2005年演奏会日記12月

12月2日 ★田代幸弘ピアノリサイタル@光が丘IMAホール
12月4日 ★トリオ・リベルタ 5周年記念コンサート@KAMOME
12月16日 ★神奈川フィル第221回定期演奏会@MMH
12月23・24日 ★湘南DANコンサート@よこすか芸術劇場
12月27日 ★神奈川フィル「第九」演奏会@KH
12月31日 ★横浜MMHジルヴェスタコンサート@MMH






2005年12月2日 田代幸弘ピアノリサイタル


場所:光ヶ丘IMAホール
出演
ピアノ:田代幸弘
YAMATO弦楽四重奏団
1stVn.:石田泰尚
2ndVn.:執行恒宏
Vla.:榎戸崇浩
Vc.:阪田宏彰
曲目
バッハ
 平均律クラヴィーア曲集第2巻より
 第23番ロ長調BWV892
 第24番ロ長調BWV893
ベートーヴェン
 ソナタ第15番作品28「田園」
ショパン
 バラード第1番ト短調 作品23
ブラームス
 ピアノ五重奏曲へ短調 作品34

★久々のYAMATO弦楽四重奏団!ホールがちょっと遠いので開演までに間に合うか!!とかなりギリギリだったのですが、かなり余裕で間に合いました。大江戸線に感謝(笑)。

 前半は田代氏のピアノソロ。バッハの切れ目無く続くパッセージが面白くて好きかも。ずっと聞いて居ると頭ぐらぐらしてきます(笑)。中々に面白い演奏でした。

 後半はブラームスのピアノ五重奏。石田様率いるYAMATO弦楽四重奏団のお出ましですよ!!今年5月以来ですね。そう言えば、ピアノ椅子が2台で、チェロとヴィオラだったのですが……良いのか?それで。と思ってしまいました。や、てっきりチェロと1stだと思ったから……さ。石田様パイプ椅子だと低くて足が余ってました(<素敵!)。

 出だしのピアノ、1stヴァイオリン、チェロのユニゾンは深い音でじっくり聞かせてくれる。これは第一主題を唄うフレーズで、ちょっと古臭い感じで味がある主題が素敵だった。この主題はなかなか忘れられません。
 時折ヴィオラやチェロがおいしい所をもっていくのですが、ヴィオラもチェロもとっても良い音で、ニヤリとしてしまいました。YAMATOは4人のバランスが凄く良いのでいつも素晴らしい演奏ができるんだな・と勝手に思っています。

 執行氏と石田様のピッタリとしたデュエットや、ピアノとの連携は見事。阪田様がかなり曲に入りこんで演奏していたのも印象的でした。阪田様ってクールに弾いているイメージあるから。YAMATOでは石田様の派手なパフォーマンスが目立ちがちですが、案外他の3人もヴィジュアル系のパフォーマンスだと気がつきました。阪田様が情熱的な演奏なんですよ。音に色気が有りますよね。

 そして誰よりも音に色気があったのが我らが石田様。綺麗なだけじゃない音を奏でますよね〜。久々の関東でのお出ましでしたが、こう、なんて言うか、まぶしかったです。ちょっと感動して涙が出そうでした。あわわ。











2005年12月4日
 Torio Libertad Special Live at KAMOME
 & 
トリオ・リベルタ5周年記念パーティ

場所:KAMOME
出演:トリオ・リベルタ
ヴァイオリン:石田泰尚
サックス:松原孝政
ピアノ:中岡太志
パーティ出演
・トリオ・リベルタ
・ピアノ:金井紀子
・カルテット・スピリタス
 Alt Sax:波多江 史朗
 Ten Sax:松井 宏幸
 Bar Sax:東 涼太
 Sop Sax:松原 孝政
・クラリネット:品川 秀世
曲目:ライヴ(表示が無い物は基本的にアストル・ピアソラ作曲)
デカリシモ
ブエノスアイレスの冬
ブエノスアイレスの夏

スール―甦る愛
ミロンガピカレスク
ミルトンの肖像
バリリシモ
タンゴの歴史 1900‐酒場
ラ・クンパルシータ/ロドリゲス
タンゲディアV
タンガータ [孤独]
 [タンガータ]
アンコール
 ミケランジェロ'70
 リベルタンゴ

