★このキャンディードに石田様はコンマスとしてピットに入っています。ええ、石田様がピットじゃなかったら確実に
見に行ってません(笑)。おかげで五月の神奈川フィルに石田様が居ないんですよね……。
今日の石田様は黒い開襟シャツに黒いズボン。カマーバンドもサスペンダも無しでいつもとちょっと違います。
ちなみに館風の結論としては東京国際フォーラムホールCは三階席ではどの席でもコンマスは見えません。1プル裏は良く見えるんですけどねー。
石田様となにやらにこやかに喋っているのは見えるんですけど、肝心の石田様が見えないんですってば!!!(<何を見に行ったの?)
ちなみに館風が見えたのは常に→の様なオデコと髪の毛だけでした。時々左側に反って弾いたり、腰を浮かせたりすると顔とヴァイオリンが見えるように
なるのですが、それは本当に少しだけでした……しょぼん……。
それにしても、石田様は休憩時間や始まる前にちょっとさらっていたりしたのですが、その音がとても澄んで響いて三階席まで飛んで来ました。
やっぱり石田様って音、大きいと思うんですけど……(<弦楽器に詳しくないので解らない人)
「キャンディード」の内容は、何と言うか、色んな哲学の紹介、と言う感じでしょうか。メインは「楽観主義」に対する批判、ですかね(<なんせパンフが2000円もするので買えない。ミュージカル
のパンフってどうしてあんなに高いんです?)。しかし、物語の始まりは楽観主義を刷り込まれた4人の若者(キャンディードとクネゴンデ、クネゴンデの兄、小間使い)から
始まります。
楽観主義は大体「全ての原因と結果の結合としてこの世界が有り、この世界は最良のものである。」と言う
立場に立つようで、それを信じてキャンディードは流れに身を任せて生きていきます。だから、すぐ人を信用してお金をまきあげられたり
してしまったりします。それでもキャンディードを助ける人が居たりするものだから「あの不幸もここでこの人に出会うためだったのだ」と言うように
考えてしまい、楽観主義を捨てようとしません。
そして、色んな人と出会ううちにキャンディードも色んな考え方に触れ、自分が信じている楽観主義について考え始める……そう言う感じのストーリィです。
いかにも哲学者(ヴォルテール)が書いた小説、と言う感じですね。宗教が人を殺す事を禁じながら「栄光の殺戮」を繰り返した事も織り込まれていたりして、
社会に対する疑問等、色々と考えさせられる物語だったと思います。
これ、考え方の元ネタをきっちり解って見ていたらかなり面白いのではないかなぁ・と思いました。
さて、先日(4月18日)の題名のない音楽会21でバッチリ予習をしていただけに、キャンディードとクネゴンデの二重唱や、クネゴンデのソロは
バッチリしっかり聴く事が出来ました。
特にクネゴンデのソロ(着飾って浮かれましょ)は素晴らしかった!鵜木さんの演技は妙にリアルで、ちょっと泣けました。
面白おかしく歌っているからこそ涙を誘われるんですよね〜。わざとらしくなく、生々しい、人間臭い醜い演技が良かったです。勿論歌も素晴らしいですよ。
本当にこのソロは素晴らしかった。その一言に尽きます。圧巻。
テレビで見た時は演技過剰に思えた中川氏のキャンディードも舞台の上では丁度いい演技になっていて、良かったと思います。ドタバタ気味の演技が多いにも関わらず、
声がしっかりしていて、良かったです。いやぁ、出演者の方々って凄いですよね。あれだけ走り回る上に歌うなんて……。
他の脇役も中々に味のある演技の方が多く、とても面白かったです。笑いどころで自然に笑えるような舞台っていいですよね。
要所要所に入る石田様のソロも素敵でした〜。石田様の音ってやっぱり響きが違うんですよね〜vvふっと耳にヴァイオリンの音色が飛び込んできたかと思うと
石田様のソロなんですよねぇ〜。パートで弾いている時よりもソロの方が耳に残るのはどうしてなんでしょうか(<それはお前が石田ファンだから)。とっても
不思議です。
今日も石田様はノリにノった演奏のようでした(<頭の先っぽしか見えていないからなんとも言えず)。ピットの中と舞台の関係も和やかで良い感じに見えましたし、
良い舞台だったと思います。
冒頭に「石田様がピットに入ってなきゃ聴きに行ってない」と書きましたが、聴きに行って本当に良かったと思います。
何よりも音楽が素晴らしく、物語も興味深いものでした。ゴールデンウィーク、お暇な方でまだ見に行っていない方は是非。
自分の考え方がどこから来ているのか見直すきっかけになるかもしれませんよ。
場所:川口総合文化センターLILIA 音楽ホール
指揮:仁階堂孝
合唱:アンサンブルSZIA
合唱団senza Nome
尚美学園大学女声アンサンブル IN PACE.
