私が座った席はなんとP席に程近い下手側の席。う、歌のリサイタルでそれは……!!休憩があればこっそり
席移動をしたのですが、休憩無しのぶっちぎり1時間半。結局遠くで歌っているような、妙な疎外感を感じる(笑)1時間半でした。
後、素晴らしかったのはピアノ。楽しそうに、声に添う様に演奏する姿が観ていて好印象でした。単なる伴奏に収まらない部分もあって、心意気が素敵です。
これも音が全て前へ飛んで行っていたのであまり聴けませんでしたが(苦笑)。
隣に座っていた高校生が身を乗り出すように舞台を覗き込んで居たのが印象的でした。きっとバリトンか何かなんだね。。。
でもせっかくだから前で聴けば良かったのにね……。と思いました。
素晴らしい演奏ほど、正面でしか楽しめなくなりますね(笑)。
場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:藤野浩一
ピアノ:羽田健太郎
ドラム:そうる透
ベース:クリス・シルバースタイン
キーボード:斎藤聡
管弦楽:神奈川フィル・ポップスオーケストラ
曲目:
第1部
リチャード・A・ホワイティング/ハリウッド万歳
モーリス・ジャール/アラビアのロレンス
アンドレア・モリコーネ/「ニューシネマ・パラダイス」より
“愛のテーマ”
ピンクパンサー&ジェームズ・ボンドメドレー
ヘンリー・マンシーニメドレー(フルートソロ:山田恵美子)
ハリー・ウォーレン/「めぐり逢い」より“過ぎし日の恋”
エルマー・バーンスタイン/荒野の七人
第2部
マックス・スタイナー/「風と共に去りぬ」より“タラのテーマ”
レナード・ローゼンマン/エデンの東
ハネケン・ベストヒッツメドレー
ヘンリー・マンシーニ/ひまわり
ハネケン・リクエスト・パフォーマンス
リチャード・アディンセル/「危険な月光」より
“ワルソー・コンチェルト”
アンコール
ジョージ・ダニング/愛情物語
レイ・ハーリン/星に願いを
★本日のコンサートは神奈川フィル・ポップスオーケストラによる映画音楽特集。
その親しみやすい曲目とゲストが羽田健太郎氏と言うこともあって6月頭にはチケットは売り切れたそうだ。
館風は行けるかどうか分からず、買っていなかったら見事に買えませんでした。朝日新聞に出ていたプレゼントチケットを
当てて無事行く事が出来ました。神奈フィルの事務員さんありがとう。
ぐるっと見回すと、どうやら私の周辺はプレゼントチケットで来た人みたいでした。おそらく良い席だけ売り出したのでしょう。
端っこの席は元々当日券で出すつもりだったんじゃないかなぁ。その方がお金出す人は幸せだよね。だからこの方式は良いと思いました。
席が2階席下手だった為に音が前へ飛んでいって、ソロはさみしい思いをしましたが、ピンクパンサーでクラリネット森川氏のソロや
フルートの山田嬢のソロなど、素敵なソロが有りました。神奈川フィルは多才な人が集まっているのですね!ファンとしてとても嬉しくなります。
ゲストコンマスの真部裕氏のヴァイオリンソロも中々素敵でした。体全体で音楽を表現するのは石田様と同じタイプ。
背中から見ていたのでぐいっと担ぐ所とか、そう言う所しか見えませんでしたが、中々楽しんで演奏しているように見えました。
楽しんで演奏していると言えばフルートの山田嬢。元気の良いメロディになるとかなりノリノリで楽しそうに演奏していました。
自分のソロがあると言うのに何たる余裕っぷり。流石です。
また、藤野先生も楽しんで演奏していて、1stVn.に向ける笑顔がとても素敵でした。私は藤野先生のこう言う所が大好きです。
後半は名曲「タラのテーマ」。これはピアノ無しですが、神奈川フィルの地力を見せ付けるすばらしい演奏。
羽田氏のピアノ演奏も素晴らしく、ピアノの蓋の向きの関係であまり音がこちらへ飛んでこなかったのが残念。
ハネケン・リクエスト・パフォーマンスと言うのは会場の人に何の映画の曲が聴きたいか訊いて、それに即興で応えて演奏すると言う企画。
これ、以前何かのコンサートでもやっていましたけど(わかった。NHKのふれあいパークでやってた企画です)、これは本当に凄い。
今回のリクエストは「太陽がいっぱい」、「ライムライト」、「ウエストサイドストーリー」の3曲。
この三つの曲目、本当に即興で弾いていたとしたら、素晴らしい編曲センスでした。「知らない曲とか忘れちゃった曲(笑)を言われたら『その曲は売り切れです』と言いますから!」
などと笑わせてくれていたのだけれど、実際にはリクエストをすんなり演奏してくれました。正直凄いです。
また、このアレンジが洒脱で現代っぽいアレンジになっていて、羽田氏らしさが出ていて素敵でした。「ウエストサイド〜」は一曲ではなく、2曲3曲やりましたし、
それぞれの繋ぎの部分もカッコイイ。この企画が出来るのは羽田氏ぐらいじゃないかなぁ。ジャズ風な部分などは流石羽田氏。
藤野氏のアレンジもいつも通りド派手に金管が鳴り響いて、とてもカッコ良かったです。藤野氏と羽田氏の共演がこんなに
面白いものになるとは思いませんでした。パンフレットも素敵だし、いけて良かったです。
因みにこのコンサート、第2弾が決定しています。2006年の1月24日です。楽しみですね!
