2005年演奏会日記2月

2月12日 ★神奈川フィル第214回定期演奏会@MMH
2月16日 ★トリオ・アパッショナート Sweet Spring Night@東京文化会館小ホール
2月19日 ★鮫島有美子の夕鶴@MMH
2月26日 21世紀の音楽地図@KH小ホール






2005年2月12日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
 第214回 定期演奏会
『吟遊詩人』


場所:横浜みなとみらいホール
指揮:現田茂夫
レオノーラ:木下美穂子
マンリーコ:松本薫平
ルーナ伯爵:黒田博
アズチェーナ:坂本朱
フェルランド:新保尭司
イネス:中前美和子
ルイス:吉田伸昭
老ジプシー:笹倉直也
使者:丸谷周平
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚
合唱団音楽監督:近藤政伸
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
合唱:神奈川フィル合唱団
曲目:G.ヴェルディ
歌劇「イル・トロヴァトーレ」
第1幕「決闘」
第2幕「ジプシー」
第3幕「ジプシーの子」
第4幕「処刑」

★本日はオペラの演奏会形式による公演。公演を見た方はご存知のとおり、女声は殆ど出番が有りません。 よって感想は出演していた1、2幕に限られてしまいます。悪しからず。

 ゲネプロは病み上がりの坂本嬢を気遣って割合カットしながらの進行でした。しかし本番を見て 坂本嬢が病み上がりだと気付いた人はどれだけ居たでしょうか。あの迫力のアズチェーナ、復讐に燃える娘と 自らの息子を焼き殺してしまった可哀想な母親と言うアンバランスな二面性を表現し、演じきっていたと思います。

 そして一方のソプラノ、レオノーラを演じた木下嬢の演奏も安定した歌唱力と演技力で会場を沸かせました。 彼女、どんどん後半になれば成る程調子が上がる癖があるので前半しかまともに聴けなかったのは残念でした。それでも まだ上り調子の前半でアレですからねぇ。うぅん、後半はさぞ素晴らしかった事でしょう。

 アズチェーナの復讐に燃える、いわば黒い炎とレオノーラの清楚な慈愛に満ちた空気の対比が面白かったです。アルトとソプラノって 悪女と聖女、みたいな対比が多いのですが、ここまでハッキリしていると気持ちがよいですね。
 今日はお二人の衣装の対比も素敵でしたね。木下嬢のマーメイドの様なシュッとしたレイヤードの多い青いドレスと坂本嬢の黒い、煌びやかなドレス。お二人は 身長もあるので舞台での存在感は凄かったでしょう(<予想。だって合唱団から歌っている時のソリストは見れません)。

 さて、男性陣ですが、個人的には黒田氏の渋い伯爵がカッコよくて好きなのですが、正統派・マンリーコも若々しい声で居ながらしっかりと筋の通った しっかりとした声で良かったです。特に私が好きだったのは4幕……かな?のバルコニーでの演奏です。実はゲネプロは3階席で見学する事ができたので、 3幕4幕は一通りみました。でもカットにカットが重ねてあったのであまり見られませんでしたけど。ただ、このシーンは 合唱のバンダ(袖の中で歌っていた男声の事)とバルコニーのマンリーコとのバランスがあったのでかなり本気で歌っていて嬉しかったです。
 この部分、練習の時からレオノーラと合唱が暗ぁく歌っているのにマンリーコだけお花畑みたいな能天気な歌を歌っていて好きだったのですが、 うーん、一人で死ぬ事を納得しているって言うの、もう少し残されたほうの事も考えて欲しいですよね。
 この物語、最後は伯爵しか残らないと言う壮絶な物語ですが、そういった物語と同様に音楽も素晴らしいものだったと思います。 やっぱりヴェルディは凄い、と言うことでしょうか。そしてこの曲をチョイスした現田先生も凄いですよね。

 でも今日の公演で一番凄かったのはやっぱりオケの皆様でしょう!!コンマスの石田様を筆頭に、一丸となっての素晴らしい演奏でした。 なんと言うか、聴いていて、体がぞくぞくするのですね。どきどきして、次はどう展開するのか、とても楽しみになる、そんな演奏でした。
 私が言うのもなんですが、神奈川フィル、本当に上手くなったなーって言うのを肌で感じました。合唱団ももっと精進しなければ!と言う思いです。2005年度は合唱団の予定は10月までありませんし(しかもそれも選抜だし)、 その次は12月の第九、そして06年2月のモツレクなのです。モツレクには丁度丸一年準備期間があるのですね。成功させなければ!

