2005年演奏会日記7月

7月3日 ★神奈川フィル第217回定期演奏会@KH
7月16日 プロムジカ女声合唱団演奏会@MK
7月17日 本物の舞台芸術体験事業@MK
7月19日 ブルーアイランド氏のお喋りコンサート@MK
7月23日 ★明日への架け橋For未来の大人たち@藤沢市民会館
7月28日 ★題名のない音楽会21公開録画@MMH
7月29日 ★フェスタサマーミューザ川崎・夜のオーケストラ@MK
7月31日 ★石田泰尚ソロコンサート&トリオ・リベルタ@ひじり館


2005年7月3日 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第217回定期演奏会
 『スコットランド幻想』

場所:神奈川県民ホール 大ホール
指揮:現田茂夫
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ヴァイオリン:漆原朝子
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚
曲目:メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」作品26
ブルッフ/スコットランド幻想曲 作品46
メンデルスゾーン/交響曲第3番 イ短調「スコットランド」作品56
アンコール/アイルランド民謡 ロンドンデリーの歌

★本日の演奏会はひと月ぶりの定期演奏会。定期会員にはリハーサルも公開されていて、ちょっと お得感。勿論館風も聴きにいきました。
 本日のリハは確認だけだったのか、殆ど止める事も無く、一回通した後に現田氏がいくつか指示を飛ばしただけで、滑らかに終了。 リハーサルを音楽を造る過程を見られるものと思えばちょっと物足りないかもしれないが、本日の館風の座席は音はイマイチな席なので3階センターの良い 音で聴けたので嬉しかったです。

 さて本番。
 全てスコットランドをイメージして作曲された曲が並ぶ本日の演奏会、なんだか重々しいのっそりとした立ち上がりの曲が多い。 もしかしてスコットランドって暗いイメージなのか……。

 ブルッフのスコットランド幻想曲はヴァイオリンソロがあり、その後ろ(つまり指揮者の前辺り)にハープが配置されると言う 変則的な並び。ハープとヴァイオリンの美しい絡みがあったり、中々多彩な音色を見せてくれた。
 漆原嬢の音は確固とした存在を示し輝くような音で、オケに負けること無く、ホールの隅々に響き渡った。オケはオケで ソリストを支えるべくしっかりとした音なのだが、惹き立てる様な繊細な音色の変化を見せた。2楽章のガシガシとした野性味溢れる音とメロディックで甘い旋律が 入り乱れる所では2つの音色をきっちり弾きわけて、とても面白かった。石田様の際立つピチカートにちょっとびっくりしましたが、その後の 3楽章ではいろいろなパートでピチカートがあったのでいろいろなピチカートが見られて面白かったです。

 メインのメンデルスゾーンの交響曲第3番は、やっぱり暗いオープニング。しかし1stヴァイオリンが入った瞬間に音ががらりと変わった気がしました。 なんと言うか、輝く陽光が差したみたいな感じでしょうか。
 気に入ったのは2楽章冒頭のクラリネットソロ。この可愛らしく、美しいメロディはクラリネットの暖かくまろやかな音にぴったりで、とても良かったです。 また、今回の曲目ではホルンやトランペットと言った金管楽器が纏まってハーモニーを奏でる部分がいくつか出てきたのですが、どの部分も綺麗に纏まっていて、美しい ハーモニーを聴かせてくれました。

 久々に石田様の演奏を生で聴いたせいか、ショックのあまり聴いている時の記憶が余りありません。音が凛として優雅だったのは 覚えているのですが。。。(汗)。次の演奏会はまた約ひと月後の29日なので、またショックを受けないように頑張りたいと思います(笑)。




2005年7月16日 プロムジカ女声合唱団
2005年日本公演

場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:サボー・デーネシュ
合唱:プロムジカ女声合唱団
歓迎演奏:台東区上野の森ジュニア合唱団+江東少年少女合唱団(指揮:川上弥栄子)
トゥリニティ&コールミュゼリス(指揮:平井保)
神奈川県立弥栄東高校音楽コース+弥栄東・弥栄西高等学校合唱部(指揮:岩本達明)
高津市民合唱団+合唱団たまとも(指揮:岩本達明)
曲目:レパートリーの中からその日の調子、ホールに合わせて選ばれた何曲か。

