2003年演奏会日記-9月

9月6日 ハートフェルトコンサートVol.42@東京文化会館小ホール
9月8日 日露交歓コンサート@サントリーホール
9月11日 題名のない音楽会21公開録画@文京シビックH
9月19日 神奈川フィル第198回定期演奏会@MMH
9月25日 ★石田泰尚ソロ・コンサート@ゲートシティ大崎
9月27日 二期会オペラ「蝶々夫人」@東京文化会館





9月6日 ハートフェルトコンサートVol.42
 特別企画
 G.Ph.テレマンとJ.S.バッハ
―ドイツバロック 新旧2つの様式―


場所:東京文化会館小ホール
ソプラノ:松永知子
フラウト・トラヴェルソ:菊地香苗
リコーダー:篠原理華 太田光子
バロック・ヴァイオリン:桐山健志(バロック・ヴィオラ持ち替え)  白井圭 高橋真二
バロック・ヴィオラ:中島久美
バロック・チェロ:西澤央子
ヴィオラ・ダ・ガンバ:平尾雅子 西谷尚己
ヴィオローネ:西澤誠治(コンバス持ち替え)
チェンバロ:岡田龍之介
曲目:
J.S.バッハ
 ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV.1049
 ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調BWV.1051
G.Ph.テレマン
 フルートとヴァイオリンのための協奏曲イ長調
 劇的カンタータ「イーノ」より
 "私はどこへ逃げたらいいの?〜なんと酷いザトゥルニアよ"
 "あなた方はおっしゃるのですか?ネレイデス"
 リコーダーとフルートのための協奏曲ホ短調
アンコール
J.S.バッハ:"農民カンタータ"より
G.Ph.テレマン:"水上の音楽"より

★タイトルの通り、バロック音楽がメインである。楽器も古楽器を用いている。 ヴィオラ・ダ・ガンバと言うのはチェロより胴の部分が多少小さい(でもヘッド(?)の部分はチェロより大きい)なんだかアンバランスな形をした楽器である。 しかも6弦でまるでギターの様。それでも両足で挟み込んで弾く様はチェロ。石突が無く、足で固定して弾いている。そう言えば今日はバロック・チェロも 石突が無かった。その当時は石突の概念自体が無かったのだろうか?
 今日は全員古楽器独特の昔使われていた弓を使用。現在の弦楽器の弓は先端がそり上がっていますが、普通の弓(例えば弓道とかをイメージして貰えると良い)の様に 先端がカーヴしたままなのである。この弓だとあまり力が入らない。現在の弓になった事で力を入れられるようになり音量がぐっと上がったのですね。 でも今回のような小ホールで演る場合それは問題になりません。各パートの人数も少ない事ですし、逆に柔らかく歯切れの良い音色が バロックの雰囲気をかもし出していました。やっぱり楽器が違うとこうも違うか!という感じ。
 そう言えばチューニングにやたら時間がかかっていましたが、ここまでやるならやはり古楽調で演奏していたんでしょうか。それならば長いチューニングにも納得なんですが、 如何せん絶対音感のない私にはわからず。それでも聞き慣れたブランデンブルグを聞いた時に何か変だな。と思ったので古楽調だったのかもしれません。 その後は耳が慣れてしまって全然変に思わなかったものですから…。

 さて、楽器やその周辺のことから入ってしまいましたが、このコンサート、招待チケットだったのですが、かなり良い! 中々質の良いコンサートでご満悦です。曲の選曲も面白く良かったと言うのもありますが、全体的にバランスの取れたアンサンブルで、聴いていて聴きやすい。
 この企画、1年に何度もやっているようですし、毎回違うメンバで演奏会がもたれているようです。手ごろな値段で良質な演奏会を提供しているこう言った企画が続いてほしいものです。

 バッハのブランデンブルク協奏曲は堅実な構成で聴いていて安心感がありました。実は第4番を聴いたのは初めてだったのですが、 リコーダーが面白い音色で楽しませてくれました。ブランデンブルクで聞いていないのは後…取り合えず聞かなきゃ駄目ですな。