Ensenble Evergreen
曲目
1st stage(アンサンブルSZIA)
「合唱のためのたのしいエチュード」より
くじら(詩:谷川俊太郎 曲:松下耕)
よるのさかな(詩:谷川俊太郎 曲:松下耕)
Karjaste hommikulaul羊飼いの朝の歌
(曲:Veljo Tormis)
Legenycsufolo男のざれ歌
(曲:Bartok bela)
Zold Erdoben緑の森
(曲:Kodaly Zoltan)
Ievinaイエヴィニャ
(詩:G.Selga 曲:Janis Ozolins)
2nd stage(合唱団senza Nome)
Verbum supernum prodiens
至高の言葉はかつて父から生まれた
(詩:Thomas Aquinas and Anonymus
曲:Damijan Mocnik)
Ave Maria(曲:Wayne Oquin)
混声合唱のための掌編集「地球の午後」より
委嘱初演 (曲:川崎 智徳)
地球の午後 (詩:木坂 涼)
おやじ (詩:黒田 三郎)
O magnum mysterium(曲:Morten Lauridsen)
3rd stage(尚美学園大学女声アンサンブルIN PACE.)
In Pace (曲:Orlandus Lassusu)
Songs from"The Princess"より
T.Sweet and low(曲:Gustav Holst)
てぃんぐさぬ花(曲:瑞慶覧尚子)
安里屋ユンタ(委嘱初演 曲:瑞慶覧尚子)
谷茶前節(曲:瑞慶覧尚子)
4th stage Ensemble Evergreen
Kristallen den fina(曲:David Wikander)
Three Nocturnes(曲:hildor Lundvik)
Det forsta varrengenet(詩:Vilhelm Ekelund)
Verlaine-stamning(詩:Vilhelm Ekelund)
Som ett blommande mandeltrad(詩:Par Lagerkvist)
Jabberwocky
(詩:Lewis Carroll 曲:Sade Rissanen)
El Hambo(曲:Jaakko Mantyjarvi)
5th stage(合同演奏)
無伴奏混声合唱のための
カウボーイ・ポップ(委嘱初演)
(詩:寺山修司 曲:信長貴富)
1.カウボーイ・ポップ
2.人さし指秘抄
3.猫はねむる 火のそばで
4.ある日
5.ヒスイ
アンコール
うたをうたうとき(曲:信長貴富)
★この合唱団LINCと言うのは、指揮者仁階堂孝氏を指揮者とする4つの合唱団の集合体である。
どうやら集合する合唱団は毎回変わったり変わらなかったりらしい。
第一ステージの前に男女数人が出て来て突然コーラスを始めた。何かと思えば「携帯電話の電源を
お切り下さい」と言うパフォーマンスである。そこで丁度メンバの一人の携帯を鳴らしたりして手が込んでいた。
ここまでされたら携帯電話の電源を切らないわけにはいかないだろう。
第一ステージは年齢層が高めの合唱団SZIA(シアと発音するらしい。マジャール語かな?)。10名程の少人数だが、
ビブラが少な目の爽やかな演奏だった。
曲目を見ても解るように東欧系の曲を得意とするらしく、爽やか系だ。ちなみに松下耕がどうして東欧系なのか
と言う事は詳しい人に訊いて下さい(笑)。
二つ目の合唱団senza Nomeはメンバが作曲した曲を歌った。前後の外国の作曲家の曲に負けず劣らず爽やかで綺麗な曲である。
おそらく仁階堂氏は響きの綺麗な爽やかな曲がお好みなのであろう。
一人ひとりのレヴェルの高さが感じられる合唱団だった。もう少し「合唱団」になると良いと思ったけれど、それは贅沢と言うものなのかもしれない。
尚美学園の女声アンサンブルは当初合唱団を二つに分けて。4人がパイプオルガンの所へ上がり、
残りがステージで歌う音響効果を狙ったものだったのだが、残念ながらよく解らず。本来は扉を開けたり閉めたりして音響効果を
楽しむ曲だった模様。
しかし、後半の方が得意な曲目なのか、沖縄民謡の方が響きが充実していた。この中の一曲「安里屋ユンタ」も委嘱初演。
なんだかこの演奏会、委嘱初演が多いように感じる。羨ましい(笑)。
この3曲は沖縄風のメロディが用いられているものの、響き自体は正統派で、聴き易く親しみやすかった。
Ensemble Evergreenは今回の合唱団の中で一番上手かった。響きも音も素晴らしい。
Jabberwockyは物語の様な場面展開が特徴的で、面白く聴く事が出来た。最後のEl Hamboは踊りつき(元々踊りのタイトルらしい)で、
合唱団員の振り付けがとても面白かった。ちなみに歌詞はほとんどが囃子言葉のようで、私は一瞬日本の祭囃子かと勘違いした位である。