★この合唱団は、ハンガリーはニーレジハ―ザ(トカイワインで有名なトカイの隣くらいにある)市のコダーイ音楽小学校の 直属合唱団「カンテムス少年少女合唱団」の卒業生で作られた合唱団。ハンガリー系の合唱団の特徴としては 奇跡の様に美しいピッチと和音、ノンビブラートの清潔な音は合唱をやっている人間にとっては感動ものだ。

 先日、この合唱団の音楽批評が朝日新聞に載っていたのだが、それがベタ誉めでどうしようかと思っていたのだが、いや、 もう、ベタ誉めでしょう。これは。凄いです。清潔感のある美しい和音がピチリと嵌る瞬間は感動的。 女声しか居ないにも関わらず倍音が鳴るし、もしかしたら下音も鳴ってたかも。意識して聴かなかったから良くわからないけれど。
 その記事では「清潔すぎて音圧が感じられない」とあったのですが、私の座っていた席の真正面にバルバラ嬢(今回来日している中で一番上手いんじゃないかなー)が 居たせいか、音が直に飛んできて凄い音圧でした。
 特に音圧を感じたのは日本初演のコチャールの「レクイエム」。これは昨年三月に亡くなった、この合唱団を日本へ紹介した後藤田純生氏を偲んで作曲された曲。 合唱団も彼を思って歌っているのか、とても音が密になった演奏だったと思います。

 後半には日本民謡を何曲か。何度聴いても音が清潔すぎて知っている曲に聴こえないと言う摩訶不思議な現象が起こる演奏。
 中でも私のお気に入りは会津磐梯山とソーラン節。どちらも掛け声的な部分がしっかりハモっていて、かなり綺麗。 会津磐梯山はハンガリー系のピッと真直ぐな音がピッタリで、不自然な日本語も許せてしまいます。これもアリかな。と。 ソーラン節では身振り手振りをつけたりして、跳んだり跳ねたりなのですが、何故か、何故か音が全く狂わない!! 何なんだこの合唱団は!!ちょっとびっくりしました。

 久々に綺麗な音程の合唱を聴いて耳が洗われました。歓迎演奏の合唱団もそれぞれ結構上手かったし。 でも30分って話だったのに、1時間はあった気がするのだけれど……(<気のせいじゃないから)。それがちょっと 長かったかなーってくらい。でもこの歓迎演奏でお客さん引っ張ってるんだから仕方ないかぁ……。




2005年7月17日 平成17年度 文化庁 本物の舞台芸術 体験事業
優れた芸術、豊かな心
札幌交響楽団演奏会

場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:下野竜也
管弦楽:札幌交響楽団
曲目:ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調「運命」
エロール/歌劇「ザンパ」序曲
フォーレ/シシリエンヌ
マスネ/タイスの瞑想曲
オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲
アンコール:バッハ/Air

★文化庁の本物の舞台芸術体験事業。そう、小学生とその親を対象とした演奏会である。それなのに いい歳した館風が何故行っているのか。大逆転、小学生の弟を持つ後輩が行けなくなったとチケットをくれたのである。 札響は聴いた事が無かったし、注目の石川祐支氏が居るし!是非聴いてみたい、と言う事で行ってきました。

 今日の館風の座席はかなり高い位置で、なんと目の前が反響板。むむむ、と思っていたら案の定、反響板の下側で音が回るのが見える様でした。 うう。こっちまで音が飛んでこない。。。このホールでこんな高い位置で聴いたのは初めて(4階C)だったのでちょっとびっくりしました。
 石川氏も凄く遠いし!!オペラグラスを持っていって正解でした。

 いきなりベートーヴェンの第5番をズドンとやって小学生へのインパクトは充分。後半はバラエティ豊かな作品をフランス物で4曲。 シシリエンヌのしっとりとした雰囲気など、とても素敵でした。でもシシリエンヌとタイスはしっとり美しすぎて子どもたちは夢の世界へ……(笑)。
 タイスのソロはコンマスの菅野まゆみ嬢。チェロの石川氏もソロがありましたね。うーん、音が渋い。こんなに音が素敵だと石川氏もファンが多そうだ。

