1 12月31日
1 横浜みなとみらいホール 1 ジルヴェスターコンサート
場所:みなとみらいホール
出演者:横浜みなとみらいホール・ジルヴェスターオーケストラ
司会:黒柳徹子
指揮:秋山和慶
1 飯森範親
1 大野和士
(各曲の後ろに付く(秋)や(飯)は、誰が指揮したかを示します。)
合唱:晋友会合唱団
曲目:
第1部
ワーグナー/タンホイザーより
1 歌の殿堂をたたえよう
(秋)
・・・・・
サン=サーンス 序奏とロンド・カプリチオーソ
パガニーニ/無窮動
(飯)
・・・・・
ベートーヴェン
ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための
三重協奏曲 第3楽章
(秋)
ハチャトゥリアン バレエ音楽「ガイーヌ」より
レズギンカ
(飯)
(コンマス:グレブ・ニキティン)
・・・・・
モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」序曲より
フィガロのアリア もう飛ぶまいぞこの蝶々
バリトン:平野忠彦
歌劇「魔笛」より タミーノのアリア
何という不思議な笛の音だ
テノール:中鉢聡
夜の女王のアリア
復讐の心は地獄のように
わが胸に燃え
ソプラノ:菅英三子
パパパの二重唱
(第1部コンマス:藤原浜雄)
第2部
(コントラバス奏者7人による)
ポール・マッカートニー(小室昌広・編曲)
イエスタディ
ランズウィック
シュトラウス・イン・ザ・ドッグハウス
・・・・・
ヴァイオリン:漆原朝子
ピアノ:三船優子
ベートーヴェン
ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」より 第1楽章
ピアノ:三船優子
ガーシュイン/「ソング・ブック」より
誰かが私を愛している∞ドゥ・ドゥ・ドゥ∞ス・ワンダフル∞ザ・マン・アイ・ラブ
アイ・ガット・リズム
・・・・・
ロジャース(南安雄・編曲) ロジャースメドレー
前奏〜なんて美しい朝〜恋していたら〜魅惑の宵〜サウンド・オブ・ミュージック〜
ド・レ・ミ〜オクラホマ!
(飯・秋)
(コンマス:大谷康子)
・・・・・
2002年から2003年へカウントダウン
大太鼓:ヒダノ修一
withスペシャル太鼓グループ
・・・・・
第3部
ベルリオーズ/ラコッツィ行進曲
(大)
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲より
第3楽章 ヴァイオリン:堀米ゆず子
(秋)
・・・・・
滝廉太郎(南安雄・編曲)/花
1 箱根八里
(飯)
滝廉太郎(南安雄、芥川也寸志・編曲)/荒城の月
(秋)
アンコール
滝廉太郎/花
(第3部コンマス:石田泰尚)
★行って良かったの一言に尽きます。本当にレヴェルの高い演奏会であったと思う。こんな演奏会を毎年しているのなら、もっと早くから
行っておけば良かった!と思いました。今回のチケットは、発売から日が経って買ったのですが、それにしては割と良い席でした(<石田氏を見るには、と言う意味。
はっきり言って舞台自体は半分見切れていました)
初めてのジルヴェスターコンサート。ドキドキしながらホールへ。黒柳嬢の前説(って言ったらおかしいか)で、休憩が一度しかなく、後半はぶっ通しでやると言う事で、
少々の不安を感じながらスタート。
第1部は石田氏は2プルの裏。ちょっと見えにくいかなーと思いましたが、館風の席からは見下ろす形になってバッチリ。うん。来年もこの席にしようかな。と思うぐらい。
そして1曲目のタンホイザーからめちゃめちゃカッコイイ!やっぱり上手い人ばっかり集まっているからでしょうか?演奏の迫力が違いますね。すごく素敵。
サン=サーンスとパガニーニはなんと12人のヴァイオリン奏者がソロを弾き分けると言う贅沢なもの。石田氏の出番はちょびっとしかありませんが、それでもとても素晴らしい演奏だと言う事はわかる。
半分に分かれて交代で弾くところなどもあったのですが、そうやってソリになって弾いても石田氏だけ他の人とはちょっと違うんです。無駄な動きがなくて、スマートでスタイリッシュ。ストップモーションなどがピリっと効いていて、
見ていて素敵。もちろん音は繊細で華麗。
この2曲、かなり運指が忙しい曲でした。あの長い指が素晴らしい速さで動き、
緊張感のあるピン!と張り詰めた音がコンスタントに紡ぎ出されました。しかも音程もすごく良い。
くはー。こんなに格好良くてこんなに演奏が上手いなんて他のヴァイオリニストが嫉妬しちゃうよ?(笑)。
ハチャトゥリアンはとっても面白くて、民族色が前面に出ていました。指揮の飯尾氏がハチャトゥリアン本人の指揮で演奏した事のある
