2005年12月31日
横浜みなとみらいホール
ジルヴェスターコンサート
2005〜2006
場所:横浜みなとみらいホール
指揮:飯森範親
ピアノ:加羽沢美濃
ソプラノ:松本美和子
ハープ:斎藤葉
オルガン:浅井美紀
司会:朝岡聡
オーケストラ:横浜みなとみらいホール・ジルヴェスターオーケストラ
曲目:第1部/コンサートマスター:石田泰尚
池辺晋一郎/ヨコハマ・ファンファーレ(横浜みなとみらいホール委嘱オリジナル作品)
ドリーブ/バレエ「コッペリア」より
ワルツ、マズルカ
ラロ/チェロ協奏曲より 第3楽章
チェロ:堀了介
マウラー/4つのヴァイオリンのための協奏交響曲 作品55より第3楽章
ヴァイオリン:漆原啓子、藤原浜雄、漆原朝子、三浦章広
詞:北原白秋、山田耕筰/鐘がなります
ソプラノ:松本美和子 ピアノ:加羽沢美濃
トスティ/「そうなってほしい」「白い夜」「セレナータ」
サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28
ヴァイオリン:徳永二男
第2部
リスト/ハンガリー狂詩曲 第2番 ニ短調
モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K299より 第一楽章
ファリャ/バレエ「恋は魔術師」より"火祭りの踊り"
ショスタコーヴィチ/交響曲第9番 変ホ長調 作品70より 第一楽章
サティ〜ニウ ナオミ編曲/3つのジムノペティより 第1番
(以上コンサートマスター:三浦章広)
ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」作品67より第4楽章
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」K492より 序曲
アンコール
ラデツキー行進曲
★今年もやってきました、ジルヴェスターコンサート!館風の一年はこれがなければ始まりません。今年もヨコハマ・ファンファーレで幕開け。今年は舞台の最前列に金管隊を配置し、そこでの演奏になりました。今回、トランペットが前に出てきた影響か、パイプオルガンがちょっと弱い。うーん、難しいなぁ。
初めはドリーブのコッペリアより。ワルツと言うからには華やかで軽やかで〜と予想していたのですが・・・・・曲は確かに軽やかなんですが、演奏は……体育会系?(笑)と言う様な迫力ある演奏。マズルカなんてやたら男前な演奏。ド迫力で楽しい曲でした。
そして途中で気付いたのだけれど、飯森氏の指揮がやたら男前だ……。もうきぱ!きぱ!と振る指揮で、各パートへの指示がビシィ!と飛んでいくのが見えるようでした。しかし飯森氏、派手だなぁ。
マウラーの4つのヴァイオリン協奏交響曲は「何でソリストに石田様が居ないの?」とちょっと腹立たしく思いつつ聴きました(笑)。石田様ならどう弾いたかな〜とか思いながら聴いていたので割合石田様がノリノリでコンマスをしていた事しか覚えていません。そう言えば、昨年も思ったけど藤原氏はやっぱり上手いなぁ。
一旦オケはお休みして、ピアノの加羽沢嬢とソプラノの松本嬢による歌曲。しっとりとした雰囲気で今までとはがらりと雰囲気を変えて。加羽沢嬢のピアノは相変わらず美しいですが、彼女の12本のヴァイオリンのための曲が聴きたかったなぁ。
前半ラストはサン=サーンスがサラサーテに奉げた「序奏とロンド・カプリチオーソ」。この曲大好きなんだよね〜。何で石田様がソリストじゃないのかなぁ……年齢順か……。うん、徳永氏のヴァイオリンはヴァイオリンで良いんだけどね。熟年にしか出せない音ですね。
ファンの気持ちはいざ知らず、石田様は演奏中の師匠をガン見。もう、全てを盗もうとするかの様にじっくり観察していました。視線が鋭い。
15分の休憩を挟んで後半はリストのハンガリー狂詩曲から。19曲のうちの2曲目。今日はオケオンリーの曲は少ないのでオケの勢いを楽しめる貴重な曲。オケ全体が活き活きとしてて良い感じです。今日のみのオーケストラとは思えないまとまりでした。
また、好きだったのはファリャの「火祭りの踊り」。ピアノも入って骨太の音楽で、正に魔よけと言う感じ。こう言う楽しげな曲はウキウキしてしまいます。良いなぁ。
ところで、司会の朝岡氏がショスタコの9番をひたすら気が抜けるだの、軽いだの言ってましたけど、私結構好きなんですよね。。。後、そんなに明るくないと思うんですよね。あの曲。それにしても石田様がコンマスソロ弾いてないのが変な感じ……。
そして今年の年越しはベートーヴェンの第5番。2005番が無いから下一桁取ったらしいのですが、それはちょっと無理があるんではないか(笑)。
最後の和音が鳴り響き終わると2006年との事で、どきどきしながら見守っておりましたが、見事に響き終わりに年越しできました。飯森氏の裁量がすばらしかった!実は、パイプオルガンの脇にカウントダウンが出ていたらしいのですが、石田様しか観ていなかった(しかも双眼鏡で)館風は気付かず。ドラマティックな展開がまるで無駄。ダメな人です。
年越しすると3階席の前の方からクラッカーが。どうやらホールの人が鳴らした模様。そしていつも通り、オケのメンバーもクラッカーを。今年も石田様のクラッカーは微妙(笑)。何であんなに微妙な鳴りっぷりなのか……謎。
ラストはフィガロの結婚より序曲。この曲、聴くたびに「こんなに速かったっけ??」と思うのだけれど、今回も速かった。
そんな中、石田様の左手の動きをじっくり観察していたのですが(<何を見ている何を)、言っちゃ悪いのですが、他の人とは全く違う動きなんですよ。しなやかで、やわらかくて、それでいてメリハリ効いてて。爽やかと言うよりは端麗って感じかなぁ……。上手く言えませんが。とにかく指使いは観てて面白いです。
アンコールはおなじみのラデツキー行進曲。観客もどこで大きく拍手をしたら良いのかとか解ってきたみたい。天井に空いた小さな穴から金と銀の紙ふぶきが降って来て、とても綺麗でした。1階席に座っていたお客様はいっぱい金と銀が付いて大変だったかもだけれど。
新しい1年の始まりに相応しい、素晴らしい幕開けでした。……でも、石田様のソロが無くてかなり不満。はぁ〜……石田様のソロが聴きたいなぁ。