 私はリハーサルから見ているので分かったのですが、リハーサルでちょっとうまく行っていなかった部分で石田様が背中で大きく後ろのメンバーに 指示を飛ばしているのです。それがもぅ、みんな俺について来い!みたいに見えてカッコ良かったです。みんなができるところは任せてしまうけど、 ちょっと不安な所とかはきっちりサポート、やっぱりオケを背負っているのは石田様なのね……。

 ヴィオラのトップはまたしても成田寛氏。心なしかヴィオラがいい音していましたね〜。1stヴァイオリンソロの前(場所どこだか分からず)にチロっとヴィオラが 聴かせる部分があって、それが凄く素敵な音でした。ヴィオラってあんなに心地よい音がするのですね。

 えー、今他に思い出そうと思ったのですが石田様の演奏しか思い出せません。何を聴いてたんだ何を(<だから石田様の 演奏だってば)。
 なんと言うか、館風は合唱団での参加だったので今日は完璧お仕事モード入ってました。いかにミスせずに歌うか(笑)。 歌っている間はオケどころじゃないって言うか。でもその甲斐あってか終演後、現田先生に「修道女のコーラス良かったよー」と一言褒められて嬉しかったです。 現田先生、疲れてるのにコーラスへのフォローも忘れないなんて、なんて素敵な!!
 でも今回コーラスで一番頑張ったのは男声。歌う分量も多く、妙なリズムにシビアな音程の連続。 練習を重ねるうちに着実に上手くなって、最後の最後、本番が本当に最高の演奏になったと思います。お疲れ様でした!



















2005年2月16日 Trio Appassionato

Sweet Spring Night


場所:東京文化会館小ホール
出演:TRIO APPASSIONATO
 ピアノ:羽田健太郎
 ヴァイオリン:石田泰尚
 チェロ:村井將
曲目:第1部
ドビュッシー/ピアノ三重奏曲 ト長調
ドヴォルザーク
 ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 作品100
第2部
ブラームス/間奏曲 作品117-2
ブラームス/ピアノ三重奏曲 第1番 作品8
アンコール
ラフマニノフ/ピアノ三重奏曲第1番 ト短調
 「悲しみの三重奏曲」

★約2年ぶりの公演。私はこれを本当に待っていた。そして、その期待を裏切らない素晴らしい演奏を聴かせてくれた。

 第1部はドビュッシーとドヴォルザーク。
 ドビュッシーは以前4楽章だけテレビで放送されたけれど、やはり全楽章まとめて聴くと迫力が違う。

 1楽章は華やかなヴァイオリンが印象的な楽章。チェロのストイックな音色と絡み合って複雑なハーモニーに。羽田氏のしっかりとした 骨太のピアノに支えられて弦の二人は演奏しやすそうでした。

 2楽章は弦楽器はピチカートてんこ盛り。そう言えばドビュッシーはS.Q.も2楽章はピチカートが印象的でしたね。
 この楽章、可愛いのに何か変。素直に可愛いと言い切れない不思議な感じがドビュッシーらしい。

 3楽章の冒頭は村井氏のチェロが美しい。その後メロディをヴァイオリンに引き継いで、その後の2重奏が更に美しかった。 2人の息がぴったりはまって、心地よい響きでした。ピアノも二人に対抗するポジションでカッコ良い演奏。

 しかしやっぱりこの曲は4楽章でしょう。「このドラマティックなメロディが力強くぐいぐいと音楽の世界に引っ張っていってくれる。 3人の熱演に私もいつの間にか引きずり込まれていた。いやー、周りの人には迷惑な客だったろうなぁ。。。。(苦笑)。