 でも今回インパクトがあったのはテレマン。テレマンの曲はどれも聞いた事が無かったのですが、メロディアスで中々に聞きやすい。 特にフルートとヴァイオリンのための協奏曲(実際にはチェロもソロ)は秀逸。特にヴァイオリンソロをやった白井圭氏に拍手!って感じです。 彼は現役東京芸大生。今日の舞台では一番光ってましたね。これから伸びるぞ!と言うのがあったと思います。結構カッコイイですよ〜(ってヴァイオリンは顔で 弾くんじゃないんですけど)。
 ソプラノの松永知子嬢も中々。私が罪悪だとすら思っている(笑)ビブラを押さえた演奏で、柔らかく包み込むような声が良い。 年齢は良く分からないのですが、見た目より若い声で好感が持てました。

 アンコールのテレマンでは出番の無かった奏者(多分ヴィオラ・ダ・ガンバを弾いた西谷氏)がタンバリン叩いてたりして可愛かったです(動きが)。
 テレマンはアンコールの曲の方がバロックの曲の特徴が出ていた気がします。他の曲はなんだかバロックを感じさせない流れがありました(<自分のバロック観がいかんのかしらん)。

 久し振りのコンサートで良質なコンサートに当たって嬉しかったです。もう一度聴きたいと思わせるコンサートほど成功したと言える物は無いでしょうね。 そう言うコンサートでした。




9月8日 日露交歓コンサート2003


場所:サントリーホール大ホール
Pf:アレック・ポリャンスキー
Ob:ドミトリー・カチェノーク
Vc:十代田光子
Sop:アンナ・グレチシュキナ
Vn:リョーバ・アンボルツマン
曲目:第1部
(Pf・Ob・Vc)
キクタ/エレジートリオ
 〜ある建築家の想い出〜
(Ob・Pf)
プーランク
 オーボエとピアノのためののソナタ
(Sop・Pf)
アリャビエフ
 ゲーテの詩より「私はあなたの姿を見る」
ワルラモフ/「どうやって生きていけばよいのか!」
チャイコフスキー
 フランス語の歌詞による6つの歌op.65-1
 「セレナード」(チュルケッティの誌より)
ヴラーソフ
 プーシキンの誌による「バフチサライ宮殿の噴水に」
ドニゼッティ
 オペラ「ドン・パスクァーレ」よりノリーナのアリア
 「騎士はあの眼差しを」
第2部
(Pf)
ベートーベン
 ピアノソナタ第14番嬰ハ長調op.72-2「月光」
リスト
 パガニーニによる超絶技巧練習曲より「ラ・カンパネラ」
スクリャービン
 エチュードop.8より第12番嬰ニ短調「悲愴」
(Pf・Vn)
チャイコフスキー
 懐かしい土地の思い出op.42より「瞑想曲」
サン=サーンス
 序奏とロンド・カプリチオーソop.28イ短調
クライスラー/愛の喜び
アンコール
(Vn・Pf・Ob)
 小さい秋
 しょうじょう寺(字分かりません〜)
(Sop・Pf)
 ふるさと

★サントリーホール全席御招待のこのコンサート。その割りにチケット引き換えの時に4人連れのおばさまとか 居たのは何故…。いや、いいなぁ。身内に当たってる人が居て(笑)。

 初めのチェロを交えたキクタはメロディの中に「赤とんぼ」のメロディが、織り込まれた不思議な曲。 親しみやすい「赤とんぼ」のメロディが少しづつ変化していく過程が面白い。また、チェロが独特の奏法を多用するので見た目にも楽しい。

 プーランクではオーボエの魅力的な低音が印象に残りました。高音部はあまりに容易に出していて、本当にオーボエは高音部を安定して出す事を不得手とする 楽器なのか、と思ってしまいました。何でもないように出した高音部も美しく、オーボエのカチェノーク氏は本当にグッド。これで気付いたのですが、オーボエって結構 音量の出る楽器なのですね。まぁ、サントリーホールが響きやすいってのはあるかもしれませんが…