パーティ
・トリオ・リベルタ
 ミケランジェロ'70
 悪魔のロマンス
 タンゲディアV
 デカリシモ
 ミロンガ・ピカレスク
 鮫
・中岡氏&金井嬢
 ドリー/フォーレ
 1「子守唄」
 2「ミ・ヤ・オ」
 3「ドリーの庭」
 6「スペインの踊り」
 アンコール「タイタニック」
・カルテット・スピリタス
 カルメン幻想曲
 涙そうそう
 ラテン・メドレー
 アンコール「森のくまさん」
・石田氏solo(ピアノ:中岡太志)
 懐かしい浜辺/渡辺雄一
・トリオ・リベルタ+品川秀世
 レオノーラの愛のテーマ
 五重奏の為のコンチェルト
 リベルタンゴ

★トリオ・リベルタの結成まる5周年記念ライヴ。2000年12月5日に初演奏だったとの事なので本当にまる5年ですね。
 プログラムはデカリシモから。続いてブエノスアイレスを2曲とおいしいところ取りなプログラムが続く。この曲の冬がいつの間にか明けて春になるところが大好きで、毎回震えるような感動を味わっています。
 5年目を終えて、これからは様々な曲にチャレンジしたいと言う彼ら。ロドリゲスのラ・クンパルシータの演奏もありました。あまりごてごてしないスタイリッシュな演奏で、クール。この辺りはリベルタらしい演奏と言えるかも。でも弾きこんでいったら演出も変わるかもしれないし、これからが楽しみな曲です。
 最後のほうのMCで中岡氏が乾杯をしたり、普段のライヴよりもなごやかなムードになっていました。今回は石田様はあまり喋らず。残念です。
 それにしても、石田様はこちらが心配になるぐらいの飲みっぷり(しかも赤ワイン)だったのですが、演奏には全く影響なし。むしろいつもの演出が殺ぎ落とされた切味の鋭い演奏でした。いつもはかなり観客の「目」を意識した演奏なんだなと思い知りました。
 今回のコンサートはリベルタを聴きこんでいる人にはリベルタの成熟っぷりを楽しめただろうし、初めての人にはこんなピアソラがあるのかと新鮮な驚きと感動を味わえただろう。

 パーティは演奏の合間合間に食事が入る構成で、基本的に演奏中はみんな席を立たない。
 マネージャーさんのリベルタ5周年の挨拶があったのでうsが、緊張したのかカミカミで、中岡氏にからかわれていました。

 演奏は私の大好きなミケランジェロ'70から始まり、ドキドキするオープニングになった。この曲はなんだか始まりを予感させる曲調にピッタリ。てゆか大好きだからとにかく嬉しい。
 パーティでは昼に演奏した曲目も一部あったのだが、なんだか雰囲気が違う。客層が違うからなのか、夜だからなのか、お酒が入ってノって来たからなのか(笑)とにかく昼より良い演奏だった。昼が悪かったのではなく、夜が良すぎたと言えるかもしれない。
 食事はバイキング形式で1人一切れずつみたいな料理が続いたが、これがまたおいしいのだ!!シェフの田中威平氏は中岡氏の親友らしい。素敵な親友をお持ちですね。

 食事の後は中岡氏と中岡氏の師匠の金井嬢による連弾。フォーレを4曲。アンコールはタイタニックで、それを練習する2人をイメージして微笑ましい気分になりました(笑)。

 その後は松原氏率いるカルテット・スピリタスの登場。スピリタスはサックスのみの男4人と言う少々珍しい編成。
 かなり遊んだパフォーマンスで登場したのですが、これがかなり上手い。カルメン幻想曲は絶品でいした。
 バリトンサックスはベース担当のはずなのに無駄に動き回ってたり(笑)、テナーサックスが甘く色っぽかったり、アルトサックスが技巧派で流し目(それは演奏に関係ない)だったり、ソプラノサックスがやたら技巧的な部分を軽くやってのけたり。
 松原氏って実は凄い人なんだ・・・!!!と今更気付きました(大失礼)。そしてスピリタスは全員松原氏に負けない技術とパワーを持っていました。しかも「体重が80キロ過ぎたらソプラノからアルトへ降格ね。」との発言も飛び出す始末。松原氏危うし!(笑)

 最後に登場の石田様は中岡氏のピアノでオリジナルアルバムから「懐かしい浜辺」を。そうかー。石田様が組んでるアンサンブルはリベルタ以上にスケジュールを合わせにくいアンサンブルばっかりだもんなぁ。来る訳ないか……残念。
 久し振りに生で聞く石田様の「懐かしい浜辺」は本当に懐かしさをかもし出す優しい演奏でした。あるはずのない海辺の風景が見えるようでした。

