2004年演奏会日記12月

12月3日 ★神奈川フィル第212回定期演奏会@MMH
12月5日 ★神奈川フィル特別演奏会@MK
12月6日 東京大学白ばら会定期演奏会@人見記念講堂
12月10日 ★中丸三千繪ソプラノリサイタル@サントリーホール
12月16日 ★題名のない音楽会21公開録画@タケミツメモリアル



 



2004年12月3日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第212回定期演奏会 『民族の祭典』


場所:みなとみらいホール
指揮:現田茂夫
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ヴァイオリン:石田泰尚
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚(ニールセン)
ゲストコンサートマスター:村井俊朗(ムソルグスキー・ハチャトゥリアン)
曲目:
ムソルグスキー/交響詩「はげ山の一夜」
ハチャトゥリアン/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ソリスト・アンコール
 モンティ/チャールダーシュ
ニールセン/交響曲第4番「不滅」 作品29

★今日は待ちに待った石田様がソロを弾く神奈川フィル定期の日!!館風は自分が弾く訳でも無いのに朝から ドキドキしていました(笑)。

 プレトークでは現田氏が想定していた曲目から大きく変わってしまったお話とか、曲の作曲された背景などを。 毎度思うけれど、現田氏、お話上手いなぁ。

 1曲目のムソルグスキーは作曲家本人はとうとう交響詩ヴァージョンを聞く事が無かったと言う「はげ山の一夜」。オケ版に 仕上げたのは「シェエラザード」のリムスキー=コルサコフ。
 8分と短い曲だが、かなり濃い内容である。ヴァイオリンのヒステリックなトレモロで始まり、チェロやコンバスの重々しいメロディが絡む。このメロディ、なんだか聴いた事が あるけれど、この曲だったんですね〜。

 こっそりヴィオラがおいしかったりします。ヴィオラの本日の首席は新星日響時代石田様と一緒に首席を張っていた成田寛氏。オールバックの 男前です。ちなみにゲストコンマスの村井氏は見た感じ凄く若い方で、どう見ても石田様より年下。 落ち着いた堅実な演奏。
 そう言えばトランペットとトロンボーンもカッコ良かったです。今日の曲目は金管楽器が活躍する曲が多かったのですね。

 最後に、はげ山の夜が明けるのですが、教会の鐘の音(チューブラーベル)が鳴り響くと段々と怖いような音楽が退いていき、夜明けを表していました。 ハープの音が夜明けを象徴するような音で、町と、その向うに見える山、そしてその向うから昇る朝日が見えました。

 さて、石田ファン限定(笑)の本日のメインはハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲。石田様が舞台へ登場すると心なしか会場の空気が ざわりとなりました。燕尾服で出てくるとばかり思っていた私は黒いドレスシャツで出てきた石田様にびっくり。 しかもそのドレスシャツがド派手でカッコイイのです!スパンコールか何かが貼り付けてあるのか、黒い部分にも濃淡があったり、光ったりしていました。 もしかしたら燕尾服だと肩パットとか演奏するのに邪魔なのかもしれませんね〜。

 演奏の方はと言うと、始めの方こそ緊張による硬さがあったものの、5分もするといつもの様な演奏を楽しむスタイルに。 石田様でも緊張するのね!!ちょっと発見(<何を今更)。

 予習していたCDでは聴こえて来なかった細かい音や、聴くだけではわからなかった一人掛け合い(館風の造語。CDで聴くと2人で弾いているように 聴こえるのに実際は1人で弾いている部分の事)とか、かなり楽しめました。やはりオケは生で聴かなきゃ駄目だね!今回は特に CDでは解り辛い装飾音などが多い曲のため、強く思いました。

 第1楽章の出だしは足元を踏み固めるように堅実な演奏。中間部のソロ部分、こんなに長かったっけ……??やっぱりこう言う部分も何かしら石田様の アレンジが入っているんでしょうか。
(追記:ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲のオーケストラスコアをチェックしたところ、第1楽章のソロ部分(一般にカデンツァと呼ばれる)は なんと3パターンあるらしい。