 ソプラノのアンナ・グレチシュキナ嬢は歌いだしの発声が美しく、自然に声が出てきた感じに好感を持ちました。 ワルラモフのメリスマが細かく、大げさでなく◎。
 一番彼女の魅力が出ていたのは最後に歌ったアリアでしょうか。活き活きとした表情で歌う事が楽しくて仕方ない、と言う感じでした。それが声に映されて伸び伸びとした演奏でした。

 第2部初めはピアノ曲。アレック・ポリャンスキー氏は全ての曲に参加していて、大変だなぁ、と思っていたのですが、 やはりソロの3曲が素晴らしかった!勿論全曲暗譜。鍵盤に顔をくっつけるようにして弾いた「月光」が印象的でした。それにしても「月光」は前半と後半で乖離したような曲調。内容が反映されてか、 ポリャンスキー氏の演奏する姿勢も変化があって面白かったです。

 ヴァイオリンとピアノのコンビは曲順間違えたのでは?と思ってしまいました。あまりにサン=サーンスが良くて、その後の「愛の喜び」がなんだか 霞み気味。。。うーん。私的に曲順が逆の方が良かったかも。それくらサン=サーンスが良かったのです。

 そして、今回の注目はアンコールにあった!!
 全て日本の曲だったのですが、トリオの編曲がとても良い!「小さい秋」のセンチメンタルな編曲やしょうじょう寺のコミカルで技巧的な 編曲が面白く、楽しめました。編曲者を知りたかったのだけれどアンコールの曲目はプログラムに無くて分かりませんでした。残念。
 「ふるさと」の方はアンナ嬢の発音の美しさに感動!外国人の方が日本語の歌を歌うと母音の発音が難しく多少不自然になってしまうのですが、 アンナ嬢の発音は日本人の歌手より美しいのではないかと思うくらいの美しさ。なので観客に向かって「一緒に歌いましょう」とジェスチャーをした時は 少なからず「!!」と思ってしまいました。あの美しい声を掻き消してしまうのは…(隣でオジサマがひくーい声で歌いだすし…)。しかし、 流石プロでした。そんな観客の合唱に埋もれる事の無い良く通る声を披露して下さいました。

 このコンサートは質の高い演奏が多く、これが完全タダなんて!と思ってしまいました。質の高いコンサートを普段クラシック音楽を聞かないような 人々に提供するこの試みは素晴らしいと思います。ちなみに主催は社団法人国際音楽交流協会です。これからも頑張って下さい。





9月11日
題名のない音楽会21公開録画


場所:文京シビックホール・大ホール
出演:
司会:羽田健太郎 村上祐子
指揮:現田茂夫
オーケストラ:新日本フィルハーモニー管弦楽団
第1部(本放送10月12日)
「若尾圭介〜オーボエの魅力」
Ob:若尾圭介
指揮:猿谷紀郎
第2部(本放送10月19日)
「題名流プロムナードコンサートのススメ」
Vn:高嶋ちさ子
Sop:吉原圭子
Cl:ジュリアン・ブリス
Pf:ジュリアン・クェンティン

★毎度御馴染み題名のない音楽会21の公開録画で御座います。今日も羽田氏の オヤジギャグは健在。やっぱり羽田健太郎は話が上手い!すごいなぁ。

 第1部は題名どおり、若尾圭介氏のオーボエがメイン。曲目は本放送をお楽しみに。 指揮で書いてある猿谷紀郎氏は氏作曲の「円環の軌 えんかんのわだち」を振りました。 この曲は若尾氏の為に書かれた曲。現代音楽ですがオーボエのメロディがたゆたうような弦楽オーケストラ の中に立ち上がって不思議な曲でした。
 若尾氏の演奏は管楽器奏者にありがちなブレス音が全く聞こえず、気を遣った演奏。それにも関わらず 細かい音の連続にも一切かすれる事の無いパワフルな音の連続。息の長さが垣間見えました。
 現田茂夫氏の指揮は今日も絶好調!『シンドラーのリスト』より"テーマ"では切ない音の動きが見事に指先で 表現されていました。ひあー、やっぱり現田先生カッコ良いー!