 最後にはリベルタの名前の由来でもある「リベルタンゴ」を演奏。中岡氏は「結構飲んでるし、食べてるのでヘロヘロかもしれません。」と言ってピアノの前へ。ホントにヘロヘロだ!(笑)中岡氏はとにかく飲んでいるのか指が回らなくて、同じ所を2度弾いたりして松原氏にサックスでからかわれていました。石田様は妙にかっちりしたスタイルで淡々とヴァイオリンを弾いていました。いつも小技をきめる所でも小技が無かったりしたし。あまり変化が無いので気付かなかったのですが、石田様、実は酔ってました??(笑)。

 トリオ・リベルタが5年活動する事は当人達にとっても驚きだった様です。これからも10年、20年の演奏活動が当然と思われる様なトリオにして行って貰いたいです。













2005年12月16日
 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第221回定期演奏会『旬を聴く』


場所:みなとみらいホール大ホール
指揮:金聖響
ソプラノ:臼木あい
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
曲目
ハイドン/交響曲第86番 ニ長調
モーツァルト
 アリア「私は愛情を気にしない」
 レチタティーヴォとロンド「わがあこがれの希望よ〜ああ、どんなに苦しいかわからないだろう」
ベートーヴェン/交響曲第2番ニ長調作品36

★神奈川フィルの12月定期は金聖響氏が登場。金氏は館風の好きな指揮者の1人なので石田様との共演が聴けて幸せでした。

 本日のコンサートは開始前にプレコンサートとしてロビーコンサートがありました。そして石田様とチェロ首席山本氏の2人でパッサカリアだったらしい……。この2ヶ月石田様は3回もパッサカリアを演っているのに1回も聴けていない自分……。悲しい。

 気を取り直してコンサート本編。
 ハイドンの86番。ハイドンは数が多すぎて中々覚えられないのですが、宮廷音楽の見本の様な雰囲気がハイドンっぽくて良い。
 今日ばかりはP席で観たかったなーと思いながら惚れ惚れするほどダイナミックで優雅な指揮を観ていました。館風は貧乏石田ファンなのでみなとみらいの座席は2階席ライト。時折セカンドヴァイオリンに金氏が見せる笑顔が素敵でした。本当は石田様に笑いかける金氏が見たかった!!(<……)
 本当に楽しそうに指揮を振る人で、好感が持てます。

 指揮は良い意味で大雑把と言うか、左手(表現面)を多く使う指揮で、それにピタリと寄せてくるオケも素晴らしい。多分リハまではかなり厳密に音を組み上げていったのではないかと推測。その上でオケを遊ばせて余力を引き出したって所でしょうか。今回はオケが良く鳴っていると感じました。もしかしたら管が少なかったからかもしれないし、古典配置と奏法のせいで弦の鳴りが強く感じられたのかも。

 3・4楽章は金氏も神奈フィルもノッていて、かなり良かったです。石田様は自分が弾かない部分も音楽にゆったりと乗っていて、気持ち良さそうに演奏されていました。

 モーツァルトで登場の臼木あい嬢はパンフによるとまだ院生らしい。声も若々しく、無駄なビブラートの無い澄んだ音。メリスマが面白いぐらいに回って、聴いていて耳に心地よい。
 だが、一番素晴らしいのは高音の伸び。ホールの隅までゆきわたる滑らかなヴェールの様な声で、伸びてゆく高音が目に視えるようでした。特に「私は愛情を気にしない」で見せた高音は素晴らしい。これでまだ院生ですからね。これからの活躍に期待したい演奏家のひとりです。

 さて、本日のメインは金氏十八番のベートーヴェン。2番を生で聴くのは初めてかも。オケの人数も増え、注がれるパワーが増えたからか、初っ端から音がアツい。
 金氏の指先が描く音楽が示したオケから立ち上がる様に描かれていく様は壮観。ここまで指揮者の描いた画を忠実に再現できるオケって言うのは鳥肌ものでした。やっぱり最近の神奈川フィルはちょとヤバイ。全身が震える様な感動に包まれて幸せないっときを味わいました。
 そして最終楽章。確かにアレグロ・モルトです。でも!でも!……こんなに速いものなの??金氏の録音を聴いていないので金氏の趣味がどうなのかとかは分からないのですが、とにかくびっくりするぐらい速かったです。そして石田様が乗り移ったかの様なセカンドヴァイオリンの小宮氏。石田様と指揮者を挟んで向かい合って頭振ってる姿がとても印象的でした。うーん。神奈川フィル総石田化??……いい事だ(笑)。