打楽器奏者にどうすれば民族色を出す事が出来るのか、と言うのを教えてもらった事があるそうで、この民族色が前面に出た演奏はその成果と言えるでしょう。
なにはともあれ、このレズギンカは、打楽器が面白い。館風の大好きな神奈フィルのパーカッションの平尾氏が大活躍!ずーっと太鼓を叩いているのですが、それがもう真剣。
いつもより(?!)真剣な表情でリズムを刻みます。ズレたら終わりですからね。それに隣の吉原嬢がアクセントの太鼓を絡めて、もうカッコイイのなんのって!この曲ばっかりは
打楽器が主役。館風はすっかり平尾氏に夢中でしたよ(笑)。
民族音楽をモチーフにした音楽ってやっぱり面白いなあ。そう言えばこの曲、その前の曲よりも拍手も多かったような。。。
何よりめったに拍手しない石田氏(いつもは弓を振るのみ。演奏が良くなるにつれて、弓を振る→拍手→足を鳴らす、になるのです。<館風の観察結果。本当はどうだか知りません。)がパーカスの方へ手を向けて拍手していましたからね。やっぱり素晴らしい演奏だったのでしょう。
怒涛のモーツァルト特集は、ソリストが大健闘!特に菅英三子嬢の夜の女王のアリアが上手いっ!すごいです。安定してビブラの少ない高音。聴いていて心地よい高めの音程は
最近館風が聴いたソプラノ歌手にハズレ≠ェ続いていただけにめちゃめちゃ上手く聴こえました。そりゃあ例のhighFではちょっと低いかな、って所もありましたが、充分許容範囲。
こういう歌手がソリストだといいんですよー。ただ、菅嬢はこの曲が一番上手かった。他の曲も〜とか思うのは贅沢ですかね。
プログラムにはパパゲーナ・パパゲーノの二重唱は無かったのですが、菅嬢のあまりの好演に拍手が盛り上がり、指揮の飯森氏が「もう1曲楽しい曲を」と言って始まったのがパパパの二重唱。あまりの用意周到さに元から予定だったと言うのはわかるのですが、やっぱりいいですね。こういうのは。
菅嬢と平野忠彦氏が歌ったのですが、途中でテノールの中鉢氏がオレンジ色の派手な衣装で登場。なんと乳母車にパンダのぬいぐるみを沢山乗せています。???と思っていたら子供が沢山居たというパパゲーナとパパゲーノに合わせて
子沢山のパンダと言うことらしいです(笑)。 それでそのパンダたちは中鉢氏と平野氏が開場中へ配りました。中鉢氏は歌が無いので会場を走る走る。最終的にはぐったり舞台の階段に座り込む始末。うわー。演出満載でいい感じ。お土産にぬいぐるみ欲しかったなあ(笑)。
第2部の始めはなんとコントラバス7本だけでの演奏。コントラバスは基本的に低音楽器なので、そんなに高い音は出ないんじゃないかと思っていたのですが、それが大違い。
楽器にしがみつくように腕を伸ばして弦を押さえ、キュイっと弓を弾くと、結構高い音まで出るんです。それにしても押さえるのが大変そうだ。。。(笑)。 神奈フィルファンなのでどうしても視線が黒木氏に行ってしまうのですが、
やっぱり楽器にしがみついて演奏していました。佐々木等氏が渋くてカッコ良かったですね〜見た目を裏切らない低いパートを弾いて下さいました(見た目はロマンスグレーなオジサマなのです)。低音ってやっぱりカッコいいわ〜
シュトラウス・メドレーは私の好きな曲とかも中に入っていて、ウキウキしてしまいました。ポルカとかカワイイの〜コントラバスの派手な飛ばしとかあっても音程はきちっとしているし、面白い試みだったと思います。実は館風の席からではオケの時は
コントラバスはカケラも見えなかったので、こういう曲があって本当に良かったです。
ベートーヴェンのピアノソナタは軽やかで繊細。ピアニストの三船優子嬢の譜めくりをするのは旦那様のグレブ・ニキティン氏。おおう。夫婦で出演なんてオイシイじゃないですかー。しかもヴァイオリンとピアノだと面白い曲が弾き放題(笑)ですね。いいなあ。
しかし、三船嬢の演奏は館風はガーシュウィンの方が好みでした。と言うか、ガーシュウィンが好き(笑)。誰かが私を愛してる≠ゥらアイ・ガット・リズム≠ワでノリノリの三船嬢。館風も一緒にのってましたよ。自然に動き出す体。ああ〜これはクラシックのコンサートじゃないの〜?(笑)。
もう、三船嬢のはじける様な腕の動きから目が離せません。館風の席はライトだったので鍵盤が見えず、ちょっと残念でした。
新年になる前の最後はロジャースのミュージカルナンバーをメドレーで。ソリストも入るし、合唱も入るし、出演者のほとんどが舞台上に居る状態です。しかも、指揮は途中で交代したんですよ。後から振った秋山氏は
途中まで指揮台の近くにある椅子に座っているのですが、それが丁度飯森氏を見上げる状態になって、飯森氏、ちょっと恥ずかしそう(笑)。アレは振りにくいでしょ(笑)。