 第2部は肩の凝らない大衆コンサートを目指したイギリスの「プロムナードコンサート」をモデルに 自身「普段着コンサート」を提唱する高嶋ちさ子嬢をナビゲータに"題名流プロムス"メドレーを実現。
 クラリネットのジュリアン・ブリス氏は若干14歳!2002年にエリザベス女王即位50周年記念コンサートで演奏したA.C.P.メサジュ作曲の 「コンクール用独奏曲」を演奏。伴奏はピアノのみで、いつも一緒に演奏しているのかジュリアン・クェンティン氏との連携もGood! クラリネットの柔らかいながらメリハリの効いた演奏で、決然とした所と優しい所の演奏のギャップがよかったです。
 高嶋嬢は本当にトークが上手!いやはや、ほかの出演者と較べてもやっぱり上手い。途中の"題名流プロムス"メドレーでは村上嬢の仕事を奪って(笑) 羽田氏と一緒に司会をやっていました。もう漫才でしたね(笑)。
 今日のナンバーワンはオケがメインで演奏したホルストの組曲「惑星」から"火星"。げ、現田先生カッコいい〜! 始めのダダダッダッ・ダダダッダッ・と言う所の押さえた力強さが段々と盛り上がる様は最高でした。シメも現田先生は左手で力強く終了。 振り返ったらニコニコしていて、演奏時とはまた違ったオーラが出ていました。流石プロですな!
 最後に本場イギリスのプロムスで最後の最後に演奏されると言うエルガーの「威風堂々 第1番 ニ長調」の中間部を 出演者と観客がコーラスして(羽田氏と村上嬢もコーラス参加)演奏しました。その歌詞カードがプログラムに挟まっている…って、挟まってません(笑)。 両隣も前の人もみんな挟んである…コレハイヂメデスカ…??(笑)。いや、もう何度かあった練習と周囲の人の歌詞カードをチラ見して歌詞メモって歌いましたけど… (だって!悔しいじゃないですか!)。で、歌ったんですがね…。んー。。。どうなのよ。ソレも(笑)。 まぁ、本放送が楽しみって事で…(笑)。





9月19日
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
 第198回定期演奏会
『個性の時代
 1  〜新たなるベートーヴェン』


場所:横浜みなとみらいホール
指揮:ヴァレリー・アファナシエフ
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスタ:尾花輝代允
曲目:ベートーヴェン
交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
交響曲第5番ハ短調op.67「運命」

★指揮のヴァレリー・アファナシエフ氏は元々はピアニスト。しかしプロフィールを読んでいると小説も書くようだし、今回のように指揮者 活動にも力を入れているらしい。指揮活動では哲学を音楽として昇華…しているらしい。難しい事はよく分かりません。今回のプログラムを読んで下さい(笑)。