 そう言えば本日の石田様は時折指揮を振るような仕種をされていましたね。相当この曲を弾きこんでいると言うか、研究し尽くしていると言うか、そう言う事でしょうか。今日の指揮に対するオケの反応は素晴らしく、これもやっぱり石田様が引っ張っていたからじゃないかなぁ……と思います。

 今日、来年度の定期演奏会の予定が出ました。石田様のソロもあるし、しっかり予習しなきゃです。さあ!来年度も頑張っていきましょう!










2005年12月23・24日
湘南信用金庫創立80周年記念
SHONAN DAN CONCERT


場所:よこすか芸術劇場
指揮:現田茂夫
司会:好本恵
ヴァイオリン:石田泰尚
ソプラノ:佐竹由美
メゾ・ソプラノ:井戸靖子
テノール:小原啓楼
バリトン:泉良平
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
合唱:神奈川フィル合唱団
曲目
團伊玖磨/新祝典行進曲
チャイコフスキー/「くるみ割り人形」から
 "行進曲"
 "こんぺい糖の踊り"
 "トレパーク"
 "あし笛の踊り"
 "花のワルツ"
ヴィヴァルディ/「四季」から
 "春"
 "冬"
ベートーヴェン/第9番"合唱付き"から
 "第4楽章"
アンコール
 アメイジンググレイス
 團伊玖磨/花の街

★館風は合唱団として参加。折角の石田様のソロのヴィヴァルディを全く!全く聴けなかった。聴けたのはベートーヴェンの第9の4楽章とアンコールのみです。。。。
 今回のプログラム、「くるみ」からおいしいトコ取り、「四季」から春と冬、そして第9から4楽章のみと「なんかー、クラシックよくわかんないんだよね。」的プログラム。ある意味凄い。勿論クラシック好きにも好きな部分だけと言う感じではある(笑)。
 館風的に第9は1〜4楽章全てセットで第9だと思うタチなので、それだけはちょっと残念かな。

 さて、演奏は第4楽章だけと言う事もあって心なしかエネルギッシュ(笑)。こう言ってはなんだけれど、27日へ向けてのウォームアップと言う感じなのかなぁ??エネルギッシュなのに軽快で、逆のそのリラックスした感じが良いな・と感じました。第9は合唱団が気合入れすぎてしまうのでこのくらいが丁度良いのです。
 合唱団はホールに助けられました。よこすか芸術劇場は本当に響きの良いホールですね。神奈川県民ホールもあれぐらい響きが良かったら・なんて思うのは贅沢でしょうか。。。










2005年12月27日
 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
特別演奏会 ベートーヴェン「第九」


場所:神奈川県民ホール
指揮:現田茂夫
ピアノ:田部京子★
ソプラノ:木下美穂子、泉千賀★
メゾ・ソプラノ:井戸靖子
テノール:持木弘、谷川佳幸★
バリトン:宮本益光
※★は合唱幻想曲のみ出演
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
合唱:神奈川フィル合唱団
曲目
ベートーヴェン
 ピアノ、合唱、管弦楽のための幻想曲 ハ短調 作品80「合唱幻想曲」
 交響曲 第九番 ニ短調 作品125「合唱付」

★すっかりおなじみとなった神奈川フィルの第九公演。よくエグモント序曲なんかと一緒に演奏される第9ですが、神奈川フィルは第九の先駆的作品とも言われる「合唱幻想曲」を一緒に演奏します。合唱団としては一緒に演奏できる曲が増えて嬉しい限り。

 前半のピアノソロでは調子が良かった田部嬢ですが、オケとの絡みが進むに連れて双方エキサイトして、ちょっと際どい場面も。今年のカルテットの所はバッチリでしたね!(笑)
 実はこの曲、第九よりも好きかもしれません。ピアノ・ソリスト・合唱・オケがいっぺんに聴けるのも美味しいし。
 田部嬢のピアノはこの曲に雰囲気が合っていて、幻想的で流れに溶け込んで居たように思います。