 真ん中にあった「指揮者体験コーナ」が最高に面白かったのが印象的。曲目はビゼーのカルメンから。
 一番始めに見本と称してコントラバス首席の助川龍氏が指揮をしたのですけれど、これがめちゃめちゃ面白い。もう、やりたい放題、拍が合わなかろうが何だろうが完全に無視!! でも曲想をつけることだけはオーバなくらいにやって、大事な所だけは押さえているなぁ。と大笑いしながら拝見させて頂きました。 石川氏も助川氏の指揮に大笑いしていました。おぉ、なかなかチャーミングな笑顔です。Beeは笑顔が素敵な3人のトリオなんですね!!
 そして、子どもによる指揮も、個性的で面白いなぁ、と思いました。先入観が無いからですかね。しかも、オケもきっちり指揮者に合わせていて、遅くなったらちゃんと遅く、 指揮が小さくなったらちゃんと小さく弾いているのです。オケの皆様が一番凄かった気がします。。。

 でも、本当に申し訳ないのですが一番素敵だったのはアンコールのAir。通称G線上のアリア。これは本当に美しく、感動しました。これだけでも 今日聴きに来た甲斐があったかな・と言う感じ。
 東京に居ながらにして地方オケの演奏が聴けるのですから、東京って凄い街かも。いや、今日行ったのは川崎だけど(笑)。 いろんな都市で良い音楽をいつでも聴けるようになればベストですけれど、そう言う事って、難しいのかもしれませんね。 こうやってオケを呼んできたりしないといけないんだもんなぁ。。。自分の幸運に感謝して。。。




2005年7月19日 ブルーアイランド氏の
おしゃべりコンサート


場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮・お話:青島広志
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ゲスト・コンサートマスタ:松野弘明
曲目:第1部 特選!いま聴きたいクラシック
リヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはこう語った」
ホルスト「惑星」より「ジュピター」
ラフマニノフ「ヴォカリーズ」
モーツァルト「アイネクライネ・ナハトムジーク」より第一楽章
パッヘルベル「カノン」
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「火の鳥」より「カスチェイの踊り」、「フィナーレ」
 第2部
エルガー「威風堂々」行進曲
エルガー「愛の挨拶」
チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より「花のワルツ」、「こんぺい糖の踊り」
ハイドン「さよならシンフォニー」(交響曲45番「告別」より第4楽章)
ラヴェル「ボレロ」
アンコール
 オッフェンバック/喜歌劇「天国と地獄」序曲

★毎年質の高い子ども向けコンサートをやってくれるこのシリーズ。 普段のコンサートではなかなか聴けないスタンダードな曲をやってくれるので大人のファンでも楽しめる。 この日のミューザは満席。お子さんを連れて来易い環境だからでしょうか。たくさんの子どもたちが演奏を楽しんでいました。

 青島氏のトークはいつもながら絶好調。前回のトークが早口で聴きにくかったとのことでこんかいはちょっとゆっくりめにしゃべって下さいました。 曲中のソロ奏者の名前を全員きっちり紹介したり、かなり好感度が高いです。ちょっと毒っぽい所もあったりして、かなり楽しめました。

 曲目は誰でも一度は聴いた事がある様なスタンダードな有名曲なので馴染みやすい。しかも、演奏前に聴き所を解説して下さるので今まで 聞き流していたような部分もしっかり聴けるので新たな発見があったりして面白い。オケもここを聴いて欲しい!と言う所を強調するような 演奏で、かなりメリハリが効いていたと思う。
 特に前半最後の「火の鳥」では、カスチェイの踊りからフィナーレへ移り変わった部分のホルンがとても美しく、感動的でした。 王女が目覚めるシーンを再現しているそうで、前半とのギャップがとても良かったです。