 まず、オリジナルのハチャトゥリアン版。これが1番長い。しかし、ハチャトゥリアンの友人であり、よき相談相手でもあったオイストラフ(ヴァイオリニスト)は これが長すぎるとし、自らのセンスで短いヴァージョンで演奏した。これがオイストラフ版。そしてそのオイストラフ版を気に入ったハチャトゥリアンがオリジナル版を短く編集した ハチャトゥリアンショート版の三つがある。

 私が予習に聴いていたのはオイストラフ版だったのだろう。だから石田様のカデンツァを長く感じた。楽譜を見ても頭の中で音が鳴らない館風なので、はっきりした事は わからないのだが、今回演奏されたのはオリジナル版の1番長いヴァージョンだったのではないだろうか。

 そもそも協奏曲のカデンツァ部分はソリストのセンスに任されていたものが段々と作曲者が予め作って置くようになったものである。 だからどの版を選ぶのか、と言う所にソリストのセンスが出てきたりするんじゃないだろうか。もしかしたらそこに更にアレンジ入っているかもしれない。 だってそもそも即興演奏的な色彩が強かったんだし。ま、私は元の楽譜がどんななのか分かってて聴いたわけじゃないからどうなのかよく解らないけれど(投げちゃった……投げちゃったよこの人)。
 演奏会をとことん楽しむ為に、スコアにまで手を出してみるのも面白いかもしれない。)

 石田様の演奏は速弾きの部分とゆったりした部分でかなりギャップがあるのですが、 それがまたガツンと衝撃を与えるのです。第1楽章と第2楽章を対比すると良く解りますね。2楽章はホント、気持ち良くなりますね。とても 心地よく、染み込んで来る感じでしょうか。

 第3楽章は始まる前から石田様は何故だか笑顔。凄くウキウキしているようにお見受けしました。一発目のトランペットとトロンボーン(この部分のトランペットとトロンボーン、素晴らしかったと思います。今日の金管賞。)を左手で 振るような仕種を見せたりとか、何か所かで自分の入り前にオケと一緒に身体を動かしていました。そう言えば自分が弾かない部分でも 1stヴァイオリンと同じ指の動きをさせているところとか有りましたね〜。
 この第3楽章、石田様の演奏を楽しむ姿勢がオケにも伝わったのか、とても勢いがあり、素晴らしい演奏でした。終盤のクライマックスに向けてのソロと オケの対決は激しかったです。あ、あんなに弾いていたのですね。これはもう壮絶としか言いようが無いくらいの指使いで、演奏終了後の 石田様はちょっと肩で息をするほどでした。

 初めて今年の後半の神奈川フィルの定期のチラシを読んだ時は「美音って……」とか思ったものですが、いやはや、本当に石田様の音は 美音としか言いようが無いです。石田様の高音部の音の美しさはただ儚いだけではなく、一見華奢でありながらも芯があって、強さがあり、 そして何よりピッチが正確。うーん、改めて石田様の演奏の素晴らしさを実感しました。

 しかもこの後、石田様はアンコールで「チャールダーシュ」を演奏したのです!!現田氏!!石田様はこの後もニールセンのコンマスしなきゃ いけないんだからそんなに働かせていいの?!(笑)。ファンとしてはとても嬉しいけれど、普通のソリストよりかなり負担があったのでは・と推測。 それでも「チャールダーシュ」もいつも以上にアレンジの効いたスパイシィな演奏で、ドキドキさせられました。

 ちなみにアンコールの前には現田氏が促して石田様がちょろっとお喋り。第一声は「ありがとうございました」で、その後はいつも通りシャイな石田様が 言葉少なに感謝の意を。あれだけでも言いたい事は全て伝わっていたと思います。神奈川フィルのアットホームな雰囲気が有りましたね。 オケとお客さんが近いと言うのでしょうか。とてもすばらしい事だと思います。