 後半の第九。合唱団は1・2楽章になったら練習開始。と言うわけで前半は全く聴けず。毎年のことだけれど、ちょっと悔しい。
 今回は3楽章の前に合唱団は入場。ここで一旦曲が途切れるのが聴いていたら興ざめと思うかも。1楽章から後ろに居られれば一番良いのでしょうが、合唱団は「声」を売り物にしているのでそれはちょっと無理。舞台上で水飲んで良いなら良いけどさ……。

 第3楽章。館風の並びは今回見事に現田氏が見えないところで、待っている間指揮を楽しむ事もできませんでした。石田様も殆どチラ見えレヴェル……。がっくり……いや、別に見たかったわけじゃないんですけど……(<強がるな)。
 3楽章を聴いていると普段4楽章ばかりの耳には「あぁ、ここが元になっているのね」と改めて解ったりするので面白いです。しかも合唱は入らないので雰囲気が大分変わっていて楽しめました(<出演者が楽しんでどうする)。
 今日は弦の首席奏者が揃っていてかなり嬉しかったです。石田様と小宮氏の動きが揃っていて見ていてニヤリとしてしまいました。神奈川フィルの弦は各パートピタリと揃っていて気持ちが良いばかりでなく、コンビネーションも抜群です。だから見た目も楽しいんですよね。ただちょっと今日は管が不調でしたね。どうしたのかしら。

 4楽章はそれまでの3つの楽章を振り返ったり、対比させたりして、一気に合唱が入るところで歓喜のパートへ。
 第一声はバリトンの宮本氏。今日の主役はこの人か、と思うほど朗々とした素晴らしい声。感情を入れ込むタイプの人なので結構アクションが激しいのですが、ピッチがブレない。深い声で発音の良いドイツ語って言うのが素敵です。そう言えばドイツ系が得意の方でしたね。
 合唱は毎年少しずつ進歩……しているのかな??歌っている本人なので良く解りませんが、今年は大分発音もよくなってきたんじゃないかなぁ〜?と。ただ、慣れてきている感があるのでそれはちょっと注意しないといけないなぁ・とも。ちょっと気を抜いたりするとすぐ崩れてしまいそうだし。来年の課題でしょうか。
 早く男声にトラを入れなくても良い合唱団になりたいです。。。(笑)。










2005年12月31日
横浜みなとみらいホール
ジルヴェスターコンサート
 2005〜2006


場所:横浜みなとみらいホール
指揮:飯森範親
ピアノ:加羽沢美濃
ソプラノ:松本美和子
ハープ:斎藤葉
オルガン:浅井美紀
司会:朝岡聡
オーケストラ:横浜みなとみらいホール・ジルヴェスターオーケストラ
曲目:第1部/コンサートマスター:石田泰尚
池辺晋一郎/ヨコハマ・ファンファーレ(横浜みなとみらいホール委嘱オリジナル作品)
ドリーブ/バレエ「コッペリア」より
 ワルツ、マズルカ
ラロ/チェロ協奏曲より 第3楽章
 チェロ:堀了介
マウラー/4つのヴァイオリンのための協奏交響曲 作品55より第3楽章
 ヴァイオリン:漆原啓子、藤原浜雄、漆原朝子、三浦章広
詞:北原白秋、山田耕筰/鐘がなります
 ソプラノ:松本美和子 ピアノ:加羽沢美濃
トスティ/「そうなってほしい」「白い夜」「セレナータ」
サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28
 ヴァイオリン:徳永二男
 第2部
リスト/ハンガリー狂詩曲 第2番 ニ短調
モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K299より 第一楽章
ファリャ/バレエ「恋は魔術師」より"火祭りの踊り"
ショスタコーヴィチ/交響曲第9番 変ホ長調 作品70より 第一楽章
サティ〜ニウ ナオミ編曲/3つのジムノペティより 第1番
 (以上コンサートマスター:三浦章広)
ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」作品67より第4楽章
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」K492より 序曲
 アンコール
ラデツキー行進曲

★今年もやってきました、ジルヴェスターコンサート!館風の一年はこれがなければ始まりません。今年もヨコハマ・ファンファーレで幕開け。今年は舞台の最前列に金管隊を配置し、そこでの演奏になりました。今回、トランペットが前に出てきた影響か、パイプオルガンがちょっと弱い。うーん、難しいなぁ。

