2006年演奏会日記6月

6月3日 ★神奈川フィルハーモニー管弦楽団第227回定期演奏会@MMH
6月9日 ★クラウン・クラシック・コンサート@MMH
6月23日 ★コンサートPartZ:シューベルティアーデ@国立音楽大学



2006年6月3日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第227定期演奏会『旅の日のモーツァルト』


場所:みなとみらいホール
指揮:尾高忠明
フルート:高木綾子
ハープ:篠崎和子
ソロ・コンサートマスター:石田泰尚
曲目:モーツァルト
歌劇「ルーチョ・シッラ」序曲 K.135
フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299
交響曲第36番 ハ長調『リンツ』K.425

 本日は首席客演奏者のシュナイト氏が病気療養のため降板し、代打に尾高忠明氏を迎えた。 シュナイト氏は来週のクラウン・クラシックも降板しているのでちょっと心配ですね。来年の合唱団との2回目の共演には復帰してほしいものです。

 さて、本日は始まる前にちょっとしたサプライズが。なんとオーボエカルテットによるプレコンサートがあったのだ!しかも石田様も御出演vv
 初めて石田様のプレコンサートを聴くことができました。やっぱり小編成は個々の楽器の特徴とかが見えやすくて良いです。音の絡まりも美しく、柔らかな音色がとても素敵でした。 曲目はモーツァルトのオーボエカルテットより第一楽章。

 1曲目の「ルーチョ・シッラ」はモーツァルトが16歳の時の作品。16歳でこれだけの編成の曲を書いてしまうモーツァルトって……(汗)。
 曲は16歳と言う予備知識を入れて聴いたからか、心なしかダイナミックな感じが。全体的に音がエネルギッシュ。しかしオケと尾高氏はまだ様子見な感じも。

 フルートとハープの協奏曲は、普段オケの中ではあまり注目して見ない2つの楽器の魅力がよく伝わる曲だと思いました。 フルートとハープって言う組み合わせがいかに相性が良いかって事も良く解りました。2つとも繊細なふりして案外音大きいし(笑)。 それにしても、フルートとハープって音の絡みがとても良いです。弦を弾くハープと管楽器のフルートでは音が全く違うはずなのに、ハーモニーがとても綺麗でした。

 そして『リンツ』。えー……ナニ?ってぐらいのコンマスのハジけっぷりにびっくりしました。我慢してたのは1楽章のアダージョぐらい??アレグロへの移行がもう、これでもかドラマティック!! もう音と相まってちょっと震えが来ました。カッコ良すぎるぞ神奈フィル!!
 実はこの頃まで前に座っていたお姉さんが身を乗り出していたために指揮の尾高氏は全くの死角になっていました……。ちょっと体をずらして見た尾高氏はまるでオケと一緒に踊るかの様に指揮を振っていらっしゃいました。 そして、その割りに最低限必要な所しか振らないので、実はプロじゃないとこの指揮に付いていくのは大変なんじゃないかなぁ?と思いました。そこまで思い至った時、石田様のハジケっぷりの理由が氷解。 石田様、背中で指揮を振っていたのね。やっぱり急遽指揮者変更ですからね。ここはコンマスがオケをしっかりまとめていかないと!って事なんでしょう。きっと!(<思い込みかも……)

 今日は指揮者変更と言うこともあってか、アンコールも!曲は勿論モーツァルト。ディヴェルティメントK.137 第2楽章。
 弦のみの曲ですが、オケの皆さんが楽しそうに演奏していたのが印象的でした。石田様もすっごく楽しそうだったし。笑顔全開ですよ〜。演奏するのがホント好きなんだなぁ〜と思います。 あそこまで楽しく演奏していただけると聴いているこっちも嬉しくなります。いっそ気持ち良い!今日の石田様は本当に楽しそうで、大満足!!でした。










2006年6月9日 神奈川トヨタ創立60周年記念特別公演
第24回神奈川トヨタ・クラウン・クラシック・コンサート


場所:みなとみらいホール
指揮:現田茂夫
ピアノ:小山実稚恵
ソロ・コンサートマスター:石田泰尚
曲目:
グリンカ:歌劇《ルスランとリュドミュラ》序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18
ブラームス:交響曲第2番 ニ短調 作品73
アンコール/モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》序曲

★本日は毎年恒例、神奈川トヨタのクラウン・クラシック・コンサート。
 指揮はハンス=マルティン・シュナイトを予定していたが、代打で神奈川フィルの常任現田茂夫。 急な指揮者変更でもそこは常任、オケとのコンビネーションはバッチリ。

 曲はグリンカの歌曲《ルスランとリュドミュラ》序曲、小山実稚恵さんのピアノでラフマニノフのピアノコンチェルト2番、ブラームスの 2番の3曲。

 序曲では弦の美しさが際立った。終りの方のチェロから1st.Vn.へのメロディ受け渡しの際の音色の変化はまるで色彩がぱあっと変わる 様な鮮やかさだった。ちょっとぞくぞくするぐらい美しかったです。