 本来の本日のメインこと後半のニールセンは石田様がコンマスで。いつもの燕尾服もカッコイイ〜。1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンのコンビネーションもバッチリで、 やっぱり石田&小宮のコンビじゃないとね!!たまに小宮氏が石田様の方をチラリと確認するんですよね。石田様は信頼しているのか、くっと頷いて合図するのです。
 最後のダブルのティンパニは圧巻。左右に居るティンパニが交互に掛け合ったり、片方の音に反応したり、かなり面白かったです。そう言えば 今神奈川フィルはティンパニの募集かけてますけど、平尾っちもカッコ良かったですよ〜。まあ、私個人としては平尾っちはやっぱりイロモノ(笑)担当であり続けて欲しいのですが(< これは平尾氏が好きだからこその発言ですよ)。

 演奏終了後、石田様と現田氏がロビーに出て来ていて、辺りは黒山の人だかりでした。私もちゃっかり握手してもらいました〜。 久々にサインも。末尾に「Thank youv(注:最後のvはハート)」と入っていて可愛かったです。
 ちなみにその大サイン会(笑)を撮影していたキャメラですが、TVKらしいです(やっぱり)。情報によると来年1月15日の 20分番組で流れるとか。むむ……どんな番組なんでしょうか。詳細情報分かったらまたご報告します〜。
























2004年12月5日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
神奈川フィル特別演奏会
『民族の祭典』


場所:ミューザ川崎 シンフォニーホール
指揮:現田茂夫
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ヴァイオリン:石田泰尚
ソロ・コンサートマスタ:石田泰尚(ニールセン)
ゲストコンサートマスター:村井俊朗(ムソルグスキー・ハチャトゥリアン)
曲目:
ムソルグスキー/交響詩「はげ山の一夜」
ハチャトゥリアン/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ソリスト・アンコール
 モンティ/チャルダッシュ
ニールセン/交響曲第4番「不滅」 作品29

★中一日を置いて、同一プログラムによる特別演奏会。演奏者にとっては曲目が すんなりと自分のレパートリーになる効果があるだろうし、観客にとっては 二度聴く事で一回目では見えなかった事も見えてくると言う効果があるのではないだろうか。

 ムソルグスキーでは最後のクラリネットとフルートのソロが光っていました。静かになった部分では 木管楽器やハープの音色の優しさが際立ちますね。この部分は先日の定期演奏会よりも優しい音色になっていた気がします。

 石田様は先日よりも少しリラックスした表情で入場。第1楽章の冒頭は先日よりも少し早いテンポになっていました。 一つ一つの音が全てクリアに聴こえて来て、細かな装飾音符までがバランス良く体に飛び込んでくる。
 やっぱり高音部の音は石田様ならではの気持ち良さがあって、聴いていると気持ち良くなってきます。押し付けがましい厭らしさが 全く無いって言うのが素晴らしいですよね。

 第3楽章になるとやっぱり石田様は満面の笑みで、とても楽しそうに演奏していました。これが見ている方には 気持ちよくて、どんどん楽しくなってくるのです。一番始めのメロディの一番最後の伸ばす音でピ!と左手の指を伸ばすのが 素敵ですね。そのメロディが出て来るたびにその仕種なのでなんだか可愛かったです。見ていて楽しいって言うのは ライヴのコンサートでは重要な事でしょう。

 演奏終了後、石田様はヴァイオリンをくるりと回しました。渾身の演奏だったときに回す癖があるらしいのですが、これ、見ている方はちょっと怖かったりします(笑)。 や、絶対落としたりしないって解ってるんですけど、それでも(笑)。