 初めはドリーブのコッペリアより。ワルツと言うからには華やかで軽やかで〜と予想していたのですが・・・・・曲は確かに軽やかなんですが、演奏は……体育会系?(笑)と言う様な迫力ある演奏。マズルカなんてやたら男前な演奏。ド迫力で楽しい曲でした。
 そして途中で気付いたのだけれど、飯森氏の指揮がやたら男前だ……。もうきぱ!きぱ!と振る指揮で、各パートへの指示がビシィ!と飛んでいくのが見えるようでした。しかし飯森氏、派手だなぁ。

 マウラーの4つのヴァイオリン協奏交響曲は「何でソリストに石田様が居ないの?」とちょっと腹立たしく思いつつ聴きました(笑)。石田様ならどう弾いたかな〜とか思いながら聴いていたので割合石田様がノリノリでコンマスをしていた事しか覚えていません。そう言えば、昨年も思ったけど藤原氏はやっぱり上手いなぁ。

 一旦オケはお休みして、ピアノの加羽沢嬢とソプラノの松本嬢による歌曲。しっとりとした雰囲気で今までとはがらりと雰囲気を変えて。加羽沢嬢のピアノは相変わらず美しいですが、彼女の12本のヴァイオリンのための曲が聴きたかったなぁ。

 前半ラストはサン=サーンスがサラサーテに奉げた「序奏とロンド・カプリチオーソ」。この曲大好きなんだよね〜。何で石田様がソリストじゃないのかなぁ……年齢順か……。うん、徳永氏のヴァイオリンはヴァイオリンで良いんだけどね。熟年にしか出せない音ですね。
 ファンの気持ちはいざ知らず、石田様は演奏中の師匠をガン見。もう、全てを盗もうとするかの様にじっくり観察していました。視線が鋭い。

 15分の休憩を挟んで後半はリストのハンガリー狂詩曲から。19曲のうちの2曲目。今日はオケオンリーの曲は少ないのでオケの勢いを楽しめる貴重な曲。オケ全体が活き活きとしてて良い感じです。今日のみのオーケストラとは思えないまとまりでした。
 また、好きだったのはファリャの「火祭りの踊り」。ピアノも入って骨太の音楽で、正に魔よけと言う感じ。こう言う楽しげな曲はウキウキしてしまいます。良いなぁ。

 ところで、司会の朝岡氏がショスタコの9番をひたすら気が抜けるだの、軽いだの言ってましたけど、私結構好きなんですよね。。。後、そんなに明るくないと思うんですよね。あの曲。それにしても石田様がコンマスソロ弾いてないのが変な感じ……。

 そして今年の年越しはベートーヴェンの第5番。2005番が無いから下一桁取ったらしいのですが、それはちょっと無理があるんではないか(笑)。
 最後の和音が鳴り響き終わると2006年との事で、どきどきしながら見守っておりましたが、見事に響き終わりに年越しできました。飯森氏の裁量がすばらしかった!実は、パイプオルガンの脇にカウントダウンが出ていたらしいのですが、石田様しか観ていなかった(しかも双眼鏡で)館風は気付かず。ドラマティックな展開がまるで無駄。ダメな人です。
 年越しすると3階席の前の方からクラッカーが。どうやらホールの人が鳴らした模様。そしていつも通り、オケのメンバーもクラッカーを。今年も石田様のクラッカーは微妙(笑)。何であんなに微妙な鳴りっぷりなのか……謎。

 ラストはフィガロの結婚より序曲。この曲、聴くたびに「こんなに速かったっけ??」と思うのだけれど、今回も速かった。
 そんな中、石田様の左手の動きをじっくり観察していたのですが(<何を見ている何を)、言っちゃ悪いのですが、他の人とは全く違う動きなんですよ。しなやかで、やわらかくて、それでいてメリハリ効いてて。爽やかと言うよりは端麗って感じかなぁ……。上手く言えませんが。とにかく指使いは観てて面白いです。

 アンコールはおなじみのラデツキー行進曲。観客もどこで大きく拍手をしたら良いのかとか解ってきたみたい。天井に空いた小さな穴から金と銀の紙ふぶきが降って来て、とても綺麗でした。1階席に座っていたお客様はいっぱい金と銀が付いて大変だったかもだけれど。
 新しい1年の始まりに相応しい、素晴らしい幕開けでした。……でも、石田様のソロが無くてかなり不満。はぁ〜……石田様のソロが聴きたいなぁ。







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