2005年８月７日 '05夏休み特別企画
真夏の夜の噴水広場コンサート
〜ピアソラ・ナイト〜

★アツイ。
　色々な意味でこの演奏会はアツかった。真夏の野外ライヴなので夕方とは言え暑い。そして演奏は気温以上にアツかった。
　開場18時半と書いてあったが、念のためと想い16時頃(嘘。16時前)行くと、なんとリハーサルが始まってしまった。 遠巻きに観るのは可能だったので、そこから動けなくなりました(笑)。あ〜……この辺りがダメファンな館風。楽しみは 本番に取っておけばいいのに！ここまでのディープファンではない友人をつき合わせてたっぷり３時間座っていました。 陽が陰ってきていたからと言ってもまだまだ暑い。しかも地面は地熱を蓄え、観客をミディアムレアに焼き上げる鉄板の様…… 友人がよく付き合ってくれたものです。ありがとうございます。

　リハーサルの石田様はPAのチェックをしたりしていましたが、３人とも笑顔でなかなか和やかなムード。 本当はPA無しの生音での演奏が聴きたいけれど、こんな野外じゃあ、音が逃げちゃって響かないから仕方ないかな。

　さて本番。舞台の心配がイマイチのせいで地べたに座り込むはめに。階段正面に舞台があればなぁ。。。
　１曲目はタンゲディア�V。どうも聴く機会が少ないのか、あまり聴いた覚えが無い。３つのパートがそれぞれ立ったアレンジで、格好良かった。 リベルタを良く知らない人にも「お？」と思わせて足を止めさせる演奏だったと思います。
　続いては天使シリーズから２曲。ちょっとしたハプニングもありましたが、会場が和やかな雰囲気になって丁度良かったかも。 やっぱり私は「天使の死」が好きだなぁ。始めのフーガ風の部分なんて、カッコイイですし。

　野外だけあって、風も強く、１曲１曲、楽譜をクリアシートに挟んでの演奏でした。松原氏はちゃっちゃか楽譜を交換して 中岡氏とトークなぞしているのですが、石田様はトークがしたくないのか(笑)１枚１枚丁寧に楽譜を交換していました。 それにしても県民ホールの建物のせいか風が強かったですね。
　そう言えば、曲中に譜めくりが必要な曲(確かリベルタンゴ)では石田様が捲るまで中岡氏が繰り返して待っていましたね〜。

　中盤はブエノスアイレスの夏やアディオス・ノニーノ、鮫などのノリも良く、盛り上がる曲目が目白押し。
　今回館風は下手側に座ったので、割合ヴァイオリンがきっちり聴こえて良かったです。PAが入っている時は意識してVnを聴かないと ちょっとサックスとピアノのPAが大きいんですよね。でもサックスの音色が凄く柔らかく、甘くなっていて、素晴らしかったです。 サックスとヴァイオリンが絡み合う所なんて素晴らしいですよ〜。

　トークも面白く、折角の演奏会、晴れるか心配だったとのコメント。中岡氏は３人揃うと雨が降らないと言ったけれども、 昨年のジャズプロは降ったうちに入らないのかしら。。。たしかに演奏前後には振っていなかったけれど、台風直撃で電車止まってたのに(笑)。
　その話からそれぞれの演奏会ではどう？と言う話になったのですが、石田様は楽譜を替えるのに忙しいとスルーされてしまいました。。。 ファンとしては大雪が降ったジルヴェスタとか、大風が吹いて電車が止ったミューザのソロコンとかを思い出してしまうのですが。。。

　「リベルタンゴ」で「この曲で用意してきた曲は終わりです。」とのアナウンスだったのですが、これが終わればしばらくリベルタでの 演奏が無いとの事で、ちょっと多めのアンコールを。
　なんとアンコールの中に「ブエノスアイレスの冬」がありました。今回私はリベルタ初体験の友人を３人も連れて行っていたので、 この曲の前に「冬がね、冬が春になるの！春になるから！」と馬鹿みたいに力説してしまいました。でも 曲の中で春になるのには感動していただけた模様です。急激的な盛り上がりをみせつつも、春になる瞬間が分かる様な曲では ないんですよね。でもいつの間にか春になっている。それがまた素晴らしい演出だと思います。やっぱりピアソラって良いなぁ。

　そして最後は私のだいっすきなミケランジェロ’70。短いけれど、勢いがあってソウルフルな曲です。 スキッと気持ち良く終わるのでアンコールの最後にぴったり、ですね。

　ちょーっと(か？)暑かったけれど、演奏者も観客もテンションの上がった素敵なコンサートでした。 県民ホールも中々良い企画をしてくれますね〜。でも舞台の設置場所はもう少〜し考えてくれても良かったんじゃないかなぁ〜と 情けない事を思ってしまいました。いや、もう、あまりに暑くて……ね。