 さて、前半の「英雄」は長い第一楽章を長いと感じさせずに、それでいてボリュームのある演奏。次の第二楽章・葬送行進曲は重々しく、じっくりとじりじりと進むような演奏。
 アファナシエフ氏の振り方は下の方でじりじりと振る感じ。あまり振りかぶったりしません。はっきり言って指揮を見慣れない人には分からないんじゃないか・という感じの指揮ですが、 初めて見た私でも「何をやって欲しいのか」は分かりました。どんな表現を感情を演奏して欲しいのか、と言うのが腕から、指の先から滲み出ていました(と言うか指先からビーム!って感じ)。この指揮者と演奏できるって面白いだろうなぁ。。。
 後半の「運命」の例のメロディは予想に反して(フロムパンフレット。パンフではロマンティストのアファナシエフ氏なら一つ一つの音を区切って響かせるだろう、と言う予想でした)一塊を一振りで。 もう演奏者たちの自由にさせてしまっている感じ。自分のやりたいようにやれ!って言う感じでしたね。それでいてきっちり手綱を握ってポイント・ポイントはしっかり振っていく。 演奏者と指揮者の音楽がぶつかり合っている感じですね。
 第二楽章の真ん中ら辺であったクラリネット・オーボエ・フルートのソリがとても良かったです。一瞬同じようなメロディを吹いているのかと思うんだけど違う音が交じり合って 三つの音が一つになっているのに気付いて感動しました。この3つは結構ソロが多くて聴き所がいっぱいでした。しかもソロがまた上手いので大満足★
 今日はホルンも良くて、和声やソロが光っていました。「運命」ではホルン・ペット・ボーンの金管チームが中々良い音をさせていてオケの華!って感じでした。 やっぱ金管がしっかりしていると良いですねぇ。ベートーヴェンは音が派手になる所は金管が結構ウェイトを占めますから、今日の演奏はバランスが取れてよかったと思います。 毎度思う事ですが金管隊は絶対フォルテが好きだと思う…。音が嬉々としている気がする…(笑)。
 そうそう。今回はティンパニの出番が多く、私の大好きな藤本氏の出番も沢山〜。「運命」のラストなんか、アファナシエフ氏がためにためるものだから 藤本氏も叩きたくても叩けない!みたいな感じで動きが止まっていました。
 コンバスの黒木氏もカッコ良かったなぁ。弾いている姿がカッコ良かったです。今日はそんな感じでカッコ良い演奏者が多かったです。一番カッコ良かったのはアファナシエフ氏だったんですけどね。













9月25日 花・木・夜ライヴ
 石田泰尚ヴァイオリンコンサート


場所:ゲートシティ大崎 アトリウム
ヴァイオリン:石田泰尚
司会・ピアノ:渡辺雄一
曲目:作曲は全て渡辺雄一
1回目
 少年の9月の歌
 Kona Winds
 情熱のヴァイオリン
 盲導犬クイールの一生〜愛の家(渡辺氏ソロ)
 懐かしい浜辺
 Winter Stars〜冬の星座
2回目
 少年の9月の歌
 情熱のヴァイオリン
 盲導犬クイールの一生〜愛の家(渡辺氏ソロ)
 懐かしい浜辺
 Kona Winds
 Winter Stars〜冬の星座

★待ちに待った石田様のソロアルバム発売である。今回のロビーコンサートはアルバム発売に合わせて(と言っても大分早いのだが) 行なわれた。なんとCDは先行発売するし、サイン&握手付き!写メールで一緒に写真を写していた方も居ました(<とてもうらやましい…)。

 さて、ゲートシティ大崎はとても広く・綺麗。ロビーコンサートなので帰宅を急ぐサラリーマンの方が横を通ったりとか、いろんなお店の雑音とかが聴こえてきたりとか、結構賑やか。 その対策としてかヴァイオリンもピアノもマイクで音を拾っていました。1回目はピックアップマイクでヴァイオリンに直接付いていました。しかし、マイクの精度が良いのか、スピーカの音量が大きかったのか、大分音が割れてしまい かなり残念な結果に。普段は聴こえないような雑音もマイクが拾ってしまったり、ピックアップマイクがズレると言うハプニングも起こり、2回目はスタンドマイクになっていました。 なので2回目の方がずっと音が柔らかく、ナチュラルに聞こえて2回目を聞いた人はラッキィ・という感じですね。

 本日の石田様は光の当たり方によってチラチラと色が変わる生地のシャツ。これ、青から紫に変わる感じでえーと、合唱経験者にしか判らない例えでゴメンナサイなんですが、 よく一般団体の女性が着ているドレスの生地っぽいやつです(笑)。CDのジャケットと同じドレスシャツでした。
 このドレスシャツ、絵では分かり難いんですが、両腕と背中、そして胸にスリットが入っていて肌が見えたり見えなかったり!なんですよ。所々止めてあるのでそうそうは見えないんですけど、微妙に腕とかお腹とかがチラっとみえるんですね。。。後ろ向いた時の 背中が一番凄かったけど…。
 更に凄いのはこれがお母様のお手製(渡辺氏談)だと言う事!襟がピ!と立っている事からも判るように素人の手によるもんじゃないですよ。これ。 石田様はお母様まですごかった!