 アンコールはやっぱりチャルダッシュ。そう言えば今日も石田様がご挨拶。どうも南武線で来られたのか、強風で止まった 電車に往生したようですね。私も乗る電車乗る電車が止まり、会場入りがギリギリになりましたけど……(ホント、間に合って良かった……)。
 今日の石田様は拍手があっても最後まで自分の言いたいことを言い切ったと言う感じがしました。もしかしたらハチャトゥリアン弾き終わって 機嫌が良かったのかも(<アンタ石田様を何だと思ってる)。
 チャルダッシュはなんと言うか、聴くと安心しますね。石田様のオリジナルアレンジが入ったヴァージョンを聴くと「そうそう。これなのよ。」と思ってしまうのです。 そろそろCDでチャルダッシュとかの有名曲も入れたCD作りませんか〜?(<って呼びかけてどうなるものでもない)

 ニールセンは先日の演奏よりも心なしか伸び伸びしていて、管楽器とパーカッションがグッド。やはりティンパニが秀逸。 弦楽器は石田様がコンマスなだけあって、コンビネーションはバッチリです。現田氏も後ろの方にばかり指示を飛ばして、弦楽器はお任せ状態。 それはやっぱり石田様にお任せって事なのでしょうか。石田様と現田氏の信頼関係が見えるようですよね。

 弓を置いてのピチカートもあって、石田様の色々な演奏を見る事が出来る曲でした。弓を置いてのピチカートは 右手の自由度が高くて指が綺麗に見えて好きです。石田様のピチカートは二種類有るようだけど、周りの人はあまり変わらなかったりするんですよね。 アレは何故なのでしょう。使い分けしているって言うのはそれだけ演奏にこだわりがあるって事なのでしょうか。もっとヴァイオリンの勉強しないといけませんね。

 本日も演奏終了後には石田様と現田氏が仲良くエントランスに登場。今日も石田ファンのお姉さまが集まっていました。う〜ん、気持ちは解る(笑)。

 今回の一連の演奏会で、私はコンマスとしての石田様と、ソリストとしての石田様の両方を感じる事が出来ました。 石田様はコンマスとして弾いている時はコンマスのお仕事をしているけれど、そこでも滲み出てくる石田様のソリスト的要素と言うのは あるわけです。そして、それがストレートに出て来るソリストと言う場は、石田様の演奏の一番芯となる物が出て来ているのではないだろうか。 だから私個人としては石田様の魅力が存分に出るソリストと言う立場でもっともっと露出して欲しいなと思います。 来年は石田様がソリストとしても飛躍する年であって欲しいですね。
 あ、でもでも、石田様のコンマスって言うのも凄く良いので、コンマスのお仕事も続けて欲しいです。あれだけ弦が ビタ!と纏まるのはやっぱり石田様だけ☆ですもんね。




2004年12月6日
 東京大学白ばら会合唱団
 第45回定期演奏会


場所:昭和女子大学
 人見記念講堂
指揮:熊谷卓
 若松快朗(学生指揮者)
ピアノ:吉原早紀
曲目:T.黒人霊歌集
Deep River
Battle of Jericho
Swing Low Sweet Chariot
Go Down Moses
Steal Away
Soon-ah will be done
 (指揮:熊谷卓)
U.水のいのち
 作詞:高野喜久雄 作曲:高田三郎
 (指揮:若松快朗 ピアノ:吉原早紀)
V.Messe pour Double choeur
作曲:Frank Martin
 (指揮:熊谷卓)
アンコール:夜のうた

★今年も東京大学白ばら会の定期演奏会に行ってきた。友人が出演しているのである。
 3ステージ構成で、聴いている方には長さが丁度良い。 ただ、歌うほうにとっては後半2つはたまったものではないだろうけども(笑)。合唱団は75人オーバーの迫力の人数で、 ベースが安定していて、上のほうのパートが活かされている。ベースがしっかりしているとかなり良い ハモリになる。