 ドヴォルザークはタイトルのとおり石田様と羽田氏による演奏。
 歌謡曲のような雄弁なメロディが多く、聞いていて飽きる事が無い。素直に美しいメロディと妙に「和」を感じさせる日本的な メロディが入れ替わり立ち代り入り乱れてとても面白い曲だった。

 出だし、かなり強めのピアノに驚くものの、ヴァイオリンの全くひるむ事無い屹然とした音にそれも納得。 石田様のヴァイオリンはチェロが居ない弱さをカヴァする様に熱い演奏で、ピアノとヴァイオリンだけなのにホールに音が満ちていました。ヴァイオリンって結構大きな音が出るんですね。
 4楽章はおっかけっこをしているようなコミカルなオープニングにも関わらず、段々妙な音が混じり、不思議なメロディになっていった。後半は 石田様も音に酔って気持ち良さそうな表情で演奏し、こちらも思う存分音を楽しめました。

 休憩を挟んで第2部はブラームス。
 羽田氏による間奏曲はブラームスの晩年の作品で、作曲者本人が「私の苦しくも悩ましい子守唄」と言っているだけあって、とにかく暗い。 時折明るい音が響くのだが、それが逆に暗さを際立たせていた。羽田氏の渋い選曲に拍手。

 ここで予定にはなかった羽田氏によるMCが。羽田氏のコンサートでトークゼロなんて寂しすぎますよね。そう来なくっちゃ。
 このトリオを結成してから今年で4年目だそうで、東京での演奏会は3度目だとか。私が見た東京の公演は紀尾井ホールのだけかな。。。 もう一つ、立川で見たけど、アレって東京??(笑)。

 そして、トリオのメンバーの趣味紹介が。村井氏はお料理が趣味で、得意分野は中華なのだとか。そして、石田様の趣味を言う時に羽田氏が少し 言いよどんでいたのは気のせいだろうか(笑)。ちなみに石田様の趣味はパチンコ。無心になれるから良いとの事です。なんとなく、分かる気がするなぁ。

 さて、本日のメインディッシュ、ブラームスのピアノトリオ。
 これは若い時の作品が大元にあるだけあって、どうも演奏者の方も勢いが違う。1楽章からガンガン鳴らしていって、 村井氏なんて思い切ったガシガシと言う感じの演奏。石田様も珍しくヒステリックな音色を用いたりして中々に新鮮な感じ。所々でいつもの キレイ系の音が混じるからそれがまた際立っていました。
 しかしやはりピアノの羽田氏の支えがよく、弦2人がとても気持ち良さそうに演奏していました。石田様は村井氏に合わせる際に村井氏の 楽譜を覗き込むかのようにぐいっと近寄っていっていて、なんだか面白かったです。時折同じメロディで同じボウイングの部分は 2人が同じ方向に身体を倒していたりして、その様子も中々面白い。この2人は聴くだけじゃなくて、見ていても楽しませてくれます。

 3楽章はピアノで始まり、 弦が入ったときに、2人の音が全く同じ音でそれが別れていくのがとても美しかった。音程が清潔で、ハーモニーがとても心地よかった。

 4楽章はピアノの為の楽章だった。羽田氏の迫力のピアノ。それにつられたのか、羽田氏と全く同じタイミングで石田様が足を踏み鳴らしていました。 演奏者がそこまで同調しているって凄いですね。石田様もただ綺麗に音を弾くだけではなく、ギリギリのラインでイヤらしい音を弾いたり、 曲に対する踏み込みの深さが伺えました。

 アンコールはラフマニノフのピアノトリオ。アンコールのくせにかなりへヴィですよね。聴く方は良いけれど、演奏するほうは かなり大変じゃないのかと思わせる曲目でした。なんだか陰鬱な雰囲気漂う曲で私は少し驚いたのですが、タイトルが「悲しみの三重奏曲」じゃあね。。。仕方ないなぁ(笑)。