 さて、曲目は全て渡辺雄一氏プロデュースの石田様のソロデビューアルバム「Vaiolin Appassionato」より。
 はじめに演奏された「少年の9月の歌」は5月のピアノ・ベリッシモでも演奏されましたね。今回の方が弾き込んでいて音が深く、広くなっていたように 思いました。やっぱりレコーディングで弾きこんだからでしょうか?私はCDの中でもこの曲が一番好きです。

 「Kona Winds」はCDではボサノヴァ調なのをアコースティックにアレンジして。これ、2回目は飛ばして後で演奏したんですがもしかして忘れただけデスカ。2回目だけを聞いた人は お得感があっただろうなぁ…(<ココを見てがっくりしないでね…)。後で聞き比べて思ったのですが、かなり違う曲になってます。同じのメロディだけ?って感じに。渡辺氏のアレンジャーとしての能力が垣間見えました。

 「情熱のヴァイオリン」はCDのタイトルにもなっている曲。出だしが男声合唱のような音の厚いピアノで始まって、ヴァイオリンのカッコ良いメロディ。ヴァイオリンの疾走感がとっても良いです。 これはマイクの事を割り引くと1回目の方が私は好きです。フィニッシュで弾き切る石田様がめちゃめちゃカッコよくて、渡辺氏とピタ!と合って。ただマイクが・ね。。。やっぱり生音で聞きたかったな・ってのはありますよね。 しかも、結局はピアニストの曲って感じなんですよね…。
 渡辺氏のソロの2曲はNHKで放送されていたテレビドラマのサントラからそれぞれテーマ曲を。
 これ、演奏に関係ないんですけど1回目に来ていた小学校低学年くらいの男の子が、この2曲の時にずーっと石田様の CDのチラシ見てるんですよ。それまできちんと座って聴いていたのに。お母さんらしき人が「ちゃんと聴きなさい」みたいに言うのですが、ずっとチラシ見てました。 そのきもち!良く分かるよ!お姉さんもだよ!その子はきっとヴァイオリンを習ってて石田様に憧れてるんですね。いいヴァイオリニストになれよー。

 「懐かしい浜辺」は中〜高音域の美しい曲。しっとりしてヴァイオリンが全面に押し出されていて石田ファン的に嬉しい曲でした。石田様の切ない音色に泣きそうになりました。 石田様の弾く切ない曲はもう反則技!ってぐらいに切なくなります。あー…。

 ラストに弾いた「Winter Stars〜冬の星座」はアルバムでは2曲目。でも終曲に相応しい、落ち着いたしっとりとした曲でした。
 それにしても30分程度のはずがそれよりももっとありましたよね?40分程?その間中癒されっぱなし(笑)。でもファン的には石田様に舞い上がってますから 癒されてるのかなんなのか(笑)。ダメファンです…。

 そうそう。駄目ファンと言えば。今回CDを買えばサインしてくれるって言うんですものー!!買っちゃいますよね!私も買いました。
 石田様の前に行くと何も喋れなくなる館風ですが、今回も例によって例の如くわけの判らない事を喋ってまいりました(爆)。今回は石田様のサインがカッコ良かったのを見て 「あ・もしかしてサイン変わりました?」とか普通に喋ってしまったのです(否…もっとフランクだったかも知れない…失礼致しました>石田様)。いくらなんでもいきなりすぎる発言ですね…そりゃあ石田様も戸惑って 「え??」とか言っちゃいますよ!!そんで遅ればせながら「しまった!!!」と思った自分は「あ。いえ、かっこいいです」とかわけの判んないこと言っちゃうんですよ!馬鹿です。馬鹿。…そっとして置いて下さい。