2005年6月25日 「遊声」第八回演奏会
21世紀の作曲家たち
場所:文京シビックホール
曲目:
エール
「あらしの中」(詩:馮至/訳:秋吉久紀夫/曲:萩京子)
指揮:鈴木成夫/合唱:遊声
1st Stage:日本大学合唱団
混声合唱組曲「十匹のねずみ」より
1.Rock'n Roll
2.Ballad
3.Scherzo
4.Finale
(詩:谷川俊太郎/曲:吉岡弘行)
指揮:杉田諒
2nd Stage:東京外語大学混声合唱団コール・ソレイユ
「空を見る日 混声合唱とピアノのために」より
1.大和行
2.くさの めが
4.貫ぬく 光
5.植木屋
6.柳も かるく
(詩:八木重吉/曲:寺嶋陸也)
指揮:加藤奈美/ピアノ:橋本彩
3rd Stage:東京家政大学フラウエン・コール
「金子みすゞの詩による合唱曲集」(合唱編曲版初演)
1.芒とお日さま
2.みそはぎ
3.すかんぽ
4.林檎畑
5.舟の唄
(詩:金子みすゞ/曲:山内雅弘)
指揮:坂本千明/ピアノ:壱岐利恵
4th Stage:東京大学コーロ・ソーノ
混声合唱組曲「むすばれるものたち」(全曲版初演<既発表作品を含む>)
1.はる
2.くりかえす
3.愛―Paul Kleeに―
(詩:谷川俊太郎/曲:松本望)
指揮:大科睦美/ピアノ:森山至貴
5th Stage:合同ステージ
混声合唱組曲「春のために」
1.時間
2.春のために
3.春 少女に
4.青年に
(詩:大岡信/曲:信長貴富)
指揮:鈴木成夫/ピアノ:山内知子
★本日の演奏会は出演する友人にチケットを頂きました。感謝。
そもそも指揮者の鈴木成夫氏の指導を受ける大学合唱団四つが合同で演奏する時に「遊声」と言う合唱団になるのだけれど、
この合同合唱団は既に合同合唱団と言うよりも、そう言う一つの合唱団があると言う風格がある。毎年大学生は入れ替わっているので
これは素晴らしい事だと思う。
そんな訳で色んな合唱団の声を一度に聴けると言う、稀なコンサート。タイトルが21世紀の作曲家たち・なので
少し怖かった(どんなに現代音楽がくるのかと思って)。しかし、割合聴きやすく、馴染みやすいメロディのものが多かった。
私が気に入ったのは寺嶋陸也の「空を見る日」。曲の響きが面白く、聴いていて楽しめた。人数が少ない割りに難しい曲(聴く限りでは)だったので
とても健闘していたと思う。コール・ソレイユは響きが豊かで、好みの音がしていました。
また、第4ステージの「むすばれるものたち」は私好みの現代音楽バリバリのピアノと曖昧な音の響きの曲で、
かなり面白かったです。でもこの曲、前3曲と較べると格段に難しかったんじゃないかなぁ。。。ピアノは「伴奏」ではなく
「ソロ」と言っても過言ではないし、合唱の和音も不思議な響きだし、学生指揮者で学生ピアニスト(音大生でもないのに弾けちゃうのが凄い!!)で初演したのは凄かったと思います。
そして御大鈴木茂夫先生の登場。
なんと言うか、指揮者が変わると音楽がここまで変わると言うのを見せ付けられたコンサートも無いかもしれない。
確かに合同になって人数が増えて声に深みが出たり、響きが増えたりと言う事はあるだろうけれど、音楽がここまで違うとびっくりしてしまう。
流石、と言うかなんと言うか。
また、曲目も私の好きな信長先生の曲目なので、私的にはかなり楽しめました。ただ、1曲1曲が長いので聴き手を
飽きさせないように演奏するのはかなり難しいかも。ピアノの激しい演奏に比べ、歌はメロディックな部分もかなりあり、案外普通の曲に聴こえました。
