2006年4月5日 パソナチャリティコンサート
Wishing for Happiness
場所:サントリーホール
指揮:西本智実
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
曲目
バーバー/弦楽のためのアダージョ
プーランク/2つの行進曲と間奏曲
エルガー/「威風堂々」第1番
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」
アンコール
ハチャトゥリアン/仮面舞踏会組曲「ワルツ」
★石田ファンで及川ファンなお姉さまは最近は指揮者・西本智実嬢もお気に入りらしい。そんな訳で「貴方も西本さんを観なさい。」とプラチナチケット(所謂P席だが、西本嬢が振る演奏会ではそう呼ばれるらしい)を頂いた。気に入ったら次回からは自腹で行きなさいとの事なのだが、結構その値段を見て驚き。ぴ、P席がこのお値段ですか・・・!!!
しかし、演奏を観て(あくまで観て)それも納得。おそらく皆様この西本嬢の美しいお顔ととてつもなくかっこいい指揮を観たいのだろう。P席から売れるというのも納得の演奏姿だった。
演奏会はバーバー、プーランク、エルガー、リムスキー=コルサコフとなかなか謎のプログラミング。でも好きな曲と好きな作曲家ばかりで嬉しい。
バーバーの「弦楽のためのアダージョ」は私の大好きな曲であるが、西本嬢の指揮は「この人はこういう曖昧な曲より派手派手しくきっぱりとした曲の方がきっと似合うな」と思わせる指揮(笑)。初めて観るくせにそう思っていたらプーランクの行進曲やエルガーは西本嬢のかっこよさが爆発した。やっぱりな〜。
西本嬢は入場からして颯爽として格好良い。バレエをやっていたとかで、立ち居振る舞いがいちいちきぱ・ときまって素敵なのである。飾り模様の入った変形燕尾も男装の麗人と言う感じで、宝塚歌劇団の男役に通ずる魅力だなぁと思った。そういえばP席は女性客ばかりであった。もしかしたらあの中にはヅカファンがたくさん居るのかもしれない。この人は自分がどう見られているか分かっている人だ。
西本嬢が指揮台に立つと殺気のような緊張感が走った。指揮棒が上がるまでの緊張感がとても良い。オケに指示を出すところなど「シビレル」のである。「きっ」とチェロを見たまま左手でパーカッションにビシッと指示を出したときなんてこちらがぞくぞくしてしまった。全くそちらを見ずにビシ!っと指示をするところがすごいカッコイイ!!視線でも指揮しているのだなぁ、と思いました。
また、ずっと厳しい表情でいるわけではなく、指揮を振りながら楽しんでいるのが分かるのも魅力の一つかも。ふっと笑顔になったり、時折の表情の変化がとても魅力的なのだ。
そして、今年一月に石田様のソロで聴いたシェエラザードを新日フィルのコンマス・西江氏のソロで。西江氏のシェエラザードは姫って言うか王子っぽいなぁ(<西江氏ファンに怒られますよ!)。多少音が堅めで硬派な印象を受けるからでしょうか。個人的にはシャリアール王の主題の西本嬢のノリノリっぷりが素敵だと思いました。ふと思い出したのは、ミューザ川崎の舞台裏で見られるサイン色紙。きっぱりとした文字は西本嬢の本質そのものなのだな・と思ったりして。
今日のコンサートは「入門!西本智実!」だった訳ですが、とても楽しむことが出来ました。次は是非、西本嬢がロシアのオケを振る時に聴きに行きたいですね。しっかし、チケット代の事を考えると「・・・聴きにいけるのかしら?」と思ってしまいます(笑)