 こほん。失礼致しました。
 それでですね。ここからはCDについてです。本日は暴走が多いですがココから先更に増えると思われます。お気をつけ下さい。

 ジャケットは演奏姿の石田様が。やっぱりカッコ良いですね(にんまり)。もうそれだけです。いかに自分の絵が似てないかを思い知ります(<どうでもいい)。
 ただ、ブックレットこれだけ…まぁ。いいんですけど、全部インストゥルメンタルっちゃぁそうですから。でもあの文章を入れるなら石田様のコメントくらい入れて下さい。 川畠氏みたいに石田様が曲目コメント・とかはやらせてもらえないんでしょうか。クラシックならこれも良いのでは。次回はクラシックCDらしいですからね!今から楽しみデスネ!

 そう。上にも書きましたが、やっぱりヒーリング音楽CDなんですよ。そうすると石田様が得意とする(と勝手に館風が思っている)高音部の超絶技巧とか出ないわけで。 やっぱファンならそういうの聴きたいんですよね。そうなんです。コンサートで演ってるような「ポギーとベス」とか「シンドラーのリスト」とか、ああいうメジャーでクラシックじゃないやつから がっつりクラシックまで、弾いて欲しいんですよ。
 取りあえずこのCDはお休み前に聴く事にします。石田様と一緒におやすみなさぁい。・・・いいかも(笑)。




9月27日
 東京二期会オペラ劇場公演
 蝶々夫人 全三幕


場所:東京文化会館大ホール
指揮:小林研一郎
演出:栗山昌良
舞台美術:石黒紀夫
衣装:岸井克巳
照明:沢田祐二
舞台設計:荒田良
合唱指揮:松井和彦
舞台監督:菅原多敢弘
公演監督:栗林義信
公演監督補佐:直野資

キャスト
蝶々夫人:木下美穂子
スズキ:大林智子
ケート:柳澤涼子
ピンカートン:井上了吏
シャープレス:福島明也
ゴロー:松永国和
ヤマドリ:若林勉
ヤクシデ:小畑秀樹
神官:安藤常光
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー管弦楽団

曲目:Giacomo Puccini
 蝶々夫人 全三幕

★今回のオペラは大学の芸術鑑賞会の企画の一つ。オペラは初めての試み。 4階正面の中々の席で聞く事が出来ました。残念ながらピットの中は良く見えず。コンマス席は見えません。 あ・その代わりに本日のチェロ首席は村井將氏。そうです。トリオ・アパッショナートの彼です。 行きに駅で見かけて「まさかこんな時間にホール入りなんて」と思っていたら本人でした。きっと忙しいのでしょう。

 舞台にしだれ桜の木が立ってたり、派手な障子付きのセットがあったり、ライティングも凝ってて綺麗。オペラって ホント贅沢ですねぇ。
 私が予習にビデオで見ていたやつは外国人キャストだったのですが、 今回日本人キャストで見てしっくりきました。まず衣装が良い。変な和服じゃなくてきちんと和服な所が好感が持てます。 蝶々夫人とかスズキとかがしっかり帯をしているのに声がすぅーっと伸びていっていて、流石!と思ってしまいました。今回は 蝶々夫人とスズキが良かったです。いや、私の好みですが。

 2幕の蝶々夫人のアリア「ある晴れた日に」も中々の好演。ピンカートンを信じて待つ蝶々夫人の感じが良かったです。 やっぱりピンカートンは悪ですな(笑)。
 あ、あと子役の子が可愛かったです。金髪のかつらをかぶってめちゃめちゃ可愛いんですよ!てこてこ走ったりしてもうそっちが気になって(<ヲイ)。 「ママー!」と叫んで蝶々夫人に走り寄るんですが、それがもうめちゃめちゃ可愛い!!それに尽きる!(<尽きるな!)

 小林氏の指揮はダイナミックでメリハリがありました。オケも小林氏の指揮にぶつかって行っていて好感が持てました。 あ、そうそう。やっぱり村井氏はオケの中でも光ってました。カッコ良かったです。3割位は村井氏見てました。…オペラ見ろよ(笑)。









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