カウントダウンまで後12分、と言う時からMC。黒柳嬢があまりに面白い事を言うので石田氏もクスクス笑ったりにんまりしたり。うわー。なんかナチュラルな笑顔で素敵なんですけど。
P席にあたる人たちには黒いエプロンと蛍光塗料の塗った手袋が配られました。それで2002と言う文字を描き、0時になった瞬間に2003にしよう、と言うもの。丁度その2から3に変わるポイントに座っていた御家族が
黒柳嬢と飯森氏に遊ばれていましたね〜(笑)。
そしてとうとうカウントダウン!1分前くらいになったら学団員達がどこからともなくクラッカを取り出していて、もしかして皆でやるのかしら?と思ったら案の定。0の瞬間にぱぁん!と勢い良くクラッカを鳴らしました。
その瞬間の石田氏の表情が〜とってもカワイイのですよ〜。もう無邪気って感じで。すっごい嬉しそうでした。いやぁ、石田氏が嬉しそうだと館風もうれしいっす!(<ファン魂)
そして第3部は石田氏がコンマス!きゃー!!やっぱりトップで弾いている時はちょっと違うわ。今回は裏で弾いている時は無駄のない動きでスマートな演奏スタイルでした。それはそれで格好良いのですが、トップで弾く時は何と言うか、華やか。
ほとんど違いはないと思うんですけど、やっぱりちょっと派手で華やかな感じがしました。もしかして、裏で弾く時はコンマスやソリストを立てる為に余計な事はしない主義なのかしら???あ。そうか。コンマスだと背中で指示出さなきゃいけないもんね。
そりゃ動きも派手になるわ(<独りで納得)。
大野和士氏がラコッツィ行進曲を振りました。これ、プログラムでは指揮者は?になっていて、誰なんだろう?と思っていたのですが、ベルギーから帰ってこれるかよく分かっていなかったので?になってしまったとの事。
そこまでして帰国してこれを振りに来てくれるなんて!
しかーし!上には上が居た!(笑)。シベリウスのヴァイオリン協奏曲を弾いた堀米ゆず子嬢はこの演奏会の為だけに帰国したのだとか。ひゃあー。
彼女はどうしてもこのコンサートに出たくて、自ら出たい!と言ったらしいのですが、残念ながら神奈川と繋がりが全く無い!(笑)。プログラムの紹介では妹の夫が横浜市出身、とか父方の従兄弟が鎌倉市に、とか「本人関係ないやん!」と言う突っ込みどころ満載の事が書いてありました(笑)。
でもそんな事はどうでも良い!堀米嬢の演奏は素晴らしかった!力強く、勢いのある演奏。気迫が違います。骨太の演奏って感じでしょうか。これが聴けたので神奈川とつながりなんてなくてもいいです(笑)。しかも、他の曲を弾いたりしたソリスト達もその後はオケの1stヴァイオリンの
一番後ろについて弾くんですよ!なんて豪華な!そしてコンマスは石田氏。夢のようです。これでいい演奏にならないはずが無い!
滝廉太郎没後百年記念のラストを飾ったのは荒城の月なのですが、これはまずヴァイオリンの徳永二男氏とチェロの堤剛氏がデュオで弾いて、その後オーケストラヴァージョン。
一番美しい編曲と謳われる芥川也寸志氏の編曲は本当に美しい。MCで黒柳嬢が言っていた様に、私が知っている山田耕筰編曲の荒城の月とは音が違う。どうもYAMATOのCDに入っているピアノの荒城の月を聴きなれているせいか本来の音がわかりにくい〜
そして、オケの後に観客も一緒に荒城の月を歌う、と言う企画でした。うわーん。石田氏の演奏に乗せていっしょに歌えるなんて最高!(<先日も歌ったくせに。<いえ、何度でも嬉しいのです。)
アンコールは花を観客席も一緒に歌うと言うもの。歌詞カードが挟まれていたので、始めから仕組まれていますね(笑)。どうせ電車もあるし、延々とアンコールやってくれても良かったのにな。。。(笑)。
と言うか、それぐらい面白かったのです。私は始めから最後まで石田氏にく・ぎ・づ・け★。いえ、嘘です。他の人に見とれてた時もあります。だって皆上手いし面白いんだもん!仕方ないじゃん!(笑)
次回はみなとみらいホール会館5周年。どんな企画があるか楽しみです。また石田氏が出るといいなあ。。。
あ。そうだ。このコンサートのプログラムに一言。
石田様の写真をもっと新しいのにして下さい(笑)。
いくらなんでも古すぎです(笑)。取りあえず今回舞台の上にあの人は居ませんでしたよ?(笑)。
もっとカッコイイんだからもっとカッコイイ写真にして下さい。切望します(<結構本気)。
一年の終わりにこんなに素敵な演奏会に行けて、とても幸せでした。来年も幸せなキモチで演奏会に行けるように自らを磨いて行きたいと思います。
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