ども向けの音楽を多く手がけているからでしょうか。

 私的メインはやはり2曲目のモーツァルト。石田様とソロをやるのはN響の首席代行を務める井野邉大輔氏。長めの髪をヘアバンドでオールバックにして、キラキラの黒いシャツで登場。インパクトは石田様に負けてません。
 演奏は、ソリストの2人が積極的にTuttiパートも弾いていって、オケの子どもたちを引っ張り上げていた印象。 ヴァイオリンとヴィオラにプロが入っただけあって音が全然違います。弦の音がとても美しくなりました。
 このオケは現在ヴィオラの人数が圧倒的に少なく、ヴァイオリンで代用しているらしいのですが、井野邉氏のヴィオラの音を聴いて、やはりヴィオラはヴィオラじゃないとなーと感じました。 石田様も井野邉氏もオケとTuttiを弾く時はじっとそのパートを見つめたり、体を寄せて音をよく聴こうとしていたのが印象的でした。

 ソロ部分のデュオでは絶妙な掛け合いを見せる石田様と井野邉氏。お互いに楽しんでいましたね。そしてソロのハモリではぴったりと息が合って、動き方まで全く一緒で面白かったです。 アップボウで伸び上がるのが一緒だった時は見ているこっちまで伸び上がりそうになりましたよ。
 顔を見合わせては笑っていて、二人ともとても楽しそうでした。演奏者が楽しんでくれるとこちらも安心して(笑)楽しめます。
 指揮の岩村氏もきもちよくガシガシ振るタイプで私は好み。この3人が動く動く(笑)。ビジュアル系演奏者、好きです。

 最後はベートーヴェンの「運命」。石田様と井野邉氏も3プルトか4プルト辺りのウラに入って参加。2人ともジャケット着用なのですが、石田様、シャツお着替えですか……!素敵です。
 全体的に弦楽器がぐいぐい引っ張っていった感じ。しかし、管楽器群も最後までは中々良かった。最後の最後でホルンがコケてしまったのだが、そこまでは素晴らしかったので勿体無いです。。。しかしホルンは難しい楽器ですからね。仕方ない。
 石田様は後ろの方でTuttiモードで弾いているのですが、ボウイング一つ、指使い一つとっても違いましたね。コンマスモードの派手な動きこそないものの、プロとジュニアの違いが良く見えました。 一緒に演奏したジュニアの方々には何が違うのかとか、プロの演奏を近くで見る事が出来てとても勉強になった事と思います。これからの演奏に生かしてもらいたいですね。

 曲目の構成から見てもかなり大変だったと思うのですが、藤沢ジュニアオケの堂々とした演奏は素晴らしかったです。
 今所属している子どもたちがいつか石田様みたいに活躍する日が来るのでしょうか。楽しみです。










2006年11月3日
 第55回神奈川文化賞・スポーツ賞
贈呈式・祝賀音楽会


場所:神奈川県民ホール大ホール
指揮:現田茂夫
ヴァイオリン:松田理奈
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
曲目:モーツァルト
 ヴァイオリン協奏曲 第5番
 交響曲 第35番「ハフナー」
アンコール
 アイネクライネナハトムジーク

★今年も文化賞・スポーツ賞の祝賀音楽会の季節がやってまいりました。県民ならずとも応募すれば大抵チケットが当り、かつ オケは神奈フィル、何故か毎年コンマスは石田様とくれば応募しない手はありません。そんな訳で今年も行ってまいりました。

 ヴァイオリンの松田理奈嬢は21歳。ちょっと緊張気味??正確な演奏とか硬い感じが若いな!と言う感じ。これからどんどん音も音も良くなっていくでしょう。 もっと遊んだりしてもよかったんじゃないかなぁ〜と思うので、これからに期待ですね。
 石田様はコンマスに徹して。やっぱり神奈川フィルの弦楽器の音は素敵だ!久々(正に1ヶ月ぶり以上!!)の神奈川フィルの演奏に癒されました。
 後半にコントラバスが弓の背で弦を叩くシーンが何度かあるのですが、黒木氏がとても楽しそうに頭を振っていてこちらまで楽しくなりました。相変わらずオチャメです。

 後半は交響曲第35番。オケの編成も大きくなったのだが、モーツァルトの繊細で華やかな感じも維持したまま。こう言うバランス感覚が神奈川フィルは良いですね。久々の充実した演奏を楽しめました。
 そう言えば現田氏のモーツァルトは初めて……??かな??神奈フィルのモーツァルトはシュナイト氏がメインなので久々に現田氏と神奈川フィルの演奏で聴けて良かったです。 きっちり交通整理された演奏だったなぁ・と言う印象。現田先生なのでもっと熱くなるかと思いましたが、多少セーブされていた・・・のか?

 今回はモーツァルト生誕250周年と言うことでこのプログラミングだったみたいです。アンコールでは現田先生もかーなーり・熱くなっており、グレイのマオカラー燕尾の背中にうっすら汗が・・・!! こう言ったコンサートにも気合を入れて演奏をしてもらえるのはとてもファンとして嬉しいです。でも神奈川フィル、毎年このコンサート本気ですよね。今年は小宮氏が居なくて切なかった……。
 後、以前はあった「ふるさとの風になりたい」の全体合唱がありません。。。う た い た い ・・・!!!







 

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