池澤夏樹



カイマナヒラの家






2003年11月10日 カイマナヒラの家


出版社:集英社(2001)
写真:芝田満之

★写真の間に小説が散在するような本。ハワイイの綺麗な海と空が織り込まれている。

 池澤氏の不思議な雰囲気の小説は淡々としていて、穏やかで海のようだ。全てを飲み込み、そして深い。
 何気ない生活、あたり前のように一緒にいる仲間たち…主人公は時折サーフィンをしにハワイイに行くだけ。そんなハワイイを舞台とした物語が 、ある家を中心として綴られている。
 その家と言うのが有名な建築家が設計した贅沢な家で、その家によって仲間たちは結び付けられている。その確かで危うい関係が不安定で良い。

 物語が終わった後に、お決まりだが素敵な台詞があった。 「この物語の登場人物は全て架空であり作者の想像の産物であるが、家は実在した。」



読書日記のトップに戻る

日記のトップに戻る

トップに戻る


アクセス解析 SEO/SEO対策