 私はこのトリオが石田様が参加するアンサンブルの中ではかなり好きな方だ。それなのに演奏会が酷く少ないので個人的にはかなり残念である。 しかし今日のMCでこれからは年1回のペースに演奏会を増やすとの話も出ていて、とても嬉しかった。是非、そうして頂きたい。 たまぁにで良いのでこれくらいの濃い演奏会を聞きたいのである。それでもって演奏が収録されたDVDなんかが出ると嬉しい。CDでも良いけど、このトリオ、画で見たら とっても面白いものになると思うんだなぁ。



















2005年2月19日 鮫島有美子の夕鶴


場所:横浜みなとみらいホール
指揮:現田茂夫
つう:鮫島有美子
与ひょう:持木弘
運ず:牧野正人
惣ど:池田直樹
コンサートマスタ:石田泰尚
児童合唱:杉並児童合唱団
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
曲目:
團伊玖磨/オペラ「夕鶴」
(作:木下順二)

★本当は行くつもりはなかった。だってS席13000円……。学生の私に手が出せるわけも無く。 でも良かった良かった言う感想ばっかり聞くので行きたくなってチケットセンタに電話してみた。
 正に石田ファンの為の席をアナウンスされ、チケットセンタのお姉さんに「コンマスはどの辺に座りますか?」と聞いて 「この席ならコンマスは見えます!!」と言われ思わず申し込み。サヨナラ私のバイト代。
 そんな訳で行ってみたら舞台の左半分がピットの様な造りになっていて、私の席からは石田様がドまん前、オマケに凄く近い!!いやぁ、舞台の左側ばっかりに注目してしまう 自分に困りましたわ(笑)。チケットセンタのお姉さん有り難う!

 で、オペラの方はと言うと、所謂「鶴の恩返し」な訳ですが、方言を用いた歌なので結構聞き取るのが大変。 雰囲気で言葉を理解した所もありました(笑)。

 主役の鮫島嬢は始めは押さえ気味に聴こえたのですが、後半になればなる程声が乗ってきて、最後のほうは本当に気持ちが良い 演奏でした。曲目に、つうと言う役に入り込んでいってこちらも泣きそうになりました。と言うか泣きました。 最後のつうが姿を消す場面は素晴らしかった。

 そして、つうのシーンでは必ずと言って良いほどコンマスソロが入り、私はついついそちらに耳を奪われました。なんと言うか、 自然に入ってくるのだけれど、圧倒的な存在感なのです。オケとして弾いている時とコンマスソロの時の違いに驚きました。 このコンマスソロ、音が綺麗なのは当然な事、色々な情緒的な表現を含んだ豊かな音がしていて、とても効果的なヴァイオリンでした。
 私的に前半の与ひょうとつうの会話のバックであったコンマスソロがとっても切なくてきゅーんと来ちゃいました。石田様は 高音域で切ないソロを弾かせたら逸品ですね!

 全体としては團伊玖磨の曲らしく、時々変な音をわざと入れたりして、聴いている方を驚かせたり、わざと歪ませてあったり、 割と現代曲の要素も多い曲でした。日本民謡らしいメロディもあるのですが、何処か新鮮なのです。こう言う所、團伊玖磨らしいですよね。

 私が個人的に面白かったのは与ひょうと運ず、惣ずの三人でのアンサンブルの場面。ハモりがあるのですが、それが本当に綺麗に嵌って、 とても綺麗なハーモニーなのです。これには驚き。男性のハーモニーは音が近くなってしまうので中々難しいのですが、ここまで綺麗な ハーモニーを聴かせてもらえるとは。歌はこれがお気に入りでした。

 今日はオケの配置が変わっていた(ヴィオラの後ろに2ndVnだった)為に、妙に1stVnの音がダイレクトに聴こえてきました。 前のほうだったので割りと生音が聴こえたのは確かなのですが、もぅ、1stVnは全て石田様の音に聴こえました。 本当に音が端正でカッコ良くて……。これがあるから石田ファンはやめられないんだよなぁ。

 そう言えば、今日はピットではないのですが、ピット的な意識があったのか、石田様のボウイングの処理がいつもとちょっと違いました。 ボウイング自体は分からないのですが、弾き終わった後の処理が弓の先がくるんくるんと舞ったり、とても優雅でした。弓もかる〜く持っていて、こんな事は何でも無いさって 感じでとても美しい音楽を造りだしていました。

 今日の演奏会は本来は行く予定は無かったのだけれど、本当に行って良かった。私にあの席を用意してくれた 運命に感謝。
 そだ、もう一つ。
 石田様お誕生日おめでとうございます!