和音が特殊な感じがしたけれど。。。
指揮では鈴木先生が歌詞が「輝いている」と言う所で手をキラキラさせたりして、全てを使って演奏していたのが印象的でした。
最後の「青年に」と言う曲ではソプラノソロがあり、このソロがまた素敵。このソロを歌った方は確か前回の「遊声」のコンサートか
何か(もしかしたらソーノかソレイユの演奏会かも。)でも気になった方。とても自由に歌ってらして、いいなーと思っておりました。今回
初めて歌声を単品で聴きましたが、素直に伸びの良い声で良かったです。
こんなに素敵な合唱人がたくさん育つ場として「遊声」合唱団は素晴らしいと思いました。みんな歌うのが好きで、歌が好きで、
そう言う所が歌う姿から伝わってきて、ちょっと感動しました。
2005年6月27日 高津市民合唱団
創立15周年記念'05定期演奏会
場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:岩本達明
合唱:高津市民合唱団
コダーイ共演:合唱団たまとも
オルガン:中野ひかり
ピアノ:藤井美紀
ソプラノ:森岡紘子・竹内直美・工藤あかね
アルト:三宮美穂
テノール:志田雄啓
バス:金沢平
曲目:パイプオルガン特別演奏
E.ジグー/大合唱の応答
J.S.バッハ/フーガ ト短調 BWV578
L.ヴィエルヌ/24の自由な形式の作品集 Op.31より歌曲
■合唱:ピアノ
作詞:尾崎左永子/作曲:佐藤眞
混声合唱のための組曲 蔵王
■合唱:パイプオルガン
コダーイ・ゾルタン
MISSA BREVIS
★本日の演奏会は館風は出演者。コダーイのミサ・ブレビスのみ合唱団たまともで賛助出演した。
そのおかげで前半のオルガン演奏と神奈川フィル合唱団でお世話になっている藤井先生がピアノを演奏された「蔵王」は
バッチリ聴く事ができた。
1400人相当の座席を開放していたらしいが、殆ど座席が埋っていた。これはアマチュア合唱団の演奏会と言うことを考えると
凄いことだと思う。私たち合唱団は4階席の一番後ろで邪魔になら無いように聴いていました。
100人超えの合唱団の演奏はちょっと大味な所もあったけれど、やはり15年間継続してやってきていると言う重み、衰えの無い声のパワーは
素晴らしかったです。また、藤井先生の美しいピアノ!合唱に呼応してキラリと輝く音がとても印象的でした。
神奈川フィル合唱団は素晴らしいピアニストで練習しているのだなぁ・と再確認し、贅沢さを噛み締めました。
後半はメインのミサ・ブレビス。これはコダーイの小ミサ曲なのだけれど、普通のミサ曲では付いていないIte,missa estと言う曲まで付いていて、
「どこが小さいのか!」と言うかなりボリュームのある曲集。ミューザ川崎の素晴らしいパイプオルガンで演奏でき、感動だった。
死の響きと呼ばれるDmollから始まって、パイプオルガンの重みのある音は会場の雰囲気を掌握していた。聴いていた人に訊いたところ、
どうもその雰囲気に呑まれてしまったのか、演奏者の顔が固かったらしい。曲の雰囲気を尊重しつつも表情等を気にかける、と言うのは中々難しいですね。
客観的に演奏そのものがどうだったのかは分かりませんが、指揮に導かれて全ての表現をやりきる事が出来た演奏だったと思います。
地域の合唱団からスタートして、それを維持し続けるパワーが素晴らしいと思いました。15周年おめでとうございます!