2002年12月9日 秘密室ボン
出版社:講談社(2002)
★大馬鹿な館風は読み終わってから表紙の見返しにある作品解説(?)に気付いたのだが、ここ、ネタバレてます。
純粋にビックリしたい人は読まない方が良いかも。私はネタばらしまで謎々の本質に気付きませんでした。馬鹿〜(笑)。
私は、講談社はどうかしてるんじゃないかと思っていました。何でかと言うと「COSMIC」を書いた清涼院にまたしても
密室ものを書かせるか?!そう思ったのです。あれが既に密室ものとしては完成されているんですよ。なのに新たに書かせるなんて!と館風は思ったのです。
だけど、読んで納得。「COSMIC」と全く逆のアプローチを試みていますね。流石清涼院ですねえ。
これは彼なりの密室哲学なのかな〜?と思います。
話の構成としてはなんだか「19ボックス」や「L―全日本じゃんけんトーナメント―」に似ています。もしかしたら清涼院氏、JDCシリーズを書く時と
その他のノン・シリーズ(実はつながってるけど)を書くときと書き方を変えているのかもしれませんね。
お話は、秘密室と言う場所に閉じ込められた主人公のメフィスト翔が、そこから脱出するヒントを得る為に密室YES・NOクイズに挑む!と言うもの。
もちろん清涼院の密室本ですから、それだけじゃないんですけど、これ以上は書けません〜むふふ。
91ページの展開は、とっても清涼院氏らしい展開だと思います。クイズでしっかり伏線も引いてありますしね。
あまり深読みせずに読むと良いと思います。
そうそう。表紙と裏表紙のカワイイ丸文字はおそらく清涼院氏の筆だと思います。以前書いてもらったサインもあんな字だったし。
今回は(も?)表紙も裏表紙も凝っていてカワイイです。こういうの、好きなのかな?
2004年3月30日 彩紋家事件 前編
極上マジックサーカス
出版社:講談社(2004)
★やっと出ました彩紋家!!
いや〜、待ちましたよぅ。だってココでJDCシリーズ扱うの初めてですもん。1年半前から待ってたわけです。
それにしても19人死ぬ予定で3人しか死んでない
んですけど、それは下巻に期待って事ですか?(笑)。
お話のほとんどはこの事件の被害者(?)である彩紋家が継承している「曾我天水」の奇術ショウが大半を占める。
このシーンが下巻でのトリックに重要になってくる…と思う。てか
ならなかったら泣く。
JDCファンには螽斯氏と鴉城蒼司の関係にも注☆目です。
2004年4月21日 彩紋家事件 後編
下克上マスターピース
出版社:講談社(2004)
★どうなるかと思った彩紋家事件、読んでいる最中でも結末が全く見えませんでした。
それにしてもこんな結末が待っているとは……。
前編で出て来た魔法としか思えない奇術には全てトリックが有り、それが開かされる。
知ってしまえばそれしか考えられないのだが、それをやってみろと言われても絶対出来ない。
奇術師の努力って凄いんだなぁ、としみじみ実感。
この本を読んでしまうとトリックが解ってしまいつまらないと思うかもしれないが、逆に分かっているからこそ
凄さが見えてくる。どちらを選ぶかはあなた次第である。
2004年7月23日 キャラねっと
愛$探偵の事件簿
出版社:角川書店(2004)
★清涼院流水、ここに復活である。
最近の流水作品は読むのにかなり頭を使う作品が多かったので、これくらいサクサク読める本は
かなり嬉しい。
オンラインゲームで起こる「強制キャラ消去」事件。消された本人である池丸大王は
犯人を捜査し始める……。
連載モノなので仕方ないのだが、同じ状況説明が何度も繰り返される所が多いのだが、それを除けば今回の清涼院は
凄かった。
毎度のことながら今回も言葉遊び満載だが、分からない人は分からないままでもいいかもしれない。
かくいう私も解っていない。主人公の池丸大王と池丸女王の
本名が何だったかも解ってません。誰か教えて下さい(笑)。
後書きで今の彼がどうしてこんな作品を書けたのか分かった気がしました。
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