 今回は私の大好きな「こんぺい糖の踊り」もあって、楽しかったです。青島氏がチェレスタを演奏し、弾き振りでした。 個人的には青島氏のピアノが聴きたかったのでソロはこれしかなくて残念。青島氏ってピアノ上手いのになぁ。。。勿体無いなぁ。
 また、ハイドンのさよならシンフォニーも聴けて良かったです。今年3月の倉敷でこの曲を元にした曲を聴いたのですが、 もともとの曲を知らなかったのでちょっと中途半端な感じになっていました。本当に弾いている最中に問答無用で出て行ってしまうと言うのが驚きでした。 演奏者が出て行ってしまうなんて、現代音楽ですよね(笑)。
 そしてメインのボレロ。この曲はメロディラインを様々な楽器でリレーするので、私みたいに1階席で聴いたら勿体無い曲ですね。 俯瞰して聴きたい曲ナンバーワンでしょう。その点ではミューザは1階席が少ないので結構良いかも。

 今回も子ども向けと言いつつハイクオリティのコンサートで、神奈川フィルの次世代にかける想いが伝わってきました。 いつもの定期演奏会も好きですけれど、こう言うコンサートも続けて欲しいコンサートです。













2005年7月23日 明日への架け橋
オーケストラ・コンサート
 For
未来のおとなたちU

指揮・お話:現田茂夫
オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
 藤沢ジュニアオーケストラ
コンサートマスタ:石田泰尚
曲目:第1部:オーケストラ・ワンダーランド
ヴェルディ/歌劇「アイーダ」より「凱旋行進曲」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「あし笛の踊り」
チャイコフスキー/バレエ「白鳥の湖」より「情景」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「アラビアの踊り」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「中国の踊り」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「行進曲」
チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
ハチャトゥリアン/「剣の舞」より
ベルリオーズ/幻想交響曲より第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」
 (攻勢台本 新井鴎子)
第2部:レッツ・オーケストラ
ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界から」(全楽章)
 (神奈川フィルと藤沢ジュニアオケの共演)
アンコール
 ラデツキー行進曲

★本日の演奏会は石田様の古巣、藤沢ジュニアオケと神奈川フィルの共演をメインとする、子どもたちに見てもらいたいと言うコンセプトのコンサート。
 第2回目の今回は、前回の弦楽器に変わり、管楽器が主役。管楽器のそれぞれの音色の違いや特色を紹介しながらの前半は、チャイコフスキーを中心にオムニバスの様な構成。 普段よく知っている曲でも、紹介された楽器を聴こうとするので今までの印象と違う印象を受けたりして面白い。

 また、管楽器をメインに紹介しつつもそれを下支えする神奈川フィルの弦は本当に見事としか言いようがない。弦が美しいのは当たり前の様なのだけれど、それって本当は凄い重要な ことなんじゃないかなぁ、と私は思います。弦が綺麗じゃなきゃ管楽器のメロディが映えないし。

 今日はホルンやトロンボーンと言った金管楽器全般が活躍。冒頭のアイーダではアイーダトランペット(ラッパの部分までが凄く長いスマートなトランペット)が 下手と上手に3本ずつ花道に並び、オケとバンダの対比が面白かった。このアイーダトランペットは昔は音が出るだけマシといった風情の楽器だったのだとか。 デリケートな音程を綺麗に吹ききったのは賞賛に値するだろう。

 面白かったのはクラリネットの紹介の時に斎藤氏が名探偵コナンのテーマを吹いた事。子供向けコンサートだからと思ったのだろうけれど、案外ウケず。私は凄く面白いと 思ったんだけれどなぁ。残念。

 後半のドヴォルザークは神奈川フィルと藤沢ジュニアオケが一緒に演奏。隣にプロの演奏家に楽譜をめくってもらって演奏なんて、もの凄くラッキィですよね。 この経験を大事にして、未来のクラシック界を背負うオケマンになって欲しいなぁ。
 さて、演奏の方ですが、半分近くが藤沢ジュニアオケのメンバーが入っているにも関わらず、神奈川フィルの音楽は変わらず。 やっぱり確固とした音楽を持っているオケって言うのは違うなぁ。どっしりとした音楽を聴かせてくれました。
 1楽章はカッコ良かったのだけれど、2楽章でちょっと際どいところがあった(いつもの神奈川フィルらしくないなぁ)けれど、持ち直しました。この部分、クラリネットの斎藤氏、 凄かったなー。。。よく合わせたって感じで。。。館風の好きな 4楽章はとにかく音がカッコ良くて、ううん、と唸ってしまいました。石田様の弓捌きもカッコ良く、思わず見とれてしまいました。