 ラフマニノフの小山さんはどうしたらこんなに指が回るのか?と言うくらい華麗なピアノで、安定した演奏でした。 オケがメロディラインの時でもピアノの旋律がぱっと耳に飛び込んでくるとそちらを聞いてしまうような存在感のあるピアノでした。

 メインのブラ2は豊富なメロディと和音の曲。たくさんのメロディをたくさんの楽器が奏で、その渾然一体となった響きが美しく、音の 海の中に居る感覚でした。

 本日館風は開演ギリギリの到着でしたので、3階席の後ろの方と言う席だったのですが、これがまた音が良いのです。演奏者は皆豆粒でしたが。
 飛んでくる音はよく響いた美しい音だけですし、それぞれの音が充分にブレンドされたまろやかな音色でした。やはりオケは正面後ろの方で聴くに限る!(笑)
 おそらくこの席だったので音に包まれる感覚になったのだと思います。
 これからはもっと音の良い席を取りたいなーと思わせる演奏でした。それでも前方を取ってしまう石田ファンの悲しい性……(<馬鹿)
 しかし今日はどの楽器が――と言うよりも全体の音色のあたたかさ、まろやかさに感動しました。










2006年6月23日 コンサートPartZ:シューベルティアーデ


場所:国立音楽大学小ホール
出演:
安井耕一(ピアノ)
田中淑恵(メゾ・ソプラノ)
福井敬(テノール)
阿部麿(ホルン&ナビゲータ)
大野良雄・佐沼美千代・倉橋雅子・野上知千(ホルン)
大関博明・石田泰尚(ヴァイオリン)
松井直之(ヴィオラ)
阪田宏彰(チェロ)
住田悠太(コントラバス)
横川晴児(クラリネット)
霧生吉秀(ファゴット)
重唱
 神林鉱一・葛西健治・神林淳・内之倉勝哉(テノール)
 長尾隆央・菅原浩史・狩野賢一・杉村俊哉(バス)
曲目:作曲は全てシューベルト
ハンガリーのメロディー D817
歌曲集「美しい水車小屋の娘」」D795より
 1.さすらい
 2.どこへ
 5.夕べの集い
 8.朝の挨拶
 10.涙の雨
 11.僕のもの
 14.狩人
 15.嫉妬と誇り
 18.萎れた花
 20.小川の子守歌
八重奏曲 へ長調 D803より 第2楽章 アダージョ
夜 D983
月明かり D875
エレンの歌T(おやすみ、兵士よ) D837
エレンの歌U(狩人よ、憩いなさい) D838
エレンの歌V(アヴェ・マリア) D839
セレナーデ D920
森の夜の歌 D913
ごきげんよう、美しい地上よ(メロドラマ) D829
流れで D943
アンコール
 楽興の時 ヘ短調 作品94の3番 D780

★最近滅多に国立音大のイベントへの登場が減った石田様。久々に国立音大のイベントへのご参加でした。
 予告されていた曲目から石田様は八重奏だけだな・と踏んでいたのですが、見事にその通りでした……。くぅ。まあ、1000円で石田様の演奏に 加えて福井氏の歌声も聞けるのであったら安すぎるぐらいです。
 私が着いた時には既に福井氏の歌曲が始まっており、中に入れてもらえませんでした。やっと入ったのは八重奏の直前。まあ、石田様聴けたから良いんだけどさぁ……。

 八重奏はヴァイオリン2、ヴィオラ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンの8つ。国立音大卒業生を中心に集めた即席オクテットだからか、 初めの方はちょっとぎこちなさが目立ちましたが、そのうちスっと音楽が流れるようになりました。何となく知っているようなメロディが多彩な表現で 出て来るので、アンサンブルの面白さが解る曲でした。シューベルトって実はあんまり聴かないので中々良い経験になりました。
 それにしても、2週間ぶりに見る石田様がカッコ良くてちょっとどうしようかと思いました。やっぱり髪の毛長めで立ててる方が好きですわ〜と再確認(<お前の好みは聞いてない)。

 後半は男性8人の重唱を中心に。しかし、2曲目の「月明かり」では6人に人数を減らし、テノールに福井敬氏が乱入!これ、別に福井氏が乱入した訳ではないのですけれど、 その声の存在感がもう、全てを奪い取って主役に踊り出た印象でした。良くも悪くも主役声質。でも他の方の声の印象にまで影響を及ぼすその 影響力は凄い。しかもその影響は全て良い方への影響ですから。音程がホント清潔・・・!!福井氏の明るい声は本当に素敵だと思います。

 また、田中嬢の歌曲では、私も歌った事のある曲があったりして楽しめました。うーん、シューベルトって難しかったなぁ……。持続しなきゃいけない所多いしさ。。。

 国立音大は卒業生を豪華ゲストとしたこう言うイベントを年に何度か行なってくれるので結構嬉しいです。 どちらかと言うと今回の様な小ホールモノが好きなので是非次回も。でもまあ、石田様が出なきゃ観に行ってなかったんですけどね(笑)。







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