2005年演奏会日記4月

4月7日 デュージャン・ボグダノヴィチ来日公演@STB139
4月16日 ★神奈川フィル第215回定期演奏会@KH
4月22日 神奈川フィル特別演奏会@藤沢市民会館
4月28日 ★トリオ・リベルタSpecial Live@Blue Jay Way



2005年4月7日 デュージャン・ボグダノヴィチ来日公演
 


場所:スイートベイジル139
Gt:デュージャン・ボグダノヴィチ
Gt:小沼ようすけ
Vn:喜多直毅

★クラシックギタリストのデュージャン・ボグダノヴィチの来日公演。
 出だしはボグダノヴィチ氏のギターソロから。クラシックギターと言うよりも最早コンテンポラリー。 続いての小沼氏とのデュエットもとても不思議な雰囲気の曲でした。小沼氏のギターはエレキなのかな??私は詳しく分からないのですが、 操作で音が伸び縮みして不思議な音になるのが面白かったです。

 喜多氏のソロも有り、それはなんと即興演奏との事。今日は流石に心霊トークも無し(<アナタは喜多氏を何だと思っているんだ)で、 ちょっと真面目な感じに。でも「照明はさっきみたく暗くね。もっと暗く!」とリアルタイムに指示を出したり、妙にオチャメになっていましたけど。
 演奏のほうは静かに始まりながらも喜多氏特有のギシギシした音色を存分に聞かせる演奏。これが即興なのかー。タンゴとかジャズとかの人って凄いのですね……。

 前半ラストは喜多氏作曲の「夢」と言う曲を全員で。実は他の曲もタイトルとかを言っていたのですが、英語の意味は掴めてもタイトルとかがよく分からなくて……(<情けない言い訳だなおい)。
 この曲は割合他の曲に較べると(笑)メロディらしきものがあって、それがギターとヴァイオリンで入れ替わったりして面白かったです。

 後半は小沼氏のギターソロから。ソニー・ロレンツのジャズのスタンダードナンバらしい。タイトルは良く分からず。日本語だったのに(爆)。小沼氏のギターは ちょっとメカニカルな音がするギターで、伸びる音が良いです。くぅ〜んと伸びるんですが、アレは何て言うんでしょうね。ギターの事は全くの門外漢なのでサッパリ分かりませんが、 素敵な音でした。

 その次は小沼氏と喜多氏で「Over the Reinbow」。なのですが、かなりアレンジを効かせていて元の曲が 後ろに隠れていたりして、唸らされました。知っている曲だとやはり少し聴きやすいですね。私はコンテンポラリー好きですけど。

 その後は3人でボグダノヴィチ氏の曲を2曲。1曲目は青いライティングで爽やかな雰囲気。どうも海辺や太陽がイメージされた 曲だったッポイ(<中途半端にしかない英語力がね……)。そんな雰囲気がぴったり嵌っていた曲だったと思います。
 2曲目はフォークソングと言ったのですが、なんと言うか民俗音楽っぽくて良かったです。喜多氏の超絶技巧あり、ギターの素敵なメロディ有りで 見所満載で、聴き手を楽しませてくれました。この曲のラストに向かう振りの部分の音楽が凄く好きでした。3人がユニゾンするのですが、 それぞれの音色の違いが活きていて、とても良かったです。

 最後、アンコールは喜多氏がもってきたと言う沖縄民謡から「てぃんさぐの花」。環境音楽の様なゆったりとした雰囲気で、 後ろの方にうっすらと沖縄風のメロディが入っていて、まったりとした演奏でした。こう、ずっと聴いていたら気持ち良く眠れそうな音楽でした。 とにかくきもちが良いのです。

 久し振りにSTBでした。今回もやっぱりたくさんごはんを食べてしまいました。こんなに良い音楽を聴きながらご飯を食べられるなんて素晴らしいですよね。 でも演奏の最中はご飯は食べたくないから持って来られても困るんだよねぇ。やっぱり開場時間から行ってご飯を食べた方が良いかもしれません。。。 でも六本木に6時半とかって田舎で働いている身としては苦しいです。ぎゃあ(涙)。




2005年4月16日
 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第215回定期演奏会『ドイツ音楽の王道』


場所:神奈川県民ホール
指揮:ハンス=マルティン・シュナイト
ピアノ:小菅優
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスタ:石田泰尚
曲目:ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番ハ長調
ピアニストアンコール:ショパン/ノクターン「遺作」
ブラームス/交響曲第1番ハ短調