2005年2月26日 21世紀の音楽地図
「呼び交わす世代」


場所:神奈川県民ホール・小ホール
演奏:アンサンブル・ノマド
ゲスト:吉川真澄(Vo)
曲目:ジョン・ケージ:彼女は眠っている
 12個のトムトムのための四重奏
 プリペアド・ピアノと声のためのデュエット
原田敬子:第3の聞こえない耳W
 独奏バス・フルートと室内楽のための
 (委嘱新作世界初演)
武満徹:マスク〜2本のフルートのための
 コンティニュ/インシデンタル
ジョルジオ・タッカーニ:冬の歌
 (ヴァイオリンとテープと電子音のための)
可知奈尾子:解放〜9人の奏者のための
 (委嘱新作世界初演)
鷹羽弘晃:ダ ダダ カサンドラ
 (委嘱新作世界初演)

★現代音楽好きのたちかぜですが、今回の演奏会は何だか壮絶だった。 そもそも2時間前から1時間作曲者による自作解説やら何やらというプレトークがついているのが凄い。 プレトークに来ていたのは演奏会に来ていた人の4分の1にも満たなかったけれど、マニアな人がそんなに 居る事に驚き(<自分もうっかりプレトークを聴きに行った事を棚に上げてはいけない)。

 実際の演奏は尻上りにおかしくなっていった感じ。一番始めのジョン・ケージが普通に思えるのだから 凄い。新作の3曲は3人3様で、全く方向性が違って面白かった。

 原田嬢の新作は特殊奏法バリバリの曲で、フルートもクラリネットもフスー!フスー!っていう 呼気音ばかり聴こえたり、ピアノも指で直接弦を弾いていたり、ちょっとびっくりしてしまう演奏法ばかり。 それでも曲として成立してしまうのだから現代音楽って凄い(笑)。こう言う面白いことをやってくれるから 現代音楽を聞きに行く時(特に初演とか)はどきどきしてしまうのです。

 武満徹は綺麗な曲で、前の曲がバリバリ現代音楽だっただけに気持ち良くなって眠くなりました(笑)。 そもそもフルートがちゃんと音を出している!!と驚いたのですが、そこは驚くところが違うっていうか(笑)。

 個人的に好きだったのはタッカーニ。プログラムノートには「タイトルの意味が分からない」と言う様な事が書いてあったのだけれど、 曲を聴けば何だか解る様な気がしました。キラキラして可愛い曲なのです。冬ってイメージとして 雪があるからかキラキラしているのって似合うと思うんですよね(<それ、アナタの主観だから)。もしかしたら 作曲者もそう思ったのかも(冬に作曲したからとか言う理由かもしれないけど)。
 ヴァイオリンソロが時折綺麗な音を弾くのでそれが印象的でした。

 可知嬢の新作は正統派現代音楽(笑)と言う感じで、ストレートに綺麗。和音が凄く練りこまれていて、音を純化する事 に意識を集中して書かれた曲なのだな・と言う感じ。

 しかし、最後にあった「ダ ダダ カサンドラ」が全てをぶっ飛ばしてしまった。なんと言うか、もう、凄いのです。 これは……うーん……。
 作曲の鷹羽氏は歌い手の吉川さんの声を聴いて「このパワフルな声が壊れていったらどうなるだろう」と言う様に思って この曲を書いたらしいのですが、えー……始めから壊れていた様な気がするのは気のせいでしょうか(笑)。

 現代音楽の演奏会と言うと意味が分からなきゃいけないって気張ってしまう事があるけれど、あまり深く考えず、 ゆったり構えて聞くって言うのもアリなので、怖れず聞きに行って見て下さい。結構面白い試みをしているので楽しめますよ。
 そう言えば今日は権代敦彦氏が来ていました。プロフを見たら鷹羽氏の師匠らしいので、聴きに来ているのにも納得。 相変わらずカッコ良かったです(笑)。









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