踊りも面白かったのだが、その踊りながらしっかりとした発声で歌い続けるのは凄いなぁ、と感じた。
さて、本日のメイン「カウボーイ・ポップ」!!寺山修司の詩にちょっとセンチメンタルで青春している曲が付いている。
今回の曲風は信長氏がお得意のタイプの曲であった。
1曲目はいきなり終曲かと思うほどの迫力で、ガンガン歌うのが特徴。タイトル通りとてもポップで疾走感があり、
聴いている方も楽しくなる。そんな曲だった。
「人さし指秘抄」ではフラれた女の妄執を歌っている。何と言うか聴きながら何故か武満徹をイメージした。
もしかしたら曲のセンチメンタルさや雰囲気が似ていたのかもしれない。寺山修司の詩がその雰囲気を引っ張り出したのは
間違いない。
3曲目の「猫はねむる 火のそばで」は解説に有ったとおりかわいい曲であった。パート毎の掛け合いが面白く、聴いていて楽しい。
4曲目の「ある日」は詩のイメージの影響か、少ししんみりとする様な曲。今までの曲はどこかしらポップなところがあったのだが、これには
それが無い。落ち着いた曲である。
最後の「ヒスイ」は何だか歌謡曲の様だった。何度も出てくる「なみだを遠い草原に/ヒスイをきみのてのひらに」と言うフレーズが
歌謡曲の「サビ」の部分に当るだろう。このサビの部分を生かすための他の部分があったようにさえ感じる。始めのヴォカリーズによる導入部も
カッコ良い。最後の盛り上がりに向かう部分はとてもドキドキして、和音が嵌る度にザワリと肌があわ立った。このぞくぞく感がたまりません。
この曲集、楽譜が出たら買おうっと。と言うか、是非とも歌いたい曲だと思いました。
アンコールは信長氏の「うたをうたうとき」を。これもとても上手かったです。アンコールはえてして力が抜けて上手いものですが、
この合唱団もその例に漏れませんでした(笑)。やっぱり一仕事終えて安心しているのでしょうか。
それにしても今回の「カウボーイ・ポップ」は本当に良い曲でした。私は今回聴く事が出来て本当に良かったです。ああ、これは
もう、こんな所を読んでないで聴いて下さい。歌って下さい。そう言う曲です。
2004年5月5日 Tokyo cantat
クロージングコンサート
場所:すみだトリフォニーホール
合唱団&曲目
■Tokyo Cantat 2004 カレッジ・クワイア[公募]
(指揮:ホグセット)
Missa brevis(曲:Kjell Mork Karisen)
How long O Lord(曲:Egil Hovland)
■Music Tree Vocal Ensemble[公募]
(指揮:ヨッバージ)
Hodie completi sunt dies pentecostes
(曲:Hans LEo Hassler)
Viri galilaei T-U
(曲:パレストリーナ)
Zion spricht(曲:Sethus Calvisius)
Angelus ad Pastores ait(曲:Michael Praetorius)
■女声合唱団青い鳥+東京レディースコンソート"さやか"
(指揮:ヨッバージ)
Horae(曲:Orban Gyorgy)
Isten veled(曲:バルトーク)
Iuxta crucem(曲:Orban Gyorgy)
Arva vagyok(曲:Kodaly Zoltan)
Pange lingua(曲:Orban Gyorgy)
■いらか会合唱団
(指揮:ホグセット)
Ex semine rosa(曲:Perotinus)
[Messe de Notre Dome]より Gloria
(曲:Machaut)
[Quatre petites Prieres de Saint Francious d'Assise]より
Seigneur,je vous en prie、Tout puissant
(曲:プーランク)
■合唱団響
(指揮:オルトナー)
Os justi meditabitun(曲:ブルックナー)
Der23,Osalm(曲:シューベルト)
Standchen(曲:シューベルト)
Nacht wache T(曲:ブラームス)
Nacht wache U(曲:ブラームス)
■Tokyo Cantat 2004 合唱団[公募]
(指揮:オルトナー)
Friede auf Erden〜地上の平和〜
(曲:シェーンベルグ)
★4月29日から始まったTokyo Cantatの〆がこのコンサートである。
Tokyo Cantatは毎年海外の合唱指揮者を招聘し、セミナを行なったり、そのセミナの少ない練習で仕上げた演奏を披露したりする
イベントで、今回は通算一万人もの人が関わっているらしい。合唱界にとってはかなり大規模なイベントであると言えよう。
それなのに、何故だろう。この人の少なさは。今回招聘した指揮者が指揮を振ると言うのに、どうしてお客さんがこれだけ?