★2005年シーズンの幕開けとなる今回のコンサートはシュナイト氏による、ベートーヴェンとブラームス。ブラームスの 第1番はベートーヴェンの第10番と呼ばれるほどの曲。この2人の曲をセットで聴かせると言うのはシュナイト氏らしい、 正統派な選曲と言えよう。だってタイトルも「ドイツ音楽の王道」だもんね。

 ベートーヴェンのピアノは若手ピアニストの小菅優嬢。シンプルだけれどインパクトのある真っ赤なドレスで、笑顔で登場したが、 ピアノに向かうと表情が一変した。眉を寄せ、表情から笑顔が消え、真剣な表情になった。ソロ部では特に厳しい表情で鍵盤を叩いていた。 その後ろでピアノのメロディに合わせて楽しそうに体を揺らしていた石田様との画が対照的でした。集中するのも良いけど遊びの部分もないとね〜。

 今回の演奏会、石田様は全体的にとても楽しそう。やけにノリノリで、自分が弾いていない所はウキウキで体を揺らしていました。 後、自分が弾いている所でも他のパートへの合図を出したりして、コンマスのお仕事もやってます。と言うか、体を揺らす事で 合図を出したりする事こそがコンマスのお仕事なのかも。

 今年度の県民ホールの私の席はオーケストラを聞くと言う点では間違っている席なので今回はバランスについては何も言えず。 ただ、舞台の奥に位置する管楽器群の元気が良くて、しっかりと響かせて居たのが印象的だった。
 ベートーヴェンの3楽章では弦楽器の音の色がコロコロ変わるのが面白く、 楽しませてくれた。神秘的に綺麗な音かと思えば、粗雑に、荒々しい感じのガシガシとした音まで、この音色の 使い分けにメリハリが効いていて流石神奈川フィル。最近の神奈川フィルはこう言う所が上手いんだよナァ。

 さてブラームス。もう、出だしからしてぞくぞくする音色。この一瞬が幸せの瞬間だなぁ……と思う。また、 アレグロになってからの音の表情の変化も体が震えるような感動があった。2楽章のクラリネットとオーボエのメロディも良くて、久々に目が離せない演奏だった。
 そしてそして!!ラストのコンマスソロッ!!妙に弦の音が静かになったな〜と思ったら石田様だけ弾いてない。 コレは!と思ったらコンマスソロです。もう口が開きっぱなしになっちゃうくらい綺麗なソロ。ホルンがしくならければそのまま夢の世界に 旅立っていたかも(笑)。ほんの少しでしたが、とても心が洗われました。

 そして3楽章を経て4楽章。バラエティに富んだメロディや手法で、次は何がくるかと楽しみにさせる。弦楽器がピチカートオンリーになる部分があるのだけれど、 そのピチカートが段々大きくなっていったりする所の表情がとても面白かった。
 この曲はメロディが豊かで、ベートーヴェンの第九に通ずる所があると言われているけれど、なんと言うか、第九よりも ドラマティックな感じがする。なんと言うか、テレビドラマで盛り上がった時にかかる音楽みたいなのだ。 それは決して安っぽいと言う意味ではなくて、生々しい、と言う意味で捉えていただけると幸い。第九はちょっと神懸ってると思うのは私の偏見?(笑)
 後半に至ってからの木管のメロディや弦楽器のメロディがそう感じました。今か今かとラストへ向かう進行も期待を良い感じに裏切ってくれて面白い。 いつまででも楽しめる曲である。
 そしてとうとうラストだな!と言う部分へ至るともう、演奏から目が離せません。終わりの一音が響き渡ると同時に 今日は体に電流が走りました。こんなにドキドキしたのは久し振りかもしれません。いつも新しい感動を与えてくれるオケが神奈川フィルなんだなぁ。

 私も今日は足をバタバタさせながら拍手してしまったので言えた事じゃないのですが、今日のブラボーはちょっと下品だったかなぁ……と思いました。体育会系の飲み会じゃないんだから(笑)。