 第1ステージの黒人霊歌集は素晴らしかった。指揮の熊谷氏は楽しそうな背中で振り、見ている方も楽しませてくれた。 しかし音のほうは中々重厚で、プログラムノートでは歌詞の意味に関する解説だけではなく、その歌が歌われた背景や、隠された意味など にも踏み込んでいて、それを知って聴いたためか、最後の「Soon-ah will be done」では泣いてしまった。
 「Battle of Jericho」のソロはカウンターテナーのソロで、これがかなり上手い。どうも白ばら会ではソプラノパートを歌っている模様。 女性に混じって1人男性なのでとても目立ちますが、皆で歌っている時に声は目立ちません。それだけ女性の声に近いと言うことでしょう。素晴らしかったです。
 また、「Go Down Moses」では対照的なベースソロ。これも中々響きがよく、白ばら会は優秀な人材が揃っているのね〜と思いました。 全く羨ましい事です。

 2曲目の「水のいのち」は自分でも歌った事が有る為についつい細かい所を聴いてしまいました(笑)。
 個人的にはアルトの丁寧な歌い方が好み。高田三郎なのでもう少し重めの歌い方でも良かったかな、と思いますが、大学合唱団らしい爽やかな 「水のいのち」でした。また、ピアノも合唱団にあったタッチで、良かったと思います。
 個人的に気に入ったのは3曲目の「川」でしょうか。かなりスピードを押さえた演奏で、じっくりと音符を充実させていったのに好感を持ちました。 これは歌うのにかなり腹筋が必要だったでしょう。
 どうもこの合唱団、ソプラノは高音部が得意な模様で、高音部はかなりクオリティが高い演奏でした。

 最後のマルタンのミサは所謂2群の混声合唱と言うやつで、合唱団を二つに分けて左右対称に配置。もう少し合唱団と合唱団の 間を空けて配置すると対比が見えて面白かったかもしれません。
 2コロの着実な演奏に支えられて1コロのメロディが美しく絡む部分があったりして、中々にコンビネーションは良好。ここでもやはりベースの 支えが光りました。
 そう言えば指揮の熊谷氏が使っていたのは紺色の表紙の楽譜でしたね。と言うことはこの曲は彼の昔からのレパートリーなのですね(注:現在マルタンの ドッペルミサの楽譜を買うと目にも眩しい赤紫の表紙なのである)。そう言う所もあってか、かなり音は成熟していた気がします。 歌う人が変わっても、指揮者の成熟があると音は良くなるんですね。まあ、メインの曲なので1番練習したって言うのはあるでしょうが。 やはりこれが今日の一番でした。

 来年は友人も卒業してしまうのでわざわざ聴きに行く事もなくなってしまうかもしれないけれど、やはり面白かったです。や、 今回は知っている曲が大半だったって言うのもあると思いますがね……(マルタンは館風が所属する合唱団(not神奈川フィル合唱団)で現在練習中なのである)。  中々バランスの取れた選曲だったと思います。



















2004年12月10日 Starry X'mas
中丸三千繪 ソプラノ・リサイタル


場所:サントリーホール
ソプラノ:中丸三千繪
ピアノ:菊池真美
弦楽四重奏:
1stヴァイオリン:石田泰尚
2ndヴァイオリン:吉田智子
ヴィオラ:成田 寛
チェロ:阪田宏彰
ピアノ:小林研一郎(友情出演)
曲目:第1部(アレルヤのみピアノ伴奏のみ。他はS.Q.とピアノによる伴奏)
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
カッチーニ/アヴェ・マリア
ヘンデル/歌曲「リナルド」より
 私を泣かせてください
モーツァルト/アレルヤ
モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」K.165より
ロイド・ウェッバー/「レクイエム」より
 ピエ・イエス
モリコーネ/映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より
 チネマ・パラディーゾ
バッハ=グノー/アヴェ・マリア
マスカーニ/アヴェ・マリア
第2部:with小林研一郎(ピアノ)
作曲:小林研一郎
東海の小鳥
かんなのお花
ねんねんねむの木
母となる日を数えつつ
妹が生まれて
藤棚の下に
第3部(菊池嬢によるピアノ伴奏)
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より
 さようなら、過ぎ去った日よ
プッチーニ/歌劇「つばめ」より
 ドレッタのすばらしい夢
ヴェルディ/歌劇「シチリア島の夕べの祈り」より
 ありがとう、愛する友よ
ベルリーニ/歌劇「ノルマ」より
 清らかな女神よ
アンコール
カタラーニ/歌劇「ラ・サワー」より☆
 ああ、わがふるさと
シャルバンティエ/歌劇「ルイーズ」より☆
 その日から
越谷達之助「初恋」☆
プッチーニ/歌劇「ジャンニスキッキ」より
 私のお父さん
ヘンデル/オブラ・マイ・フ★
ドヴォルザーク/わが母の教えたまいし歌★
ショパン/別れの曲
冬のソナタより/マイメモリー
★:S.Q.とピアノによる伴奏
☆:小林研一郎氏による伴奏