2日前のコンサートはホールも満員だったのに……。曲目の違いと言うものはこんなにも現れるものか。確かに
2日前のコンサートの曲は日本の歌がメインで聴きやすいところはありましたけど……今日の曲目だってマニアックで面白かったのに(笑)。
さて、コンサートの中味の方へ参りましょう。
始めのカレッジ・クワイアはその名の通り、学生だけの合唱団。前半のMissa brevisは綺麗な音がする曲で、聴いていて心地良かったです。
しかし一転、後半のHow long O Lordは気持ちがよいくらいの現代音楽で、見事な不協和音(笑)を響かせてくれました。この曲、歌いたくは無いけれど好きだなぁ(<本音)。
次はVocal Ensembleと言うだけあって人数も少なめ。後半2曲はドッペルコアにも関わらず、きちんとハモっていたし、素晴らしいと思います。30人にも満たない人数でドッペルは
厳しいんじゃないかなぁ、と思ったのですが、流石公募。
ヨッバージ氏はこのイベントに来るのは初めてだったらしいのですが、
中々丁寧な音楽作りをされていたように思えます。
青い鳥+さやかはハンガリーの曲を中心に女声合唱で。オルバーンの曲は今流行(と連れが言っていた)らしいのですが、
私はどうも苦手でした。
普通の(と言ったら変か)現代音楽なのですが、演奏が上手ければ上手いほど響きが複雑に絡み合って眠くなると言う効果が
もたらされました。それがサンドイッチで来る訳ですからね!はは!あんまり記憶が有りませんよ(<マテ)。
しかしハンガリーモノって音がいいなぁ。気持ち良い響きがしますね。
本日唯一の男声合唱は年齢層高めで、おじ様から大学卒業したかな〜?くらいの方々までバラエティ豊富なメンバ。
出ていると思わなかった先輩が居たのには驚きました。アナタそんな所で何やってるんですか(笑)。
20人そこそこと言う人数で音の多いプーランクをやるなんて……と思ったのですが、中々どうして、プーランクの音が鳴って
いましたよ。かなり大変だったんじゃないかなぁ……。
さて、合唱団響は今日のプログラムの中ではかなりスタンダードで聞きやすい曲が並びました。
シューベルトの2曲だけピアノ付きで、その他はアカペラ。ピアニストは……プログラムが無いので解りません(<マテ)。
ブラームスの2曲が可愛らしくて印象的でした。結構短い曲なのですが、とても面白い曲だったと思います。最近ブラームスばかり演奏していたからかな。。。
さて、最後の公募合唱団は殆ど今日の合同合唱みたいな趣で、一番大人数が舞台に乗りました。
指揮のオルトナー氏は背が高く、腕も長いので指揮を振っているととても見栄えがします。栗山先生並に背が高いです。
そして、この曲でかなり大暴れ(笑)したのでとっても印象に残っています。この曲「地上の平和」となっていますが、
かーなーり!激しい曲なのです。音も激しいし、リズムも激しい。オルトナー氏は踊りまくっていました。
ついでに合唱団も踊ってましたね。多分踊らないと歌えない曲なんだと思います。演奏自体がとても上手かったので曲を充分に楽しめました。
このコンサート、イベントの〆と言う事もあって、最後に招聘講師の指揮者達にインタビューがありました。
三人に三人の通訳が付いて出てきたのでびっくりしていると、全員が全員、違う言語を喋りました(英語、マジャール語、ドイツ語)。
これには驚きました。国際的なイベントなんですねぇ……しみじみ。
こう言うイベントは、企画にお金がかかる割に一般的に中々浸透して行かない傾向にありますけど、負けずに是非とも頑張って
続けてもらいたいです。来年は10周年らしいです。と言う事は、いつもより大きなイベントになるのかしら?とても楽しみですね。
2004年5月8日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第206回定期演奏会『変容の美学』
場所:横浜みなとみらいホール
指揮:ハンス=マルティン・シュナイト
ピアノ:菊池洋子
コンサートマスタ:戸澤哲夫
曲目:
J.S.バッハ(ウェーベルン編曲)
6声のリチェルカーレ
W.A.モーツァルト/ピアノ協奏曲
第24番 ハ短調 K.491
ピアノ・アンコール
スカルラッティ/ソナタニ短調K.32
M.レーガー/モーツァルトの主題による
変奏曲とフーガ 作品132
★今回の演奏会は「編曲と変奏曲」がテーマらしい。
古典派の得意なシュナイト氏にぴったりの(と言うかご本人が選んでいるのだから当たり前だが)選曲である。
小編成のオケの繊細な動きが見れるのはやっぱりシュナイト氏の演奏会だからかも。
しかし、小編成で弦が大事になるのに、弦の首席奏者が居ない。石田様と小宮氏がキャンディードに取られて
居ないのは理解できるんですけど、秋山氏が退団って、どう言う事でしょうか……。しかも今年3月末で退団していた事に
なっているっていうのが……。
なんだか馴染んだ演奏者の方がどんどんと違う所へ動いていってしまうのは淋しいなぁ。い、石田様はそんな事無いですよね?!