2005年4月22日 現田茂夫&及川浩治
情熱のコンチェルト


場所:藤沢市民会館
指揮:現田茂夫
ピアノ:及川浩治
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
曲目:グリンカ/「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
 変ロ短調 作品23
ムソルグスキー(ラヴェル編曲)/組曲「展覧会の絵」
プロムナード
 1.こびと
プロムナード
 2.古城
プロムナード
 3.テュイルリーの庭
 4.ビドロ
プロムナード
 5.卵の殻をつけた雛の踊り
 6.サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ
 7.リモージュの市場
 8.カタコンブ
 9.雛鳥の足の上の小屋
 10.キエフの大きな門
アンコール
チャイコフスキー/アンダンテカンタービレ

★今回の藤沢公演はロシア尽くし。最初のグリンカは後の五人組やチャイコフスキーに多大な影響を与えた人物。 続く2曲を期待させる様なわくわくした曲である。
 悠々とした現田氏の指揮っぷりは見ていて気持ち良い。石田は居ないけれど任せろ!と言うかの様な弦楽器群の一体感は 素晴らしかった。石田様が居なくても神奈川フィルは良い演奏が出来るんだ!と言うのを証明してくれた演奏だった。

 舞台の天井が低いので金管楽器の音が押し込められた様な窮屈な音に聞こえたのだが、これは明らかにホールのせい。勿体無い。
 ただ、2階席の私にはダイレクトに音が届き、管弦のバランスが良いな・と感じた。いつも異常な席(音度外視の前のほう)で聴いているからなぁ(苦笑)。 自分、石田様が降り番の時は割合まともな席(笑)で聴いている気がします。

 そして、本日の館風的メイン(笑)、チャイコフスキーのピアノコンチェルト第1番!
 及川氏の燕尾服姿、カッコ良いですね。ソロ直前と言うのににこにこと爽やかな笑顔で会場の雰囲気を和ませた。
 しかしピアノの前に座ると雰囲気が一変。出だしの金管に呼応する和音は最早弾くと言うよりも叩きつけると言う方が相応しい。 そして演奏スタイルは荒々しいのだが、決して1音1音をなおざりにしない丁寧な音楽造りをする。強拍と強拍に挟まれた弱音も弱弱しくならず、 きちんと自己主張している辺りが及川氏らしい。もう、この出だしを聴いただけで今日の演奏会の元は取れたなと感じる(なんせ館風が取ったB席は1500円と言う破格のお値段)。

 及川氏は完全にマイ・ワールドに入っていて、2階席の館風邪にも息遣いが届いた。……と言うか、ちょっと凄すぎ。演奏が良いからそんなのは度外視すると言う意見と 演奏が良くても耳障りだと言う意見に二分するかも。館風は勿論前者です。

 今日の神奈川フィルは、館風は調子が良いと思って聴いていたのだが、ピアノと一緒に演奏が始まったとたん、吹っ飛んでしまった。それ程及川氏の パワー・エモーションは凄い。指揮の現田氏もオケを煽ってはいたけれど、もうひとつ物足りなさが残った。特に、弦楽器。 これは神奈川フィルのパワーが足りないと言うよりも及川氏が凄すぎるのでしょう。それに、館風は空に向かって口を開けるピアノの音がダイレクトに届く位置に座っていたので特にそう感じたのかも。
 しかし、それを踏まえた上で、やっぱり及川氏に対抗するにはコンマスは石田様じゃなきゃ!と感じたのは館風だけだろうか。来年同じような企画を立てる時は早めに立ち上げるように(笑<誰に言ってるの?)。

 後半、「展覧会の絵」は最早神奈川フィルのスタンダードナンバなのか、どっしりとした演奏。 出だしの金管(特にトランペット!)も傷なく滑り出し、10枚の絵に向かうプロムナードの厳粛でいて期待させる様な音楽に仕上がっていた。
 この曲はとてもおどろおどろしい曲と可愛らしい曲が半々ぐらいであるのだが、可愛らしい曲でもどこか翳りがある様な 曲が多く、明るいだけの曲に飽きた人向きの組曲。第1曲の「こびと」は妙に暗い、何か出てきそうな音楽で、 館風は「こびと」と言うとなんだかちまちましていて可愛らしいイメージを勝手に持っていたのだが、それとは真逆。 邪悪なこびとが出てきそうな音楽。あぁ、毎回聴く度にそう思っている気がする。

 また、この曲は贅沢な楽器編成で、音を際立たせたいからと言ってハープが2台居たり、「古城」の為に だけアルトサックスが居たり……。「ビドロ」のユーフォニウムもこの曲の為だけに居るのだ。スタンダードナンバである この曲ですが、結構演奏は大変なのかもしれない。