 いつも書いている事ですけれど、子ども向けコンサートだからって手を抜かないって言う神奈川フィルのスタイルはとても好感が持てて好きです。
 そう言えば今回の演奏会、石田様がよく笑っていたと思います。現田先生のトークにも笑っていましたけれど、演奏中、何かアイコンタクトでも笑っていた 様な……。
 また、子どもたちと一緒に演奏する時は1プルトの裏だったのですが、さり気なくサポートしている姿がいつもコンマスで弾いている時と違ってちょっと新鮮でした。 サポートに徹して居たはずなのに、4楽章の中ごろからちょっとそれを忘れていつも通りのド派手パフォーマンスになっていた所も◎。やっぱり音楽に対しては アツイなぁ。久々に譜めくりする石田様を見ました。ほぁ〜ん。










2005年7月28日 題名のない音楽会21
公開録画

司会:羽田健太郎 下平さやか
指揮:現田茂夫
オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスタ:石田泰尚
曲目:第1部[未来の大器](10月9日放送予定)
ゲスト
 ピアノ:高木竜馬
 ギター:藤元高輝
 ヴァイオリン:弓新
 ジャズピアノ:YUMA
第2部[40周年記念企画
 ポスト3大テノール来日!
〜輝く歌声ラ・スコーラ](10月2日放送予定)
ゲスト
 ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ

★御馴染み題名のない音楽会の公開録画。最近はものすごーくチケットが当てにくくなりました。何なんでしょうか。。。 しかも、チケット引き換えシステムも始めに言っていた事と違う感じだし、なんだかなぁ。と言う感じ。

 さて、曲目の方は放送をお楽しみに、と言うことで全体的な印象なんぞを。

 第1部はシリーズ[未来の大器]。これはこれから輝くのではないかと言う子どもたちをゲストに、協奏曲等を演奏すると言う、本人達にとってもいい経験に なるであろう、素敵なシリーズ。
 今回はピアノ、クラシックギター、ヴァイオリンと、割合スタンダードな楽器が並ぶだけに、それぞれのレヴェルが高い。 特にピアノの高木氏は中学一年生にしてホロビッツ記念国際ピアノコンクールのジュニア部門で第1位を取った経験の持ち主。 凄いらしい。確かにこれからが期待できそうな力強い演奏で、楽しめました。
 ギターの藤元氏の時に、石田様のソロがありました。ギターのソリストを飲まないように丁寧に弾いて居たのが印象的でした。 ヴァイオリンの弓氏は石を回すのが趣味と言う結構謎少年。だけれどヴァイオリンはやはりなかなかのもの。これから頑張って行ってほしいなぁ。
 ジャズピアノのYUMA氏は中国人と日本人のハーフらしい。楽しそうに演奏するのが好印象。ジャズピアノはソウルが大事ですからね!そう言う所を 分かっているのはとても良いことだと思いました。

 全員に「将来はどんな音楽家になりたいですか?」と言う質問をしたのですが、これがまあ、みんな大きい事を言うのです。 でも、実際にその大きな夢が叶うのはほんの一握りの人ですからね。頑張って少しでも夢に近付いてほしいですね。

 そして第2部。ポスト3大テノールと呼び声高いヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ氏。 彼はイタリア人らしく、とっても陽気でお喋り好き。大抵1時間程度の収録が1時間半はあったんじゃないでしょうか。 とっても面白いひと時でした。
 曲目はオペラアリア日本民謡まで、かなり幅広く、充実した演奏でした。太陽の声と言われるのが納得のカーンと突き抜けた明るい声で、 かなりビブラートがかかっているにも関わらず、明るく聴こえました。ビブラのかけかたも上手いんですね。
 日本語の歌を歌ったとき、「二つお断りさせて頂きます。ひとつは、日本語が上手くない事。もうひとつは私も若くないので、 楽譜を見るために老眼鏡をかけさせていただくことです。」と言っていました。でも、日本語は上手とは言えませんが、 きちんと歌詞が聞き取れましたし、サビの部分などは特に自然に聴こえました。何より音がとても美しかったので言葉など どうでもよくなりました(笑)。また、老眼鏡をかけていましたけれど、メガネかけた方が男前だった気が……(<単なるメガネ好き)。

 今回も人には言えない様な枚数のはがきを出してしまいました。それでも自分の名前で当らない罠。 なんとかして神奈フィルの時だけは当てたいなぁ……と思う今日のこのごろです。
 名前貸してくれた友人、ありがとぉ!!