そんな事になったら確実に神奈フィルファン減りますよ!(<割と本気)
あ、そうそう。今日もティンパニは平尾氏が大健闘。なんとなく応援してしまいますね。個人的に平尾氏のファンなので
毎回平尾氏が出て来てくれるのは嬉しいのですが、今までティンパニを叩くのを見た事が無かったので(だって藤本氏居たしね)凄い
おせっかいですが「心配」なのです。なんと言うんでしょうか。おかあさんみたいな気持ちですか(笑)。
いや、絶対大丈夫だって解ってるんですけど、この気持ちばっかりはどうにもなりませんよ(笑)。
さて、そんな首席が居ない中でもやってくれました神奈川フィル。
1曲目は6声のリチェルカーレ(リチェルカーレって何?)で、アンサンブル的要素の強い曲で、ヴァイオリンソロと
ヴィオラソロがバリバリ有りまして、とても楽しい。木管楽器と金管楽器もそれぞれ一本ずつしか居ない様な状況なので
ほぼソロ状態。それがフーガになったり絡み合ったりしてとても面白い。やっぱりアンサンブルって面白いなー。
私の座っている位置からはオーケストラが一望できるので、どこでどんな楽器が鳴っているのか目で見えてとても良かったです。
音を半分犠牲にしているような感じはありますけど、こう言う視点で聴くのも面白いかも。
それで、今回特に良かったなーと思ったのがホルンとトランペットとトロンボーン。ミュートが付いててそもそもの音が
控えめだったのもあったと思うのですが、小編成の弦に対して丁度良いバランスで、的確な絡みがとても良かったです。
それから、コンマスの戸澤氏のソロは素晴らしかったです。バッハの軽やかなメロディがぴったりでしたね。
2曲目で登場したピアニストの菊池嬢はとても背の高い方でスラリとしていてカッコ良い。赤のドレスがとてもお似合いでした。
確実にシュナイト氏より大きかったような気がするのだけれど……(笑)。
背の高さがあるので手がとても長く、弾く際に手がヒラヒラと舞ってまるで踊っているみたいでした。私の席からは
シュナイト氏に隠れて殆ど見えなかったんですけどね!(<シュナイト氏が前に動くと見える)。
菊池嬢は力強く若さ溢れる演奏でした。音が明るいんですよね。プログラムにはとても難しい曲だという風に書いてあったのですが、
とてもそうは思えませんでした。だって軽々と弾いてしまうんですもの。そう言う裏の面を感じさせない演奏者っていいですよね〜。
アンコールはちょっとアンニュイな音調で、しっとりとまとめました。実は館風はこの時やっとじっくり菊池嬢を見る事が出来たのでした(笑)。
本日のメインのレーガーは、モーツァルトの主題を用いて。あー、これ、聴いた事あるわー、みたいな主題を色々なパターンで
提示してくれました。私は中盤の速い部分が好きですね。最早元の主題なんて何処へやらって感じが好きでした。
この、一つ一つの主題が同じでありつつも全く違う曲に感じられる様に仕上げたシュナイト氏の手腕にも感動。
いやぁ、やはりシュナイト氏の指揮だと安心して聴けますね。
ある意味、弦の首席奏者が軒並み居ない中でのこのレヴェルの演奏と言うのは、凄い事なのだと思います。
ですが、やっぱり本気の、と言うか全力の神奈川フィルもそろそろ聴きたい・と言うのがファンの本音なのです。