 間間に挟まれるプロムナードは始めの内は堂々としたハッキリとしたメロディなのだが、段々とハーモニーがアレンジされ、 メロディまでも崩れていく。これがまた面白い。同じ曲を何度でも楽しめるのは、メロディを演奏する楽器が次々と入れ替わったり、 ハーモニーの変化が面白いからだろう。ラヴェルのオーケストラレーションの素晴らしさが分かる曲。まあ、ラヴェルは「ボレロ」を見れば分かるように 同じメロディで延々と演奏するだけなのに素晴らしい曲に書いてしまう人だ。「展覧会の絵」の編曲で今一番演奏されるのがラヴェル版だって言うのも納得だろう。

 現田氏の指揮はドラマティックが何たるかを分かった指揮で、じりじりと盛り上げていくのが聴いている方としては焦らされているように感じ、最高潮に達した部分では こちらも呼吸ができないくらいの興奮を与えてくれた。やはりこの指揮あっての神奈川フィルだろう。最後の「ため」もとてもギリギリのラインだけれど、心地よい ためで良かった。あれより長くても短くても全く違うモノになっていただろう。

 本日の演奏会、会場は若い観客が多かった様に感じた。私の隣も小学生でしたし(寝てたけど)。弦楽器をやっている様な高校生も たくさん居たし、勉強になったかな?隣のお母さんが子どもに「ほら、今出てきた人は何をする人?」と教えていたり(結局子どもは2曲目の途中で爆睡し始めて結局展覧会の絵が全部終わるまで起きなかったけど)、微笑ましい姿も見られた。
 確かに藤沢とか、その辺に住んでいたら横浜まで足を伸ばすのはちょっと大変・と思ってしまうかもしれない。だからこう言う地元密着型の 演奏会と言うのも大切で、良い企画だと思う。ただ、寝ても良いけど寝息は勘弁して欲しかったな〜……(苦笑)。













2005年4月28日 Trio Lebertad Special Live

場所:原宿Blue Jay Way
出演:Trio Lebertad
ヴァイオリン:石田泰尚
サックス:松原孝政
ピアノ:中岡太志
曲目:
ミケランジェロ'70
天使のミロンガ
ブエノスアイレス午前0時
ブエノスアイレスの夏
レヴィラート
悪魔のタンゴ
悪魔のロマンス
タンガータ
 休憩
デカリシモ
タンゴアパショナート
三人の為のミロンガ
ミロンガ・ピカレスク
孤独のサイリス(Sax&pf)
チキリン・デ・バツィン(Vn&pf)
タンゲリアV
アディオス・ノニーノ
リベルタンゴ
 アンコール

ミロンガ・ピカレスク

★先行発売で売り切れたら一般発売無しと言う強気のスペシャルライヴ。チケットは売り切れとの話だったけれど、 演奏中に大きな声で喋るような普通の人も混じってたから(リベルタファンなら黙ってるはずだし)案外先行発売 だけでは売り切れにならなかったのかも。

 さて、本日1曲目は私の大好きな「ミケランジェロ'70」。繰り返しのリズムとメロディで今日の演奏を期待させる曲目なので 幕開けにはぴったり。このわくわくする感じが大好きです。

 続く「天使のミロンガ」では冒頭のヴァイオリンがわざと音を歪ませてずり上げたりしてあって、音に色が付いていて とっても雰囲気が良いです。石田様の音って色気があるんですよね。

 ブエノスアイレスのシリーズからは「午前0時」と「夏」の2曲。どちらも情景が思い浮かぶ様な雰囲気をもった曲で、聴いているだけでひきこまれてしまいました。 うねるグリッサンド、盛り上がった所の躍動感、めちゃめちゃカッコ良いです。

 今回も石田様はマイクの位置が気になった模様。たまに弓が当ってしまうんですよね。前半はそれでマイクを気にする シーンが何度か。音が入るより何より弓が傷つかないかが私は心配でした(<大きなお世話)。
 これ、なんとかならないんですかね。前の方の席だとスピーカが近すぎて大音量になってしまって五月蝿いと感じるし、 後ろの方だとマイクが無いとライヴハウスの様な場所だと音が飲み込まれてしまうのでマイクは必要不可欠。演奏者にとっては邪魔以外の何ものでもありませんからね。 もっと画期的なマイクが出れば良いのに〜と思います。