★本日は中丸三千繪嬢のリサイタル。実はチケットが高すぎて手が出ない 貧乏学生館風は当初から諦めていたのだが、ひょんなことから石田ファンの方にチケットを頂いてしまいました。本当に有難うございました。

 さて、本日は前半から弦楽四重奏が登場。頭から石田様のお姿を拝めます。私の席は舞台の真横だった為に、 阪田様はお背中拝見になってしまいましたが、石田様はバッチリ☆。流石石田ファンの取ったチケット(笑)。

 しっかし、プログラムはこれだけですか……昨年は石田様のお顔もバッチリ★なステキなプログラムが配られただけにコピー用紙一枚の プログラムにちょっと不満。でもまぁ、ヨーヨー・マなんてプログラムは有料のやつのみ、2000円、とかですからね。それに較べればあるだけマシ……と ヨーヨー・マファンに言われました。そうか……。

 石田様は時折ソロの様な、主要なメロディを弾く場面が度々あり、見事な高音で、やっぱりうっとり。特にオブリガードの部分なんてステキでしたね〜。 阪田様と二人で掛け合いのように弾いたりする所もあったので、YAMATOファンには嬉しい所。

 プログラムにウェッバーのピエ・イエスが入っていたのですが、そもそもの原曲にヴァイオリンが入っていない曲なのにどうするの?!と思っていたのですが、 ピアノを伴奏に、弦楽器を人の声に見立てたヴァージョンになっていて、面白かったです。ヴァイオリンでソプラノとかテナーとかのパートを なぞる訳です。これが清潔な音程を保っていて良かったです。人の声もこれくらい音程が綺麗ならいいんだけどなぁ(笑<合唱で歌った事が有る人)。

 後半はコバケンが小学生の時に作った曲から、高校生に作った曲まで、幅広くそろえて。個人的には最後の「藤棚の下に」が ステキだと思いました。どうも自分はある程度アップテンポな曲の方が好きなようです。
 コバケンは友情出演と言うよりも「押しかけ出演」らしく、このうち5曲は中丸嬢は一日で歌えるようにしたとの事。今日はそれが心配で、 前半はそのことで頭がいっぱいだったとか。確かにはじけ方が後半の方が思い切りが良かった感はありますね。
 後、「母になる日を数えつつ」もステキでしたね。なんと言うか、曲そのものが少々演歌っぽいので、中丸嬢の芯の通った しっかりとした歌声はぴったりでした。

 どうやら中丸嬢は後半になればなる程調子が上がるタイプらしく、最後の最後のベルリーニの「清らかな女神よ」が 1番素晴らしい演奏でした。音量そのものも素晴らしく大きいのですが、響きがとにかく通常の三倍ほど あって、その響きが素晴らしかったです。サントリーホールは響きが増幅されるホールなので、舞台横だと響過多になってしまうのですが、響きの海に埋没する感じで聴くのも また楽しかったです。中丸嬢は立ち姿も声も舞台映えするので良いですね。

 アンコールは見ての通り盛り沢山で、終了は21時半を過ぎていました。 サーヴィスたっぷりはとても嬉しい所。しかし、これだけ歌いとおして前半よりも後半の方が上手いってどう言う事?! 凄い喉の持ち主です。本当にお疲れ様でした。