2005年7月29日 川崎発20時の夜
神奈川フィルメンバーによる室内楽の夕べ

ヴァイオリン:石田泰尚
チェロ:山本裕康
ピアノ:諸田由里子
曲目:チャイコフスキー/ピアノ三重奏曲 イ短調
作品50「偉大な芸術家の思い出」
アンコール
 クライスラー/小さなウィーンの行進曲

★ダブルヘッダの2コマ目である。1コマ目ではソリストとしてバーバーのヴァイオリンコンチェルトを弾いた石田様と チェロ首席で出演していた山本裕康氏、そしてピアニストの諸田由里子嬢によるピアノトリオ。プログラムはチャイコフスキーのピアノトリオ「偉大な芸術家の思い出」 1曲のみだが、45分の大曲なので、聴き応えはバッチリだ。その分演奏する方にしてみれば大変なのだろうけれど。

 室内楽は規模の大きすぎないホールで演奏者の空気を感じながら聴くのが好きなので、ちょっとホールが大きすぎるなぁ、と感じたけれど、 そんなことは関係ない前の方で聴いたので私が言うべきではない。
 馬鹿みたいに前の方で聴いたせいか、見事にピアノの音は頭上を通り過ぎ、ずっと上の方で音が鳴っていた。ピアノの音はむしろ後ろから聴こえてきた ことの方が多いのではないだろうか。その代わり、ヴァイオリンとチェロは演奏者の息遣いまでが聴こえて来て、3人でタイミングを合わせる様子等、 アンサンブルの醍醐味を感じられました。

 この曲は2楽章構成で、第2楽章は延々と同じ主題を変奏してゆくのだけれど、CDで予習していた時は気付かなかった発見がたくさんできました。
 個人的に印象がガラリと変わったのは第六変奏。ピアノメインでヴァイオリンとチェロはピチカートで演奏するのですが、 CDで聴いたものよりもヴァイオリンとチェロがずっと前に出て来て、ピアノのメロディに華やかさをプラスしていました。私個人的にはこちらの方が 好きだなぁ。
 ピアノトリオでもピアノに遠慮しないこの姿勢が好きです。やっぱりアンサンブルはそれぞれのパートが全力でぶつかってこそだと思います。

 そう言えば、石田様は演奏中、弾いていない時、何度か辛そうな顔をなさいました。やはりダブルヘッダでお疲れだったのでしょう。 アンコールに出てきた時に「僕も裕康さんも昼の公演に出て、僕はソロも弾いて、これやって、非常に疲れました。」と笑い混じりでコメント。 「でももう1曲やっちゃいます。」と言ってアンコールを演奏して下さいました。
 クライスラーだったのですが、短い割りにぎゅっと音楽が詰った曲で、メロディは華やかでポップで盛り上がりました。 アンコールピースにぴったりの曲ですね。チャイコの後なのに気合の乗った演奏で、フィニッシュがとてもカッコ良かったです。もう最後だからと 華やかに派手に決めましたね(笑)。演奏後、全てが終わって安心したのか、リラックスした表情を見せていました。

 今回、バーバーのヴァイオリンコンチェルトが聴けなかったのは残念でしたが、このピアノトリオだけで満足できました。それぐらい素晴らしい演奏でした。
 でもバーバーのヴァイオリンコンチェルト、再演して欲しいなぁ。。。。













2005年7月31日 石田泰尚ソロコンサート&トリオ・リベルタ

ヴァイオリン:石田泰尚
ピアノ:中岡太志
サックス:松原孝政
曲目:

★館風が間違って消去しました……。
 バックアップを取ってたりとか、プリントアウトしました。って言う奇特な方が居たら 館風にご一報下さい……。

 館風の馬鹿。。。。

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