 「レヴィラート」はサックスとヴァイオリンのメロディの差が面白い曲。サックスのポップな躍動感溢れるメロディとヴァイオリンの哀切漂うメロディの入れ替わりが面白く、 そのギャップが激しいのはやっぱりリベルタだから?全てのベースになるピアノがしっかりしているから上に乗るメロディが引き立つんですよね。

 本日は新曲の嵐!もしかして最近のアンケートで「新曲が聴きたい」と書き続けたからかなぁ??(笑)。
 ただ、やっぱり聴いた事が無い曲もあるので(勿論リベルタでは初めてだし)感想が上手く書けません。これからのライヴで何度も出てきて定着させて欲しいです。

 後半の「タンゴアパショナート」、「三人の為のミロンガ」、「ミロンガ・ピカレスク」はどれも良い曲で、好きになりました。
 先日リリースされた石田様の2ndアルバムですが、そちらにリベルタの演奏でピアソラの曲が4曲(この3曲では無いですが)入っているのですね。 改めてライヴを聴くとリベルタのCDが欲しいナァ……と思ってしまいます。まあ、毎日聴ける環境に!と言うのもあるんですが、館風的には やっぱりライヴでより楽しむ為に!と言う観点が大きいです。
 で!
 そんなリベルタのCDも計画進行中。どうも秋に録音があるみたいです。中岡氏が「トリオも秋に……」と言ったら石田様が「え?とるの?!」と言う感じの 反応でした。あれ?知らなかったのかな……?(笑)
 ちなみに松原氏の個人CDも渡辺雄一氏プロデュースで制作進行中。7月15日リリース予定★

 「孤独のサイリス」はリベルタが3人になる前のレパートリーだとか。もともとの曲はバリトンサックスで、それが歌詞をつけられ歌になって、 今回は松原氏のアルトサックスで。
 サックスが歌うようにメロディを演奏し、その盛り上がりの劇的な事と言ったら!転調が劇的で感動できる曲目でした。松原氏は今日も絶好調。松原氏の 指さばきも見ていて素晴らしく速いですよね。特殊な奏法を用いるタンゴでこれだけ素晴らしい演奏なのですから、 クラシックを演奏する松原氏も見たくなりました。どこで出演しているのかしら。。。
 今回は松原氏、石田様ともにデュオの曲は一曲ずつ。それでもそのそれぞれが素晴らしくて良かったです。
 「チキリン・デ・バツィン(タイトル、合ってます?)」では冒頭に中岡氏がスペイン語の朗読を。石田様は「なんちゃってスペイン語」と呼んだらしいのですが、 館風はスペイン語が分からないので判断できず(苦笑)。

 最後はピアノソロが美しい「アディオス・ノニーノ」と「リベルタンゴ」。これを演奏しなきゃライヴは終わりません。
 久し振り(…だよね?)の「アディオス・ノニーノ」は中岡氏のソロがパワーアップ。そして今日最もアツい演奏は「リベルタンゴ」。 いつになく大迫力の演奏で、石田様のオーラが違う!なんと言うか、演奏中の雰囲気がいつもと違うのです。それが他の2人にも伝わったのか 松原氏と中岡氏の2人も凄い集中力の演奏になりました。こう言う演奏をしてくれると観客としては大満足です。ブラボー!

 アンコールは「鮫」と「ミロンガ・ピカレスク」。
 「鮫」もリベルタの得意とする曲で、鮫を追い詰めるぞくぞく感。逃げられてしまった瞬間のあっけなさ。そう言ったものが伝わる 演奏はやっぱりリベルタだから。石田様の奇跡の様に速い運指も健在。これはもう、是非生で見て頂きたい。 おそらくCDでもこの興奮は伝わるけれど、できるならDVDが欲しい(笑)。リベルタは演奏面において「ヴィジュアル系」ですから。

 今日の演奏はどの曲もその曲の作られた背景や雰囲気を余す所無く伝える演奏ばかりでした。 リベルタの演奏の世界に引き込まれる二時間は本当に幸せでした。

 さて、このトリオ・リベルタ、なんと無料で聴く事が出来るイベントが予定されています。まぁ太っ腹!
 と言うわけで告知。8月7日夜、神奈川県民ホール前の噴水広場で無料コンサートです。雨が降ったら屋内だそう。 野外の場合ピアノをどこから持ってくるのかとても気になります(笑)。
 と言うわけで皆様8月7日は横浜へGO★







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