 最後には弦楽四重奏も再登場し、一緒にアンコールを演奏。うーん、やっぱりバックにばかり目が行ってしまう……(<すいません、所詮は石田ファン)。 それにしても、石田様の優しい高音部の冴えが光りました。阪田様のチェロの低音と絡んでいい音がしていました。やっぱり勝手知ったる 何とやらでしょうか。S.Q.のまとまりも素晴らしかったです。勿体無かったのはピアノが一緒に入っていた事で弦とピアノがお互いに良い所を 潰しあってしまった感があった・と言う事でしょうか。なんだか切ない気分です。菊池嬢も心なしか後半のピアノ伴奏だけの時の方が楽しそうでしたし。 今度はピアノだけによる伴奏の曲や、S.Q.だけによる伴奏の曲を増やして欲しいと思いました。

























2004年12月16日
 題名のない音楽会21公開録画


場所:東京オペラシティ
 タケミツメモリアル
司会:羽田健太郎・大木優紀
指揮:船橋洋介
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
テノール:ジョン・健・ヌッツォ
ソプラノ:イリアナ・トンカ
バリトン:ボアズ・ダニエル
ソプラノ:森麻季
ソプラニスタ:岡本知高
ヴァイオリン:石田泰尚
曲目:第1部(1月9日放送予定)
題名のない音楽会40周年記念企画
「新春!ジョン・健・ヌッツォ」
第2部(2月13日放送予定)
「森麻季&岡本知高〜愛の歌」

★石田ファンの友人が見事このプラチナチケット(笑)を当ててお呼ばれして行ってきました〜。石田様が出るかどうかも分からない と言うのに……(笑)。でも実際は石田様は乗り番でした。しかもソロまで!!羽田氏、流石だなぁ。
 今回の収録は新春の収録があったので神奈川フィルも総力メンバー。久々に黒木氏や山本氏が 参加していました。勿論小宮氏も一緒。嬉しいなぁ。

 第1部はジョン・健・ヌッツォ氏をメインに、ウィーン国立歌劇場の専属歌手二人もゲストに呼んで。
 殆どがモーツァルトの曲目なのですが、最後の最後にプッチーニの「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」が。馴染み深い曲なので嬉しいですね。 そして、この曲が一番ドラマティックな造りなのも関係あるでしょうが、これが素晴らしい。迫力のある演奏でした。指揮の船橋氏も石田様も スパーク!!と言う感じの激しいパフォーマンスで、見ているこちらとしても楽しめました。

 第2部はソプラノでも軽い声の森麻季嬢とソプラニスタとして高音と声量を併せ持つ岡本知高氏を特集。 岡本氏の声はソプラノの中ではまあ、重めのしっかりした声、と言うことになるのでしょうが、森嬢との二重唱は 上手い事声が絡まりあってとてもステキでした。私の好きなロイド・ウェッバーの「レクイエム」の「ピエ・イエズ」があって、 それが本当に良かった。本来はソプラノとボーイ・ソプラノの曲ですが、この二人の演奏もバッチリ嵌ってました。

 そして、岡本氏のオリジナル楽曲(作曲:筒美京平、作詞:井上陽水)の「E-I-E-N」では石田様がヴァイオリンソロを。 これがヴァイオリンの聴かせどころをよく分かっている曲で、本当にカッコ良かったです。石田様、これ全国ネットで流れるんですよね〜??なんかこれって すごい事なんじゃないでしょうか。羽田氏が石田様の紹介を色々としていましたが、これ放送では勿論カットですよね……残念。

 ちなみにこのソロは石田様はスタンディングでの演奏で、ジャケットをいつもの白ジャケットから黒いロングのジャケットにお着替え。 このロングジャケットめちゃめちゃカッコ良かったです。

 と。言うわけで、1月9日と2月13日の放送は必!見!です。






















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